月刊 未来人
FUTURE REPORT JUN 20 2022
毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。
・該当数 205/59684
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例)2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2023 JAPANオールインダストリーショーが開催される
2023 初任給の引き上げ傾向が持続する(2022年に顕著)
2024 鉄道の高所作業に人型ロボットが導入される(塗装、樹木の伐採)
2024 米企業がISSに自社の施設を連結
2024 米テスラがロボタクシーの生産を開始
2024 パーキンソン病患者による卓球世界選手権が日本で開催される
2024 時速20キロ以下のグリーンスローモビリティが杉並区を走る(東京)
2024 紫式部の生涯(平安時代中期)が大河ドラマになる
2024 お茶の水女子大が社会科学とテクノロジーを融合した工学部を新設
2024 岡山の県北部12市町村が現代アートの祭典を開催
2024 熊本の企業が植物肉ミラクルミートを米国に輸出
2024 JR札幌駅北側に小劇場「北八劇場」がオープン(北8西1地区)
2025 新聞社が戦時中の写真をデジタルアーカイブ化(戦後80年)
2025 愛知県豊田市が世界ラリー選手権(WRC)を招致(2022-25年)
2025 福岡県産イチゴ「あまおう」の育成者権が期限を迎える
2025 豪航空大手が超長距離便を運航(シドニー―ニューヨーク、ロンドン)
2025 欧米の動物肉消費が減少に転じる
2025 中国が衝撃で小惑星の軌道を変える実験を開始
2025 日本社会が幕末以来3度目の上昇期を迎える(40年サイクル説)
2025 北京市が車保有台数を580万台以内に抑える(登録を1人1台に制限)
2025 旅行大手が宮崎でグレープフルーツを出荷
2025 堺市の市立中学校が全員給食を達成
2025 製薬大手がリモート治験システムを導入(費用と時間の圧縮)
2026 世界ラグビーの新たな国際大会が創設される(2年に一度)
2026 脳腫瘍を死滅させる技術が治験段階に進む
2026 オマーンがグリーン水素の輸出を開始(世界最大級の製造拠点)
2027 東京ディズニーランドがスペース・マウンテンを刷新(千葉)
2027 自販機の運営会社が海外(豪中越)の売上高を倍増
2029 米アイダホ州で小型モジュール炉(SMR)が運転を開始(次世代原発)
2030 日産が全車に自動運転機能を搭載(複雑な事故を回避)
2030 ホンダが日米で販売する新車に自動運転機能(レベル2)を搭載
2030 中国が4つの空母打撃群をそなえる
2030 EVの普及率が21%にとどまる(原材料の価格高騰)
2031 安比高原(岩手)が定住人口5000人を達成(現状は600人)
2031 日本のピアニストがこの年までバルトークの演奏会を続ける
2032 平和構築のための国際機関が沖縄に設立される
2033 愛媛県が川の魚と貝類の保護管理事業を実施(2022-33年)
2035 自動運転車の世界販売台数が1億台にせまる(ほぼ全新車に普及)
2035 肉、魚、乳製品を使わない食品が2900億ドルの市場に成長
2035 この年までに米国で溶融塩炉が実用化(次世代原発)
2036 英ロンドンが夏季五輪を招致(2036年か2040年を検討)
2040 現実空間と仮想空間を融合させた学校教育がおこなわれる
2040 複数の魚を分子調理したハイブリッドさし身が食卓にのぼる
2040 世界の先進企業300社がカーボンニュートラルを達成(10年前倒し)
2050 国内の乗用車生産が最大で7割減少。輸出がゼロになる
2050 世界各地で最大2億1600万人の気候難民が生じる(異常気象の多発)
2050 国内の電機大手が管理職の女性比率5割を達成
2050 タイヤ大手が天然材料とリサイクル材料の比率を100%に高める
2050 AIシミュレーションによる望ましい長野が実現
【未来動向―基盤】
2023 経済安全保障推進法(138項目)施行(段階的)
2023 日本取引所グループ(JPX)がCO2排出量の取引を本格化(4月)
2024 インドネシアが国営の防衛企業を世界のトップ50に押し上げる
2024 従業員51人以上の企業でパートの保険加入が義務化(現状は501人以上)
2024 ドイツがLNGの対ロシア依存度を10%程度に抑える
2024 介護事業者の事業継続計画(BCP)が作成期限を迎える
2025 ベトナムのブロードバンドサービス普及率が100%に達する
2025* 政府が100カ所の脱炭素先行地域を選定する(2022-25年度)
2025 国際月探査計画アルテミスがこの年の月面着陸を延期(開発遅延)
2025 厚生年金保険法改正案が国会に提出される(加入義務の拡大)
2025 太陽の活動(約11年周期)がこのころピークを迎える
2026 世界の平均気温が1.1-1.7度上昇(現状は1.1度上昇)
2026 世界の平均気温が過去最高を超える(2022-26年、確率93%)
2026 世界の平均気温が一時的に1.5度上昇(2022-26年、確率50%)
2026 政府のデジタル田園都市国家構想が担い手230万人を育成
2026 世界で最大1300万人が栄養失調になる(食料安全保障の混乱)
2026* 北九州市が最速で最大の再生可能エネルギー導入モデルを構築
(2022-26年度)
2027 リパワーEU計画が化石燃料の脱ロシア依存を達成
2027 日本の防衛費がGDP比2%以上に拡大(5年以内。現状は1%程度)
2027 仏マクロン大統領の任期が終わる
2027 ロシアのIT人材が200万人不足する(国外に流出)
2027 JR大阪駅北側うめきた2期再開発地区の公園が全面開園
2030 水素価格が1/3になる(政府クリーンエネルギー戦略)
2030 成長分野の投資規模が年170兆円を超える(官民)
2030 世界の銅需要が年2510万トンに達し、供給量が同1960万トンにとどまる
2030 EUが再生可能エネルギー比率を45%に高める(従来目標は40%)
2030 中国が原発の発電能力を2倍以上に増やす
(2021年末は53基で約5500万キロワット)
2030 日本メーカーの車載電池が世界市場の20%以上を占める
(総生産能力600ギガワット時)
2032 この年まで政府が沖縄振興基本方針に取り組む
2033* 脱炭素の達成に官民で150兆円の投資が必要になる(2024-33年度)
2035 日英共同開発の次期戦闘機が配備される(F2戦闘機の後継)
2050 カーボンニュートラル(CN)が日本のGDPを1026兆円に倍増
2050 産業構造の変化で事務職の需要が42%減少(2020年比)
2050 政府のクリーンエネルギー戦略が原発を最大限活用
【未来動向―市場】
2023 日本取引所グループ(JPX)がCO2排出量の取引を本格化(4月)
2023 上場地方銀行の6割が減益になる(3月期。景気の下押し圧力)
2023 建設機械各社がロシアなどCIS諸国での売上高を6割以上減らす
2023 JR東海が1460億円の最終黒字を計上(3月期。3期ぶり)
2023 世界の観光産業がコロナ禍前の経済規模を回復
2024 アジアの航空関連ビジネスがコロナ禍前の水準を回復(2024-25年)
2025 欧米の動物肉消費が減少に転じる
2025 スマートグラスの世界市場が1兆7500億円の規模に成長(ポストスマホ)
2030 成長分野の投資規模が年170兆円を超える(官民)
2030 世界の銅需要が年2510万トンに達し、供給量が同1960万トンにとどまる
2030 九州の半導体関連の製品出荷額が3兆円に倍増(2019年比)
2030 脱炭素を達成にこの年17兆円の投資が必要になる(現状は4.8兆円)
2030 銅の高値が脱炭素のコストを約600億ドル押しあげる
2032 銅の高値がこのころまで継続(脱炭素に影響)
2032 世界の観光産業が1億2600万人の新規雇用を生む(2023-32年)
2033* 脱炭素の達成に官民で150兆円の投資が必要になる(2024-33年度)
2035 自動運転車の世界販売台数が1億台にせまる(ほぼ全新車に普及)
2035 肉、魚、乳製品を使わない食品が2900億ドルの市場に成長
2035 世界の小型モジュール炉(SMR)の出力が2100万キロワットに達する
2050 カーボンニュートラル(CN)が日本のGDPを1026兆円に倍増
【未来動向―自動車】
2023 米テスラが「サイバートラック」の生産を開始
2023 普通車と自動二輪の車検証が一部電子化される
2023 仏ルノーがEV事業を分社化、上場
2023 マツダが新型SUVを5車種発売
2024 米テスラがロボタクシーの生産を開始
2024 時速20キロ以下のグリーンスローモビリティが杉並区を走る(東京)
2024 軽自動車の車検証が一部電子化される(1月)
2024 ホンダが軽自動車の商用EVを100万円台で発売
2024 タイヤの状態を知らせるセンシング技術が販売される(メーカー向け)
2025 愛知県豊田市が世界ラリー選手権(WRC)を招致(2022-25年)
2025 北京市が車保有台数を580万台以内に抑える(登録を1人1台に制限)
2025 日産がレーザー光で位置を認識する「ライダー」を搭載(2025年以降)
2025 半導体大手がパワー半導体の生産能力を2倍に増強(自動車向け)
2025 EV向け車載電池の主要材料が世界規模の供給過剰におちいる
2025 ホンダが北米でEV専用の生産ラインを稼働(日中米3極体制)
2025 インドのハリヤナ州でスズキの工場が稼働(年間生産能力25万台)
2025 現代自動車グループが韓国に5000基の高速充電器を設置
2027 スバルのEV専用工場が群馬で稼働
2030 日産がレーザー光で位置を認識する「ライダー」を全車に搭載
2030 日産が全車に自動運転機能を搭載(複雑な事故を回避)
2030 ホンダが日米で販売する新車に自動運転機能(レベル2)を搭載
2030 ホンダが世界市場に30車種のEVを投入。年間200万台を生産
2030 ホンダがコネクテッドカーのサービスで1000億円以上の利益をあげる
2030 現代自動車グループがEVの生産能力を4倍に高める(年144万台)
2030 現代自動車が18車種のEVを発売
2030 現代自動車グループの起亜が13車種のEVを発売
2030 現代自動車グループが323万台のEVを販売(世界シェア12%)
2050 国内の乗用車生産が最大で7割減少。輸出がゼロになる
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・国際機関「アジア太平洋多文化協働センター(APMC)」設立構想
・欧州連合(EU)「リパワーEU」計画案
・ショルツ独首相とモディ印首相の共同宣言
・北京市政府の交通インフラ5カ年計画(2021-25年)
・インドネシア国営持ち株会社「ディフェンスID」設立
・タイの国家戦略「BCG経済モデル」
【国内】
・政府、沖縄振興基本方針決定
・政府、全世代型社会保障構築会議中間とりまとめ
・岸田政権「新しい資本主義」実行計画に向けた経済産業省方針
・経済産業省「クリーンエネルギー戦略」中間整理
・経済産業省、2050年業種・産業別の労働需要推計
・デジタル田園都市国家構想総合戦略(仮称)に向けた基本方針骨子案
・戸籍法改正にむけた法制審議会中間試案
・環境省「脱炭素先行地域」第1次選定
・文部科学省GIGAスクール構想
・自民党安全保障調査会幹部会合
・脱炭素社会の実現に向けた日本経済団体連合会(経団連)提言
【企業/大学全国区】
・クライメート・プレッジ(カーボンニュートラルを目指す有志企業連合)
・米アクシオムスペース、民間企業初のISS旅行成功
・みずほ銀行産業調査部「2050年の日本産業を考える」
・JR6社のデスティネーションキャンペーン(DC)
・水木楊「40年サイクル説」
・NHK大河「光る君へ」発表
・水谷友彦「ザ・バルトーク・ジャーニー・トゥ2031」
・日本ガイシと北海道網走市の「あばしり電力」共同設立
・戦中写真アーカイブ共同研究発表会
・お茶の水女子大学ジェンダード・イノベーション研究所設立
【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・札幌市「丘珠空港の将来像(案)」
・秋田市、イオンタウンのまちづくり基本協定
・鹿島港洋上風力発電推進協議会でのウィンド・パワー・エナジー社事業計画
・川崎カーボンニュートラルコンビナート形成推進協議会
川崎港カーボンニュートラルポート形成推進協議会
・長野県総合5か年計画に向けた
「AIを活用した長野県の未来に関するシミュレーション」
・FIA世界ラリー選手権日本大会開催準備委員会設立
・滋賀「県DX推進戦略」
・愛媛県の川に生息するヤリタナゴ、マツカサガイ、イシガイの保護管理事業
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり
【今月登場した近未来】
・EU、ロシア産原油の禁輸
・国家安全保障戦略改定(年内)
・全世代型社会保障構築会議の最終とりまとめ(年末)
・山手線、自動運転の実証実験(10月)
・福岡大名ガーデンシティ完成(12月)
・ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン開校(岩手)
【今月登場した未収録の未来】
・米ロ「戦略的安定性に関する対話」の再開
・「敵基地攻撃能力」名称変更案
・高機能ソイルによる野菜の宙農(月産月消)
・高速増殖原型炉「もんじゅ」跡地の新しい試験研究炉(福井)
・高温ガス炉(HTTR)開発(日本原子力研究開発機構)
・マイクロ炉(三菱重工)
・トリウム溶融塩炉開発(日本原子力研究開発機構)
・九十九里沖、いすみ市沖の洋上風力発電(千葉の促進区域)
・セキュリティークリアランス(適性評価)
・ジェネレーション・レフト(社会変革をもとめる若者世代)
・人間の脳のハッキング(数値化やデータ化)|歴史学者ユバル・ノア・ハラリ
・東京都のZEV充電設備設置義務化(検討中)
・選べる週休3日
【今月決着した未来】
・仏大統領選マクロン氏再選(44歳)
・フィンランドとスウェーデンのNATO加盟申請
・SMR搭載の海上浮揚式原発(ロスアトム)営業運転(20年5月)
・中国、高温ガス炉運転開始(21年12月)
・日本国憲法施行75年
・経済安全保障推進法、可決成立
・民間企業初のISS旅行(米アクシオムスペース)成功(1席70億円)
・ホンダ、初の中国向け新型EV(eNS1)発売(4月)
【今月の未来語】
・1人スループレー(ゴルフ)
・BCG経済モデル(タイ国家戦略)
・GXリーグ(経産省)
・JAPANオールインダストリーショー
・秋田市外旭川地区(再開発)
・アジア太平洋多文化協働センター(APMC)設立構想(沖縄)
・安比バレー構想(岩手)
・沖縄振興基本方針(政府)
・気候難民(世銀)
・北八劇場(札幌)
・勤労者皆保険
・グリーンスローモビリティ
・クリーンエネルギー戦略(経産省)
・経済安全保障推進法
・厚生年金保険法改正案(厚労省)
・小型モジュール炉(SMR)
・サイバートラック(テスラ)
・氏名の読み仮名(戸籍法)
・障害物レース(近代五種)
・心斎橋(再開発)
・スマート貨物ターミナル
・代替肉
・脱炭素先行地域(環境省)
・地域電力会社
・地方留学(岩手)
・中学の全員給食(堺市)
・中国の台湾侵攻
・超長距離便(カンタス航空)
・デジタル田園都市
・鳥取県立美術館
・ハイブリッドさし身(分子調理)
・バルトーク生誕150年
・ふくいサーモン(福井)
・フレキシタリアン
・ポストスマホ
・毎日戦中写真(毎日新聞)、デジタル・ヒューマニティーズ
・マテリアルズ・インフォマティクス(MI)
・溶融塩炉(次世代原発)
・ライダー(日産)
・リパワーEU(EU)
・リモート治験(アステラス製薬)
・ロボタクシー(テスラ)
【用字用語】
1)膠芽腫=こうがしゅ(医療:悪性の脳腫瘍)
2)基腐病=もとぐされびょう(農業:カビによる作物の病気)
3)丘珠=おかだま(地名:札幌市)
4)遠別町=えんべつちょう(地名:北海道)
5)高梁市=たかはしし(地名:岡山)
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab MIRAIJIN「Future Report 2022年6月号」
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