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REPORT


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月刊 未来人

FUTURE REPORT SEP 20 2021

毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。

・該当数 223/57837
 ※2100年超を含む

未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
 例)2020*=2020年度

【未来動向―焦点】
2022 日本のクロマグロ漁獲枠が15%増える(小型魚は据え置き)
2022 原発の処理水を使ったヒラメの飼育試験がはじまる(夏)
2022 自動車、家電の製造で半導体の不足が解消(秋以降)
2022 政府が巨大ITなどの税逃れ予防に着手(国際社会は2023年)
2023 有名人のCGモデルを管理運用するビジネスが500人分を用意
2023* 北東アジアの核戦争リスクを最小化する提言がまとまる
2023 ロシアの新型ステルス戦闘機が初飛行
2023 ウイルスの影響で低迷したホテル需要が回復(コロナ禍)
2023 この年春に卒業する学生の就職が順調に進む
2024 ドイツで開発された7人乗りの小型電動航空機が商業化
2024 高級ホテル、ウォルドーフ・アストリアがうめきた2期地区に開業
2024 医師の働き方改革が進み、自立した助産師の活躍がはじまる
2024* 京都府立大の体育館が1万人級のアリーナに生まれ変わる
2025 海運各社がアンモニア燃料船の発注をはじめる
2025 中国が幼稚園教師の標準中国語能力を高める(共同体意識の形成)
2025 半導体の製造技術が臓器移植に応用される(血液循環)
2025 世界の冷凍食品市場が3割弱拡大(2020年比)
2026 小型電動航空機がノルウェーの国内線に登場(時速約480キロ)
2026 カナダの潮流発電事業が水中タービン発電機3基を稼動
2026 他人のiPS細胞を使った重症心不全治療が実用化
2026 他人のiPS細胞を使った1型糖尿病治療が実用化(膵臓=すいぞう)
2028 ペルセウス座流星群が流星の数を増す(ちりの帯に地球が突入)
2028 経済大国になった中国で少子高齢化が深刻化
2030 働き手のリスキリング(学び直し)が世界のGDPを6.5兆ドル高める
2030 グリーン水素の製造コストがブルー水素と肩をならべる
2030 独メルセデス・ベンツの新車がすべてEVになる
2030 水素製鉄が千葉の君津市で実用化
2030 中国が冷却に水を使わない原子炉を商業化
2030 男女の産み分けで男性の30%以上が余剰になる(世界)
2030 中国が南シナ海のメタンハイドレートの利用を本格化
2033 ポーランドが初の原発を稼動
2033 中国が火星に有人探査機を送る(資源開発)
2037 人工降雨がタイの干ばつ地域の98%で水不足を解消
2038 宮城の漁業所得が倍増(養殖業年729万円、漁船漁業800万円)
2038 17年セミが北米に出現(17年ごとに大量発生)
2038 世界最大級のグリーン水素生産設備がオマーンに完成(原発25基分)
2043 中国が火星に有人探査機を送る(2041年に続く5度目)
2050 原発の発電量が2倍に膨らむ(2020年比)
2050 地域社会の病院66%、銀行42%、コンビニ20%が消滅
2060 アジア系住民が米人口の8%を占める(3400万人)
2100 人民元、ユーロ、ドルの多極体制がこのころまで継続
2100 10年に1回の高温が9.4回に増える(気温上昇4度の場合)
2100 10年に1回の高温が4.1回に増える(気温上昇1.5度の場合)
2100 平均海面水位が最大で55センチ上昇(気温上昇1.5度の場合)
2100 50年に1回の猛暑が39.2回に急増(気温上昇4.4度の場合)
2100 海面上昇の影響を受けやすい土地の住民数が4億1000万人に増える
2150 平均海面水位が最大で86センチ上昇する(気温上昇1.5度の場合)

【未来動向―基盤】
2022 国連IPCCが第6次評価報告書の公表を完了(2021-22年秋)
2022* CO2排出量の国内取引市場がスタートする
2022 中国のベビーブーム世代(1962年以降に出生)が60歳に達する
2023 米国が世界最速のスパコンを開発(予算総額5500億円)
2023 北極海のアークティックLNG2が生産を開始(総事業費約2.5兆円)
2023 米英の空母運用に関する合意がこの年まで継続
2023 高浜原発1、2号機が再稼動(美浜3が6月、大飯3は7月)
2023 ミャンマー国軍の暫定政府が総選挙を実施(2020年の総選挙を否定)
2024 障害者に対する「合理的配慮」が事業者に義務付けられる
2024 ウクライナとロシアのガス輸送協定が期限を迎える
2025 3人目の出産を解禁した中国が産児政策を体系化
2025 関電が稼動可能な原発7基のうち5基が運転40年を超える
2030 米国が発電量の8割をクリーン電力にする(現状は約4割)
2030 豪州がアジアへの水素輸出で上位3位以内に入る(主にブルー水素)
2030 米新車販売の半分が排ガスゼロ車になる(HVは除外)
2030 欧米自動車大手3社が年間販売の40-50%をゼロエミッション車にする
2030 光電融合技術が国内のデータセンターを40%以上省エネルギー化
2030* 再生可能エネルギーが電源構成の36-38%を占める
2030* 原子力が電源構成の20-22%を占める
2030 政府が洋上風力発電1000万キロワットを達成
2030* 政府が12基以上の原発でプルサーマルを実施
2030* 国内のエネルギー需要が約2億8000万キロリットルに達する
2030 政府が再生可能エネルギー約3120億キロワット時を導入
2030 政府がエネルギー自給率を30%に高める(従来目標は25%)
2030 電力コストが1キロワット時9.9-10.2円程度になる
2030 政府が原子炉の小型化と高温ガス炉での水素製造に取り組む
2030 政府が非化石燃料比率を6割に高める(原発比率を20-22%に維持)
2030 新築戸建て住宅の6割が太陽光パネルを設置
2030 空港のカーボンニュートラルが実現(国内)
2030 太陽光発電のコストが事業用8.2-11.8円、住宅用8.7-14.9円に下がる
2030 北海道―関東間の海底送電ケーブルが一部完成
2030* 再生可能エネルギーの導入最大化で温室効果ガスが約8%減る
2035 中国が人口の均衡のための法体系を整備
2040 政府が洋上風力発電3000万-4500万キロワットを達成(浮体式含む)
2040 CO2を再利用した合成燃料が普及
2040 CO2を再利用したコンクリート製品が普及
2050 OPECが原油市場の52%を占める(現状は37%、他の産油国は撤退)
2050 国内の原発数が23基に減る(現状は建設中を含め36基)
2060 インドネシアが石炭火力発電所の運転を全面停止

【未来動向―市場】
2022* CO2排出量の国内取引市場がスタートする
2022 中国のベビーブーム世代(1962年以降に出生)が60歳に達する
2022 自動車、家電の製造で半導体の不足が解消(秋以降)
2023 ウイルスの影響で低迷したホテル需要が回復(コロナ禍)
2023* ラストワンマイル輸送市場が2.9兆円の規模に成長(4年間で約1.5倍)
2023 航空旅客需要が2019年比で90-95%まで回復
2023 自動航行船で離島に日用品を届けるサービスが収益化
2024 航空旅客需要が2019年比で100%を超える
2025 世界の冷凍食品市場が3割弱拡大(2020年比)
2025 サイバー保険の市場規模が204億ドルに拡大(2020年比で2.6倍)
2025 中国の生分解性プラスチック市場が540億元の規模に拡大
2028 ゲノム関連市場が約630億ドルの規模に拡大(2020年比で3倍超)
2029 米国が政府調達で米国製と認める国産部材割合を75%に高める
2030 政府がエネルギー自給率を30%に高める(従来目標は25%)
2030 働き手のリスキリング(学び直し)が世界のGDPを6.5兆ドル高める
2030 男女の産み分けで男性の30%以上が余剰になる(世界)
2030 再生可能エネルギーが発電部門の6割を占める(2050脱炭素の条件)
2030 石炭火力が発電部門の8%にとどまる(2050脱炭素の条件)
2030 半導体産業の台湾優位がこのころまで維持される
2030 アジアの水素需要が95億オーストラリアドルに拡大
2030 SAFの国内需要が250万-560万キロリットルに達する
2030 サーキュラーエコノミーが4.5兆ドルの経済効果を生む
2030 国内の小型電動モビリティー市場が100万台の規模に拡大
2030 宇宙旅行関連市場(売上高)が累計で79億ドルに達する
2040 東南アジアの石炭需要が倍増する(2018年比)
2050 OPECが原油市場の52%を占める(現状は37%、他の産油国は撤退)
2050 世界の空調需要が3倍に拡大
2050 太陽光と風力発電が発電部門の7割を占める(2050脱炭素の条件)
2050 旅行目的の国際線利用が2019年の水準にとどまる
2050 中国の炭素排出量取引価格が1トン約167元になる(2020年は49元)

【未来動向―自動車】
2022 日野自が100キロ以上走る商用EVを発売(同社初のEV)
2022 独メルセデス・ベンツの工場がカーボンニュートラルを達成
2022 ホンダが高級スポーツカー「NSX」の生産を終了(12月)
2023 ボルボ・カーが中国の合弁会社を子会社化(中国の外資規制撤廃)
2024 三菱自がミニキャブ型の商用EVを発売(2023-24年)
2024 ホンダが中国の自動車生産能力を年161万台に増強(約1割増)
2024 茨城で車載電池の量産がはじまる(雇用人数約400-約1000人)
2025 光学機器大手が自動運転車向けの高精度計測器を発売
2026 EUのタクソノミーがPHVを除外
2026 自動車生産のCO2排出を1割減らす塗料が量産される
2030 タイ政府が自動車生産に占めるEVの割合を3割に高める
2030 世界の新車販売の6割がEV、PHV、FCVになる
2030 米新車販売の半分が排ガスゼロ車になる(HVは除外)
2030 欧米自動車大手3社が年間販売の40-50%をゼロエミッション車にする
2030 独メルセデス・ベンツの新車がすべてEVになる
2030 国内の小型電動モビリティー市場が100万台の規模に拡大
2030* 政府の公用車が100%電動化される(現状は約20%)
2035 世界の新車販売からガソリン車が消える
2035 EUで新車のガソリン車が販売できなくなる(HVを含む)
2040 バッテリーメタルの需要が数十倍増える(Li 42倍、Co 21倍、Ni 19倍)
2050 ライドシェアの普及で都市部の車が少なくなる
2050 ガソリン車のスピードが高速道路で時速100キロ以下に規制される

未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。

【海外】
・国連、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第1作業部会報告書
 (第2、第3は2022年)
・国際エネルギー機関(IEA)のカーボンニュートラルに向けた工程表(2021年5月)
・米国、新車販売に関する大統領令署名
・米国、バイ・アメリカン法運用強化
・米民主党指導部の財政支出案
・ロシアのガス大手ノバテク「アークティックLNG2」プロジェクト
・ノルドストリーム2に関する米独共同声明
・欧州委員会、持続可能分類「タクソノミー」(2021年4月)
・欧州連合(EU)在住者の少額品輸入VAT免税措置終了
・中国国務院などの発表(20日)、人口・計画出産法改正決定(6月26日)
・日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)のオンライン外相会合
・タイ国家エネルギー政策評議会(NEPC)「国家エネルギー計画枠組み」承認

【国内】
・政府の地球温暖化対策計画案
・改正障害者差別解消法(2021年5月成立)
・経済産業省、第6次エネルギー基本計画原案
・経済産業省の発電コスト検証結果
・国土交通白書(令和3年版)閣議決定(6月25日)
・国土交通省の脱炭素重点空港選定
・環境省による廃棄物分野でのカーボンニュートラル工程表案

【企業/大学全国区】
・米GM、フォード、米欧ステランティスのゼロエミッション車に関する共同声明
・エリシスのゼロカーボンアルミ開発
・米ヒルトン、ウォルドーフ・アストリア日本初進出
・大連樹源科技集団「盛唐・小京都」計画
・日本経済新聞社、大和ハウス工業「大阪・大手前一丁目プロジェクト」
・中部電力パワーグリッドの電圧集中制御システム運用開始
・静岡ガス「2050年カーボンニュートラルビジョン」

【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・2023年道議選の定数に関する会派協議会
・秋田県横手市JR横手駅東口再開発事業
・宮城県「水産業の振興に関する基本的な計画」
・長野県、松本平広域公園陸上競技場の建て替え基本計画
・長崎県五島市「五島版RE100」
・沖縄県宜野座村とNTT西日本沖縄支店のICT連携協定

課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり

【今月登場した近未来】
・菅首相の自民党総裁任期満了(9/30)
・衆院議員の任期満了(10/21)
・国連、気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)(10月末)
・G20サミット(10月末)
・米オークリッジ国立研究所のスパコン「フロンティア」稼動
・中国のスパコン「天河2号」「神威太湖之光」後継機公開
・国連、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第2、第3作業部会報告書(2021年)

【今月登場した未収録の未来】
・新STARTの後継(米ロの戦略的安定対話)
・EUの内燃車生産禁止日
・中国、先富論→共同富裕(中央財経委員会第10回会議)
・リスキリング(学び直し)
・中国、全国的な排出量取引制度開始(7/16)
・印モディ首相、100兆ルピー(1兆3500億ドル)規模の国家インフラ計画
・ベトナム中銀のデジタル通貨開発
・自動航行船による水上経済圏の創出
・国内飼育のラッコ消滅(残り4頭)
・スマート・シュリンク
・カーボンフットプリント
・高分子化合物リグニン(杉から抽出するプラスチック代替材料)

【今月決着した未来】
・米ブルーオリジン社が有人宇宙飛行に成功(ジェフ・ベゾス氏)
・ノルドストリーム2に関する米独対立の解消(米独共同声明7/21)
・ISSにロシアの新実験棟「ナウカ」が連結(7/29)
・パシフィック・ライト・ケーブル・ネットワーク(PLCN)敷設中止
 (米―香港間海底ケーブル)
・ECサイトで個人が購入した品に付加価値税(VAT)がかかる
・英ライフタイム・スキルズ・ギャランティー(生涯技能保障)導入
 (ポストコロナの経済対策)
・英ロールス・ロイス、小型電動機の初飛行(試験)
・中国初の大規模CCUS事業が始動(シノペック)
・中国海南島沖合水深1500メートルのガス田「深海1号」稼働(6/25)
・中国、気象制御ドローン「甘霖-I」試験飛行成功(2021年1月)
・中国・寧徳時代新能源科技(CATL)稀少メタル不要の車載電池開発
・2019年の国内EC市場約19兆円(5年で約1.5倍。経産省調査)
・岩手県人口120万人割れ(1944年以来)
・東京大、日本IBMが日本初の商用量子コンピューターを設置
 (かわさき新産業創造センターKBIC, 7/27)

【今月の未来語】
・CGモデル
・GX(グリーントランスフォーメーション)
・JR横手駅東口再開発事業(秋田)
・アークティックLNG2(ノバテク)
・アプリコット・サブシー・ケーブル・システム(海底通信ケーブル)
・アンモニア燃料船(ポストLNG船)
・エネルギー自給率
・大阪・大手前一丁目プロジェクト(再開発)
・カーボンニュートラル・トップリーグ(経産省)
・海底送電ケーブル(経産省)
・気象制御(世界50カ国)
・空調需要(成長市場)
・クリーン電力
・ゲノム関連市場(成長市場)
・光電融合技術(経産省)
・合理的配慮(改正障害者差別解消法)
・小型電動モビリティー
・サイバー保険市場(成長市場)
・自治体DX
・水上経済圏(自動航行船)
・水素製鉄(日鉄)
・盛唐 小京都(大連市)
・生分解性プラスチック市場(成長市場)
・責任投資原則(PRI)年次報告(国連)
・ゼロカーボンアルミ
・第4の革命(カーボンゼロ)
・高浜原発1、2号機再稼動(関電)
・タクソノミー(EU)
・男性の余剰
・タンピン主義(中国)
・チェックメイト(露ステルス戦闘機)
・地球近傍天体(NEO)
・中華民族共同体意識(中国教育省)
・中分子薬(次世代医薬品)
・通貨の多極体制
・電力の地産地消(五島市)
・同志国の連携
・バイアメリカン法強化(米)
・バッテリーメタル需要
・ミャンマー総選挙(暫定政府)
・溶融塩原子炉(中国)
・ラストワンマイル輸送市場(成長市場)
・リスキリング(学び直し)
・冷食市場(成長市場)
・レールゲート(JR貨物)

【用字用語】
1)サーキュラーエコノミー(経済:リニアエコノミーの反対)
2)安平町=あびらちょう(地名:北海道)
3)胆振=いぶり(地名:北海道)
4)安威川=あいがわ(地名:大阪府)
5)膵臓=すいぞう(常用外)

以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab 未来人「Future Report 2021年9月号」

Future Lab 未来人
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