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REPORT


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月刊 未来人

FUTURE REPORT MAY 20 2023

毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。

・該当数 167/61569
 ※2100年超を含む

未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
 例)2020*=2020年度

【未来動向―焦点】
2024 大阪梅田に客席数約1300席の新劇場がオープン(3月)
2025 空気中のCO2を分離回収して炭素燃料を造る技術が実用化
2025 日本海でカニの資源量が増加に転じる(2022-25年)
2025 米スミソニアン自然史博物館が失われた星空を展示(2023-25年)
2025 中国のロボット密度が約500台に高まる(2021年の日本は399台)
2025 油成分を体外に放出する微細藻類の生産性が3倍になる
2025 回転ずしチェーンが廃食油を原料にした持続可能なSAFを供給
2025 福島県葛尾村がバナメイエビを本格出荷(陸上養殖)
2025 熊本が代替肉(大豆ミート)の一大産地になる
2025 北海道の北斗市にワイナリーと農泊施設がオープン(2023-25年)
2026 冬季五輪で下町ボブスレーが活躍する
2026 ドラッグストア大手がたばこの販売を終了(2月)
2026 アヒルの肝臓の培養肉が100グラム約300円で市場に登場
2026 岐阜県高山市の蒸留所がウイスキーの販売を開始(2026年以降)
2027 鹿児島県西之表市馬毛島が島まるごと基地になる
2028 東海道新幹線(N700S)がこのころ半自動運転を実施
2030 ドローンを使った宅配サービスが普及
2030 大阪大と民間企業4社が培養肉の販売をはじめる
2030* 電機大手が量子ビット数100万個級の量子コンピューターを開発
2030 米テラパワーの次世代型原発がこの年以降に操業を開始
2030 国産ペロブスカイト太陽電池が実用化(水素基本戦略)
2030 国内でアンモニア発電が本格化
2030 ネイチャーポジティブ経済が世界に約4億人の雇用をもたらす
2031 欧州宇宙機関(ESA)の木星探査機「JUICE」が木星付近に到着
2033 東京大が大学関連ベンチャー累計2000社を達成(2023年は500社)
2035 世界人口の51%が太りすぎか肥満になる
2035 日本を除いたG7の多くが内燃機関の新車の生産を廃止
2035 日本のプロ自転車ロードレースチームがツール・ド・フランスに参戦
2037 ラグビーの女子W杯が日本で開催される
2040 労働者の供給が1100万人不足する(東京を除くすべての道府県)
2046 ドイツの高レベル放射性廃棄物最終処分場の建設予定地が決まる(2046-68年)
2050 人工知能(AI)がノーベル賞級の研究成果を生成
2060 日本の海のマイクロプラスチックが4倍以上に増える
2065 イスラエルの人口が約2倍に増える(合計特殊出生率3.0前後)
2100 花粉に起因する社会的損失が年間236億円増加(累計約1兆円)
2100 中国の人口が5億8700万人に減る(現状比で半分以下)

【未来動向―基盤】
2024 新資格「セキュリティー・クリアランス(適性評価)制度」がはじまる
2024 戸籍情報の一括管理システムが稼働(3月)
2024* 児童手当の拡充が早ければこのころいきわたる
2024* 高等教育の奨学金制度が早ければこのころ拡充される
2025 G7が鉄鋼業界における温室効果ガス排出量の算出方法を統一
2025 温室効果ガス排出量がこの年までに減少に転じる(IPCC第6次)
2026 鹿児島県西之表市馬毛島の自衛隊基地の建設が完了(3月)
2027 米国の新たな排ガス規制がスタート(段階実施)
2028* 高レベル放射性廃液のガラス固体化作業が終わる(国内)
2028 この年までロシアが国際宇宙ステーション(ISS)への参加を継続(2024年撤退を撤回)
2030 国内で1000万人が量子コンピューターを利用(生産額50兆円規模)
2030 政府の生物多様性国家戦略が生態系を回復に転じさせる
2030 G7の洋上風力の設備容量150ギガワット、太陽光発電1テラワット以上
2030 男性の育休取得率が公務員・民間ともに85%になる(現状は14%)
2030 ロシアと中国がこの年まで経済協力を深める(2023-30年)
2030 自由で開かれたインド太平洋(FOIP)の実現に日本が750億ドル以上を投じる(官民)
2030 温室効果ガス排出量が2019年比で43%削減される(IPCC第6次)
2032 米国の新排ガス規制がCO2排出量を約5割削減(2026年比)
2035 温室効果ガス排出量が2019年比で60%削減される(IPCC第6次)
2035 地球の気温上昇がこの年までに1.5度に達する(IPCC第6次)
2035 G7が車両が排出するCO2を50%削減(2000年比)
2035 G7が電力の大部分を脱炭素化する
2035 EUがこの年以降もエンジン車の新車販売を認める(全廃方針を修正)
2040 G7がプラスチックごみによる新たな環境汚染をなくす
2040 温室効果ガス排出量が2019年比で69%削減される(IPCC第6次)
2040 水素の供給量が現状比で約6倍に拡大(水素基本戦略)
2043 地球の気温が高い確率で1.5度高くなる(IPCC第6次)
2049 政府の大学ファンドが独自の基金を1兆円確保
2050 温室効果ガス排出量が2019年比で84%削減される(IPCC第6次)
2055 世界がカーボンニュートラルを達成する(2050年代前半。IPCC第6次)

【未来動向―市場】
2025 中国が再生可能エネルギーに1000億元以上を投資(2023-25年)
2025 小型航空機の世界市場が1万5425機の規模に成長(2022-41年)
2025* 大豆ミートの市場規模が40億円に拡大(2022年度は25億円)
2025 世界のコンテンツ市場が約183兆円の規模に拡大
2026 VR/AR向けヘッドセットの出荷が5000万台を超える(4.5倍)
2029 世界の不妊治療市場が約316億ドルの規模に拡大(8割増)
2030 ロシアと中国がこの年まで経済協力を深める(2023-30年)
2030 放射線AI市場が210億ドルの規模に拡大
2030 災害対策システムの世界市場が2981億ドルの規模に倍増(2020年比)
2030 半導体関連産業の国内売上高が15兆円を超える(現状比で3倍)
2030 車載電池の需要が2019年比で16倍に拡大
2030 グリーンアンモニアの世界市場が54億8000万ドルの規模に拡大(2021年比で約150倍)
2030 東海3県が水素を年間23万トン、アンモニアを150万トン使用
2032 米国の新車に占めるEVの割合が67%に拡大する(新排ガス規制)
2033 日本発コンテンツの海外市場が15兆-20兆円に拡大(現状比で3倍超)
2035 関西圏の空飛ぶクルマ市場が約469億-1855億円の規模に成長
2038 水素基本戦略がこの年までに官民で15兆円の投資を実現
2040 国内宇宙産業が30兆円の市場に成長(現状は1兆円程度)
2043 小型旅客機の世界市場が8500機前後に成長(アジア太平洋が3割)
2050 東海3県が水素を年間200万トン、アンモニアを600万トン使用

【未来動向―自動車】
2024 トヨタが中国市場に現地開発したEVを2モデル投入
2026 トヨタが10モデルのEVをラインナップ。年間150万台を販売
2026 トヨタがEVの次世代モデルを発売(航続距離2倍)
2027 米国の新たな排ガス規制がスタート(段階実施)
2030 インドで販売される自家用車の30%がEVになる
2030 インドで販売される商用車の70%がEVになる
2030 現代自が世界で364万台のEVを生産(EVで世界3位以内)
2030 米国のEV生産に占める日本メーカーの割合が2割にとどまる
2030 米国の流通大手が数千の店舗に急速充電器を設置
2030 米国が50万基の充電設備を整備
2030 トヨタが全国100カ所に急速充電器を整備
2032 米国の新車に占めるEVの割合が67%に拡大する(新排ガス規制)
2032 米国の新排ガス規制がCO2排出量を約5割削減(2026年比)
2035 G7が車両が排出するCO2を50%削減(2000年比)
2035 EUがこの年以降もエンジン車の新車販売を認める(全廃方針を修正)
2035 日本を除いたG7の多くが内燃機関の新車の生産を廃止
2035 ホンダが中国で販売する新車がすべてEVになる

未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。

【海外】
・国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次統合報告書
・主要7カ国(G7)気候・エネルギー・環境相会合共同声明
・国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP14)昆明・モントリオール目標(2022年)
・米国バイデン政権の新排ガス規制案
・米空母艦載機の離着陸訓練(FCLP)移転計画
・米スミソニアン自然史博物館の新展示「ライト・アウト~私たちの夜空を取り戻す」開催
・欧州宇宙機関(ESA)の木星探査機「JUICE」打ち上げ
・中ロ首脳会談「中ロ経済協力計画」共同声明

【国内】
・岸田政権の少子化対策試案
・再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議の水素基本戦略改定方針(改定は5月末)
・政府の生物多様性国家戦略閣議決定(3月31日)
・国の量子技術イノベーション戦略(2020年)

【企業/大学全国区】
・島津製作所、伊藤ハム米久HD、凸版印刷、シグマクシス、大阪大学の培養肉未来創造コンソーシアム設立
・四国電力、三菱商事、マツダ、太陽石油などの波方ターミナルを拠点とした燃料アンモニア導入・利活用協議会設立
・八重洲ブックセンター本店の閉店
・日本ラグビー協会、女子の中長期戦略計画

【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・苫小牧港管理組合カーボンニュートラルポート(CNP)形成計画
・埼玉「県地球温暖化対策実行計画」改正

課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり

【今月登場した近未来】
・在沖米軍、地対艦ミサイルシステム「NMESIS」運用開始(年内)
・中国福建省、高速増殖炉稼働
・政府、水素基本戦略改定(5月末)
・政府、ネイチャーポジティブ経済移行戦略(仮称)
・家庭の電気代値上げ(6月)

【今月登場した未収録の未来】
・3年間のラニーニャ現象が終わりエルニーニョ現象が増加(世界気象機関)
・EU、AI規制案承認
・スイスの冬季五輪・パラリンピック招致(開催年未定)
・2070年、日本人出生数半減。外国人1割(厚労省)
・外国人労働者永住拡大
・2030、上場企業の女性役員30%
・食料増産命令法整備
・グリーンウォッシュ(見せかけの環境対策)

【今月決着した未来】
・WHO、コロナ緊急事態終了宣言(5/5)
・独、脱原発完了(4/15)
・欧州半導体法案、EU合意(4/18)
・理化学研究所の国産超伝導量子コンピューター稼働(3月)
・人工島・夢洲のカジノ誘致計画政府認定(4/14)
・東京辰巳国際水泳場の閉館(競泳の聖地)
・留萌線(石狩沼田―留萌間35.7キロ)廃止(3月)
・民間月探査機HAKUTO-R失敗

【今月の未来語】
・G7グローバル・データ・コレクション・フレームワーク
・JUICE(欧州の木星探査機)
・アンモニア発電(IHI)
・宇佐神宮1300年(大分)
・グリーンアンモニア市場(成長市場)
・高レベル放射性廃液(東海村)
・国際卓越研究大学/大学ファンド(文科省)
・災害対策システム市場(成長市場)
・下鴨神社の正遷宮
・自由で開かれたインド太平洋(FOIP)
・重要鉱物(車載電池に不可欠な5種類)
・生殖医療
・セキュリティー・クリアランス(適性評価)制度
・大豆ミート市場(成長市場)
・高輪ゲートウェイシティ(再開発)
・ネーチャーポジティブ経済
・農泊
・培養肉(培養肉未来創造コンソーシアム)
・微細藻類(大成建設)
・肥満
・不妊治療市場(成長市場)
・フラッグフットボール
・ペロブスカイト太陽電池
・放射線AI市場
・ポートアーサー(米LNG開発)
・ポートベイス(名古屋)
・留萌線
・ロボット密度

【用字用語】
1)ロボット密度(経済:労働者1万人あたりの導入台数)
2)八十里越=はちじゅうりごえ(街道:新潟―福島間)
3)留萌=るもい(地名:北海道)
4)弟子屈町=てしかがちょう(地名:北海道)
5)葛尾村=かつらおむら(地名:福島)
6)波方=なみかた(地名:愛媛)
7)馬毛島=まげしま(地名:鹿児島)

以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab MIRAIJIN「Future Report 2023年5月号」

Future Lab 未来人
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