月刊 未来人
FUTURE REPORT FEB 20 2022
毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。
・該当数 167/58947
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例)2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2022 冷蔵で長期保存できる新型コロナウイルスワクチンが登場(韓国)
2022 国産の新型コロナウイルスワクチンが実用化(3月末)
2023 関西えんげき大賞が第1回授賞式を開催(2月)
2023 心不全のリスクを判定するスマートフォンアプリが実用化(三重大)
2023 米宇宙ベンチャーが約6日間の月周回旅行に成功
2024 山形大で新しいALS治療薬の臨床試験がはじまる
2024 米国が量子コンピューター時代の標準暗号規格を固める
2024 屋内のセンサーに無線給電する技術が実用化(25ワット)
2024 米半導体大手が自動運転のEVを発売(レベル4の市販は世界初)
2024 日本ハンドボールリーグが新リーグをスタート(2月開幕)
2024 独ダイムラーが車載用基本ソフト「MB.OS」を実用化
2024 湖魚の魅力を楽しむ施設が海津漁港にオープン(滋賀)
2025 製紙大手が木材からプラスチック原料を量産(年産2万-3万トン)
2025 大型フェリーの自動操船システムが実用化(国内)
2025 ロボットを本格導入した大型商業施設が登場(東京)
2025 監査法人がAIを本格導入(監査業務の3-4割を自動化)
2025 トヨタが車載用基本ソフト「アリーン」を実用化
2025 小型衛星を使った宇宙ごみの除去技術が確立(国内)
2025 阪神タイガース創立90年(尼崎市小田南公園に新球場)
2026 国内百貨店が売り場の自社運営比率を4割以下に抑える(現状6割)
2026 読売ジャイアンツがアジア、中南米で野球の普及に取り組む(2022-26年)
2027 国スポのテニスが本格的なハードコートで実施される(宮崎)
2027* 興奮や不安を和らげる認知症治療アプリが登場
2027 千葉の製鉄所がメタンを使った製鉄法の実証実験を終える
2027 北九州のコクラ・クロサキリビテーションが小倉と黒崎を活性化(2022-27年)
2028 陶芸家川喜田半泥子の創作拠点が復元される(三重県津市)
2030 世界最大級の浮体式洋上風力発電がはじまる(スコットランド沖)
2030 滋賀の旅館ホテルがアメニティーのプラスチックごみをなくす
2030 宇宙空間で醸造した宇宙の地ビールが登場(名古屋)
2030 光通信技術を投入した国産の光量子コンピューターが完成
2030 造船大手が中国の脱炭素分野に進出(メタンの製造に独自技術)
2030 阪急大阪梅田駅周辺の再開発がこの年以降に完成
2030 室蘭工大のソリが札幌五輪で活躍(室蘭スケルトンプロジェクト)
2030 国内ベンチャーが宇宙旅行を実現(日帰りで2000万-3000万円)
2030 雲の中の雨の強さを観測できる気象レーダーが実用化(ドローン向け)
2032 島根、山口沖で海洋ガス田の生産がはじまる(年産90万トン超)
2035 公認会計士の業務が85.9%AIに置き換わる(2025-35年)
2040 国内で運航する貨物船の50%が無人化
2050 持続可能で公正な社会を求める人たちがマジョリティーになる
2050 カタールの認知症患者が20.26倍に増える(増加率で世界1位)
2050 京都の紅葉がクリスマスに見ごろを迎える
2050 インドのエネルギー供給がこのころまで石炭に依存(2047-52年)
2050 国内に約2兆円の宇宙エンターテインメント市場が誕生
2100 北海道(日本海側)の最深積雪が約44%減少(2000年比)
2100 札幌の気温が現在の新潟と同じになる(年平均13.6度)
【未来動向―基盤】
2022 米国が中国新疆ウイグル自治区からの輸入を原則禁止(6月)
2022 ベラルーシが憲法改正の是非を問う国民投票を実施(2月)
2022 大阪のグランドデザインがまとまる
2023 国連が「未来」をテーマとするサミットを開催
2024 英国がBBCの受信料をこの年4月まで据え置く(2年間)
2024 インドネシアが新首都「ヌサンタラ」への機能移転をはじめる
2024 米ワイオミング州で次世代高速炉の建設がはじまる(日米)
2025 日中が水素とCO2から都市ガスの生成をはじめる(世界最大規模)
2025 ESG投資が世界の運用資産の1/3を占める
2025 ベルギーが原発7基すべてを閉鎖(段階実施)
2025 大阪公立大が主要4キャンパスを整備(森之宮、杉本、阿倍野、中百舌鳥)
2026 中国が5年間のロボット発展計画を終える(2021-26年)
2028 英国がBBCの受信料を抜本的に見直す(課金も検討)
2028 米ワイオミング州で次世代高速炉の運転がはじまる(日米)
2028 千葉の銚子沖で着床式洋上風力発電設備が運転を開始(風車31基)
2028 秋田の能代市・三種町・男鹿市沖で洋上風力発電設備が運転を開始(風車38基)
2029 大阪の人工島夢洲に統合型リゾート(IR)が開業(秋-冬)
2030 国際宇宙ステーション(ISS)がこの年まで運用される(6年延長)
2030 政府のミサイル防衛構想がレールガン、長射程ミサイルを含めた新体制に移行
2030 EUタクソノミーがこの年まで天然ガス火力発電を受け入れる(原案)
2030 秋田の由利本荘市沖で洋上風力発電設備が運転を開始(風車65基)
2035 ベラルーシのルカシェンコ大統領がこの年まで続投
2040 EUタクソノミーがこの年まで原発の運転延長を受け入れる(原案)
2045 インドネシアが新首都「ヌサンタラ」への移転を終える
2045 EUタクソノミーがこの年まで原発の新増設を認める(原案)
2050 政府のクリーンエネルギー戦略がカーボンニュートラルを達成
2050 世界で発生するごみの量が34億トンに増える(2016年は約20億トン)
【未来動向―市場】
2025 ESG投資が世界の運用資産の1/3を占める
2026 ASEAN主要6カ国の加工食品市場が6割拡大(約1127億ドル)
2028 新しい標準暗号に対応したソフト、機器が39億ドル市場に成長(世界)
2028 バイオマスプラスチックの世界市場が18億2000万ドルに拡大(2倍超)
2030 世界のゲーム人口が45億人に膨らむ(現状は30億人)
2040 量子コンピューターが最大で8500億ドルの利益を生む
2050 国内に約2兆円の宇宙エンターテインメント市場が誕生
2050 米国で使用される航空燃料がすべてSAFになる
2050 EU域内のジェット燃料供給に占めるSAFの割合が63%以上になる
2100 洪水や山火事の経済被害が米国で最大69兆ドルに膨らむ
【未来動向―自動車】
2022 米テスラが生産能力を200万台に高める(2021年は93万台)
2023 独BMWがこの年までに8車種のEVを市場投入
2023 中国のネット検索大手がEVの量産をはじめる(2023年以降)
2024 米半導体大手が自動運転のEVを発売(レベル4の市販は世界初)
2024 独ダイムラーが車載用基本ソフト「MB.OS」を実用化
2024 中国武漢市でホンダ初のEV専用工場が生産を開始(年産12万台)
2024 独アウディが日本市場のEVを15車種以上に増やす(現状は4車種)
2024 中国の家電大手がEVの量産をはじめる
2024 米半導体大手が浙江吉利控股集団と共同でEVを開発
2025 トヨタが車載用基本ソフト「アリーン」を実用化
2025 世界で118車種以上のEVが販売される
2025 米バッテリー開発会社が車載向けリチウム金属電池を製品化
2025 独アウディが日本市場でのEV割合を35%に高める(現状は1.5%)
2025 独VWが20車種以上のEVを発売
2025 仏ルノーが10車種のEVを発売
2025 ダイハツがこの年までにEVを開発
2030 ダイハツの新車がすべてHVとEVになる(国内)
2030 いすゞとホンダがFCVの大型トラックを実用化
2030 日本企業がLNGステーション1600カ所をインドに設置
2040 米GMの新車がすべてゼロエミッション車になる
2050 EVが販売の9割を占め部品関連の雇用が8万4000人分失われる
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・国連世界気象機関(WMO)「2050年の天気予報」(2014年)
・米航空宇宙局(NASA)のISS運用期限延長意向
・米国、ウイグル強制労働防止法案成立
・日米次世代高速炉開発計画
・欧州委員会、EUタクソノミーの原発に関する原案
・ベルギー連立7党の原発閉鎖合意
・BBC受信料に関する英国政府の発表
・ベラルーシ大統領府の憲法改正案
・中国(工業情報化省)ロボット産業発展計画(5カ年計画)
・日中省エネルギー・環境総合フォーラム
・インドネシア国会の首都移転法案可決
【国内】
・岸田政権「クリーンエネルギー戦略」有識者懇談会
・気象庁の生物季節観測
【企業/大学全国区】
・NTT、東京大学、理化学研究所の光量子コンピューター開発
・川崎重工業の小型衛星「DRUMS」5号機打ち上げ(2021年11月)
・日本旅行の中期経営計画見直し
・日本財団、無人運航船プロジェクト(2020年)
・日本ハンドボールリーグの新リーグ構想
・順天堂大学医学部付属病院のさいたま市開院(大学側の計画)
・室蘭工業大学、室蘭スケルトンプロジェクト(清水一道教授)
【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・旭川たいせつ圏域連携中枢都市圏、連携中枢都市圏ビジョン案
・岩手県、いわてで生み育てる支援本部設置
・山形県最上町のゼロカーボンシティ宣言
・福島県地球温暖化対策推進計画改訂版(2022-30年度)
・富山県、新たな観光振興戦略プラン(2022-26年度)素案
・福井県坂井市と関係者の東尋坊再整備基本計画(2021年)
・三重大、キュアコードの心不全予防アプリ開発
・滋賀県旅館ホテル生活衛生同業組合のSDGs行動宣言
・大阪、新しいまちづくりのグランドデザイン推進本部会議初開催
・統合型リゾート(IR)に関する大阪府、市の区域整備計画案
・阪神電鉄、阪神球団、尼崎市の小田南公園整備事業基本協定書締結(2021年5月)
・丹波篠山市の気候非常事態宣言
・北九州市コクラ・クロサキ リビテーション(小倉、黒崎の市街地活性化)
・関西えんげき大賞創設(演劇関係者有志)
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり
【今月登場した近未来】
・NPT再検討会議(1月)
・ベラルーシの憲法改正案国民投票(ルカシェンコ政権)
・核禁条約締約国会議初開催(3月)
・ゼロカーボン北海道の2030年度35%削減目標の改訂(3月)
・大阪公立大の整備ロードマップ(3月末)
・経済産業省、デジタル日本改造ロードマップ(4-5月)
・米国、新疆ウイグル自治区からの輸入原則禁止(6月)
・岸田政権「クリーンエネルギー戦略」(6月)
・大阪府などの新しいまちづくりのグランドデザイン推進本部会議中間とりまとめ(春)
・九州経済連合会、地銀11行、日本政策投資銀行のグリーンファンド骨子(夏)
・東大とNTTの光量子コンピューター試作
・EV普及元年(年内)
【今月登場した未収録の未来】
・ウクライナのNATO加盟
・オランダの原発2基新設計画
・岸田政権「デジタル田園都市国家構想」
・防衛省、レールガン開発
・宇宙楽器
・探究型入試
【今月決着した未来】
・宇宙旅行元年(2021年)
・米国、ウイグル強制労働防止法案署名
・成田市場の開場(1月)
【今月の未来語】
・3本目の滑走路(中部国際空港)
・ALS治療薬(山形大)
・ASEANの加工食品(成長市場)
・BBC受信料見直し(英国)
・ESG投資
・MB.OS(ダイムラー)
・アリーン(車載基本ソフト)
・ウイグル強制労働防止法案(米)
・宇宙ビール(高砂電気工業)
・宇宙エンタテインメント(ソニー)
・大河津分水路(新潟)
・大阪公立大(再開発)
・関西えんげき大賞
・クリーンエネルギー戦略(岸田政権)
・ゲーム人口(成長市場)
・光量子コンピューター
・湖魚(びわ湖)
・コクラ・クロサキ リビテーション(北九州市)
・国家安全保障戦略
・札幌駅南口「エスタ」跡地(再開発)
・次世代型ショッピングモール(イオン)
・次世代高速炉開発(日米)
・自動操船システム(日本財団)
・新金貨物線(東京)
・セルフレジ(セブン)
・千歳山荘(川喜田半泥子)
・月周回旅行(スペースX)
・東尋坊リニューアル(福井)
・名古屋駅西側(再開発)
・認知症治療用アプリ
・ヌサンタラ(インドネシアの新首都)
・バイオマスプラスチック(植物樹脂)
・阪急電鉄大阪梅田駅周辺(再開発)
・阪神タイガース創立90年(兵庫)
・標準暗号(米NIST)
・ブンアン2(ベトナム石炭火力)
・未来サミット(国連)
・無人運航船プロジェクト(日本財団)
・室蘭スケルトンプロジェクト(室蘭工大)
・盛岡市中ノ橋通(再開発)
・リチウム金属電池(SES)
・連携中枢都市圏
・ロボット産業発展計画(中国)
【用字用語】
1)川喜田半泥子=かわきたはんでいし(人名:著名な陶芸家)
2)新金線=しんきんせん(鉄道:小岩駅―金町駅の貨物線)
3)大河津分水路=おおこうづぶんすいろ(河川:新潟の人工河川)
4)依遅ケ尾山=いちがおさん(山名:京都)
5)英彦山=ひこさん(山名:福岡)
6)最上町=もがみまち(地名:山形)
7)田原市=たはらし(地名:愛知)
8)夢洲=ゆめしま(地名:大阪)
9)中間市=なかまし(地名:福岡)
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab MIRAIJIN「Future Report 2022年2月号」
Future Lab 未来人
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