月刊 未来人
FUTURE REPORT APR 20 2022
毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。
・該当数 162/59309
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例)2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2023 コスモ女子が人工衛星を打ち上げる
2023 沖縄本島と石垣、宮古、久米3島を光海底ケーブルが環状に結ぶ
2023 牧野富太郎(1862-1957)のNHKドラマが放送される(出身は高知)
2024 つくば市が市長選にインターネット投票を導入(スーパーシティ構想)
2024 シンガポールで空飛ぶタクシーが事業化(eVTOL型)
2024 東北大が太陽の10倍あかるい放射光施設を運用(国内10カ所目)
2024 スマート養殖のタイがこのころ成長する(愛媛)
2024 歯を生やす薬の投与がはじまる(先天性無歯症)
2024 大手10社が共同で設置した相談機関が全外国人労働者に対応
2024 花巻市の企業家と高校生が超小型人工衛星を運用(岩手)
2024 福井初のフルマラソン「ふくい桜マラソン」が開催される(3月)
2025 ペットボトルを酵素で分解する設備がフランスで稼動
2025 広島電鉄が交通系ICカードのサービスを終了(更新コスト高)
2025 国内50社がトラックと物流拠点の共同利用をはじめる(運転手不足)
2025 伊フェラーリのEVが登場
2025 オーストラリア最大の石炭火力発電所が閉鎖
2025 仏名門ワイナリーが北海道で作ったワインを出荷
2025 中国のメタバース市場が3400億元の規模に成長
2025 福島の南相馬市でmRNAワクチンの量産がはじまる(年10億人分)
2026 佐渡のトキが本州に放鳥される(3カ所)
2027 博多駅の線路上空に12階建ての複合ビルができる
2030 知的障害のある選手が冬季パラリンピックに出場(現状は夏のみ)
2030 米飲料大手が世界販売の25%を詰め替え方式で提供
2030 光パルス方式の光量子コンピューターが実用化
2030 荷物の共同配送が営業トラックの積載率を70%に高める(国内)
2030 東北大が開発した介護ロボットが実証段階に進む
2030 国内の貨物ドライバーが2割減少(2020年は66万人)
2030 北海道最大級の洋上風力発電所が稼動(石狩湾沖)
2030 秋田県鹿角市がゼロカーボンシティを達成(多くの自治体は2050年)
2031 東京の特別支援学校の児童生徒数がこの年まで増え続ける
2035 好きな場所で仕事をするノマド・ワーカーが10億人に増える
2035 カンボジアがアンコール遺跡周辺の観光インフラを整備
2040 空飛ぶクルマを使った都市交通市場が約1兆ドルの規模にとどまる
2040 オーストラリア軍の人員が約8万人に増える(3割増)
2045 秋田の高齢者が人口の5割を占める
2045 北海道、東北、北陸、四国、九州で高齢者が人口の4割を超える
2045 首都圏(1都3県)の高齢者数が約280万人増える(介護施設の不足)
2100 空港を浸水から守る堤防の建設に390億-570億ドルが必要になる
【未来動向―基盤】
2023 インドネシアの高速鉄道(ジャカルタ―バンドン間)が運航を開始
2023 ドイツの国防予算がGDP比で2%を超える(現状は約1.4%)
2024 トルコと日本の外交樹立100周年
2024 日本の酒造りがユネスコの無形文化遺産に登録される
2024 大手銀行向けの自己資本規制(バーゼル3)が適用される(国内)
2024 EUの財政ルール凍結解除がこの年以降にずれ込む
2024 海洋プラスチックごみ汚染を解消するための条約案がまとまる(国連)
2024 全国の市町村が「こども家庭センター」を設置(4月以降)
2024 タクシー、バス、トラック業界の休息時間が最低9時間にとどまる
2024 NASA主導のアルテミス計画が有人で月を周回
2025 大手銀行向けの自己資本規制(バーゼル3)が適用される(EU)
2025 地銀、信金を対象とする日本版バーゼル3が適用される(3月期)
2025 刑法の懲役と禁錮が拘禁刑に一元化される(1907年以来初)
2025* 民事訴訟の手続きがオンライン化する
2025 NASA主導のアルテミス計画が宇宙飛行士を月面に送る
2026 ドイツが再生可能エネルギーの予算を約82%増やす(脱ロシア依存)
2027 EUがロシア産化石燃料の輸入を停止(脱ロシア依存)
2027 米エネルギー大手がLNGを約675万トン増産(約6割増)
2027 六ケ所村の風力発電が設備容量33万3880キロワットに達する(青森)
2028 産業データの活用がEUのGDPを2700億ユーロ押し上げる(累計)
2029 米国が政府調達に占める自国製の割合を75%に高める
2030 温暖化適応ビジネスの国内市場が約2兆円の規模に拡大
2030 衆院選小選挙区の定数見直しが「13増13減」になる(一票の格差)
2030* 国内の地熱発電量が約150万キロワットに増える
2040 気候変動が自然と人間におびただしいリスクをもたらす(127以上)
2042 高齢者の数が3935万人でピークに達する(高齢化率は36%台)
2045 すべての都道府県で高齢者の割合が3割を超える
2045 衆院選小選挙区の定数見直しが「19増19減」になる(一票の格差)
【未来動向―市場】
2025 大手銀行向けの自己資本規制(バーゼル3)が適用される(EU)
2025 中国のメタバース市場が3400億元の規模に成長
2025 売れ筋をAI予測する無人店舗が500店に増える
2025 カメラとセンサーを使った無人コンビニが1000店登場
2025 世界のデータ量が2018年比で約5倍に増える
2025 AR、VRデバイスの普及期がはじまる(2025-30年)
2027 米エネルギー大手がLNGを約675万トン増産(約6割増)
2030 温暖化適応ビジネスの国内市場が約2兆円の規模に拡大
2030 国内の貨物ドライバーが2割減少(2020年は66万人)
2030 シンガポールの空飛ぶタクシーが約3600億円の経済効果を生む
2030 AR、VRデバイスがスマートフォンなみに普及
2030 メタバース関連市場が8000億-1兆ドルの規模に拡大
2030 中部圏の水素需要が年間約11万トンに達する
2030 脱炭素に取り組むインドで1000億ドルの電力投資が必要になる
2030 医療データの活用で欧米と中国がヘルスケア市場をリード
2040 空飛ぶクルマを使った都市交通市場が約1兆ドルの規模にとどまる
2040 世界のLNG需要がこの年まで伸び続ける(6億トン超)
2040 アジア太平洋の航空機需要が1万7620機に拡大(小型機が8割)
2040 アジア太平洋の貨物機需要が880機に増える(現状は350機)
2060 世界の建物の床面積が2倍に増える(インド、アフリカの建築需要)
【未来動向―自動車】
2024 三菱自がタイで生産販売する乗用車がすべて電動車になる
2025 伊フェラーリのEVが登場
2025 日産、ルノー、三菱自連合が車の性能をソフトで更新(OTA対応車)
2025 トルコのアンカラ近郊で欧フォード向けの車載電池工場が稼動
2025 ダイハツが軽自動車の便利さを備えたEVを発売(100万円台)
2025 ホンダとソニーが共同開発したユニークなEVが登場
2025 ボルボが日本市場で1万台のEVを販売(4、5車種を用意)
2025 スズキがインドのグジャラート州でEVの生産をはじめる
2025 コバルトを使用しない高容量の車載電池が登場(2024-25年)
2026 スズキがインドのグジャラート州で車載電池の生産をはじめる
2026 米フォードが世界販売の1/3をEVにする
2026 クラウドに接続する車が年間500万台に達し、1-2割がOTAを契約
2030 三菱自が世界で生産販売する車の50%が電動車になる
2030 ニッケルの量が1/2の車載電池が実現(エネルギー密度20%増)
2030 国内の車載電池製造能力が100ギガワット時に高まる
2030 米フォードが世界販売の5割をEVにする
2030 韓国の現代自が世界市場で187万台のEVを販売(2021年は14万台)
2030 小型軽量の電動車用モーターが実用化
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)報告書(2022年2月末)の中長期リスク
・国連環境計画(UNEP)海洋プラスチックごみ汚染解消に向けた国際条約の議論開始
・バイデン米大統領のバイ・アメリカン法基準改定
・欧州連合(EU)のベルサイユ首脳会議(10-11日)
・欧州委員会のデータ法案公表
・豪オリジン・エナジー社のエラリング発電所閉鎖意向
・シンガポール政府の「eVTOL」企業誘致構想
・カンボジア政府シエムレアプ観光開発基本計画
【国内】
・民事訴訟法改正案閣議決定
・刑法改正案閣議決定
・無形文化遺産保護条約関係省庁連絡会議「伝統的酒造り」提案決定
・観光庁、既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業
【企業/大学全国区】
・米フォードモーターのEV事業「フォードモデルe」分離発表
・JR西日本「JR WEST LABO」
・JR九州による線路上空の新ビル構想(2019年3月)
・トヨタほか10社「責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム(JP-MIRAI)」設置
・松屋「銀座コアビル」再開発事業
・東北大学「青葉山リビングラボ」完成
【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・秋田県「新秋田元気創造プラン」見直し案
・秋田県大仙市「ゼロカーボンシティ宣言」
・秋田県鹿角市のゼロカーボンシティ宣言
・群馬県沼田市「ゼロカーボンシティ宣言」
・埼玉県地域医療構想
・千葉県柏市「気候危機宣言」
・福井県「ふくい桜マラソン」開催
・岐阜駅北中央東地区、同中央西地区の2市街地再開発準備組合概要発表
・三重県尾鷲市「ゼロカーボンシティ尾鷲」(1日)
・長崎県、カジノオーストリアインターナショナルジャパン(CAIJ)の区域整備計画案
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり
【今月登場した近未来】
・EU脱ロシア依存の方策(5月)
・EU、エネルギーのロシア依存度1/3に圧縮(年内)
・NASAアルテミス計画のロケット「SLS」と宇宙船「オリオン」の無人飛行試験(初夏)
・英国、ロシア産原油の輸入中止(年内)
・国土形成計画(6月)
・福井駅前アリーナ建設基本構想(6月)
・ロシア離れ(脱ロシア)傾向
・全世代型社会保障構築会議(中間とりまとめ、夏)
【今月登場した未収録の未来】
・海洋プラスチックごみ汚染に対応する国際条約と各国の行動計画(UNEP)
・ロシアの「サハリン2」「「ノルドストリーム2」「アークティックLNG2」の行方
・ベラルーシの核兵器配備(ロシア)
・旧ソ連ジョージア(グルジア)のEU加盟候補国の地位(緊急申請)
・独の2022脱原発、2030脱火力見直し(ウクライナ危機)
・人口30万人の圏域→10万人の地域生活圏(国交省)
・ジョブ型雇用の拡大と影響
・札幌市の市電延伸
・ネーチャーポジティブ(2030年)
・水素コーヒー焙煎機の開発(UCC)
【今月決着した未来】
・ベルサイユ宣言
・EU炭素国境調整措置(CBAM)合意(3/15)
・米国、ロシア産原油、天然ガスの輸入即日禁止
・米国、ロシアのエネルギー産業への投資、禁止
・英国、ロシア産原油の輸入、年内中止
・英シェル「サハリン2」「「ノルドストリーム2」撤退
・英、留学生数60万人達成
・英BP、ロスネフチ出資解消
・欧エクイノール、ロシアへの投資停止
・ロシアのドル建国債債務不履行(デフォルト)
・旧ソ連ジョージア(グルジア)のEU加盟候補国の地位(緊急申請)
・独ダイムラー・トラック、ロシア内の事業停止
・ボルボ・カーズ、ロシアへの出荷全面停止(スウェーデン)
・プラスチック資源循環促進法(プラ新法)施行
・児童福祉法改正案閣議決定(3月)
・JAXAの小型月探査機「OMOTENASHI」を搭載したNASA新型ロケット「SLS」公開(3月)
・福島県大熊町の避難指示解除
【今月の未来語】
・EU財政ルールの凍結解除
・eVTOL誘致(シンガポール)
・FCV農機(クボタ)/農業のスマート化
・JR WEST LABO(JR西)
・MX(メタバーストランスフォーメーション)
・OTA(Over The Air)
・Xスポーツ(エクストリームスポーツ)
・アジアの小型機需要(成長市場)
・インターネット投票(つくば市)
・インドネシア高速鉄道
・沖縄都市モノレールてだこ浦西駅前(再開発)
・温暖化適応ビジネス(環境省)
・鹿児島駅前(再開発)
・過労対策
・岐阜駅北側(再開発)
・銀座コアビル再開発(松屋)
・ケミカルリサイクル(←メカニカルリサイクル)
・拘禁刑(刑法改正)
・光量子コンピューター(東京大、NTT)
・高齢者5割(秋田)
・こども家庭センター
・サステナブルファイナンス
・次世代放射光施設(東北大)
・スマート養殖(くら寿司)
・創薬の自動化(ロボット、AI、センシング)
・脱ロシア依存(EU)
・データ法案(EU)
・伝統的酒造り(無形文化遺産候補)
・トキの本州放鳥(環境省)
・トラックの共同配送(国交省)
・新潟市万代シティ(再開発)
・ノマド・ワーカー
・バーゼル3(銀行大手の自己資本規制)
・博多駅の線路上空(再開発)
・歯を生やす薬(京都大)
・福井駅前(再開発)
・ふくい桜マラソン(福井)
・北大創基150年
・牧野富太郎(高知)
・無人店舗(NTT東)
・メタバース市場(成長市場)
【用字用語】
1)施行=しこう(用語:法律)
2)馬追=まおい(地名:北海道)
3)鹿角市=かずのし(地名:秋田)
4)大仙市=だいせんし(地名:秋田)
5)尾鷲市=おわせし(地名:三重)
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab MIRAIJIN「Future Report 2022年4月号」
Future Lab 未来人
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