月刊 未来人
FUTURE REPORT AUG 20 2019
毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。
・該当数 181/53001
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例)2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2021 早大が村上春樹ライブラリーをオープン(4月)
2021 高速バス大手が定額制MaaSを全国展開
(移動版サブスクリプションモデル)
2021 大粒で甘い福島米(福島40号)の販売が本格化
2021 人工培養のフォアグラが発売される
2021 ル・コルビュジエが手がけた船アジール・フロッタンが
再生される(現在は沈没船)
2022 ペルー南部のケジャベコ銅鉱山が生産を開始(世界最大級)
2022 影印版「東大寺続要録」全3巻の刊行がはじまる
(鎌倉時代の寺誌)
2023 五輪の選手宿舎を改修したマンションが完成
(総戸数4000戸)
2023 徳島県神山町にIT、AI人材を育成する私立高等専門学校が
開学
2023 世界の食用昆虫市場が3倍(12億ドル)に拡大(現状比)
2024 大阪中央郵便局跡地に高層複合ビルが完成
2024 中野サンプラザがこのころ解体される(後継施設は3000-
7000人収容)
2025 データの75%が利用者の近くで分析、活用される
2025 滞在型店舗のひろがりで心斎橋の街歩きが楽しくなる
2025 本物そっくりの人工培養ステーキ肉ができる
2025 中国新疆のワイン生産額が100億元(約1600億円)に達する
2025 米新聞大手が有料読者を1000万人獲得(倍増)
2027 EV向けの銅需要が9倍に増加(2017年比)
2028 アルティメットがロサンゼルス五輪に採用される
2029 国産の月面探査車が打ち上げられる
2030 洋上風力発電の新規導入が約5倍に増える
2030 国内の化学大手が人工光合成を実用化
2030 暑さで労働生産性が2兆4000億ドル分低下する(農業と建設
業に影響)
2030 モビリティーサービスが人々の移動コストを1/10に下げる
2030 海底で分解をはじめる生分解性プラスチックが登場
2030 ナノレベルで構造を解析できる次世代放射光施設が
東北大で稼動
2030 独自動車部品大手が内燃エンジンの開発を終了
2034 NASAの無人探査機「ドラゴンフライ」が土星の衛星に到達
2040 国内の石油需要が半減
2040 全国的な人手不足で自治体の職員が不足(連携で回避、
圏域は敬遠)
2045 宇宙太陽光発電がこのころ実現する(2045-50年)
2047 香港が一国二制の期限前に国際金融都市の
優位性を危うくする
2050 すべての新車がEV、FCVなどの電動車になる
2050 中国が100万キロワット級の発電衛星を打ち上げる
(宇宙太陽光発電)
2050 気候変動が欧州の金融業界に5兆ドルの座礁資産を生む
2100 アフリカのサハラ砂漠以南の人口が世界の3割強を占める
(38億人)
2100 国の特別天然記念物ニホンライチョウが絶滅
(すでに2000羽以下)
2100 夏の東京が最高気温43.3度を記録
【未来動向―基盤】
2020 サンマに国(地域)別の漁獲量が割当られる(乱獲の抑止)
2020 中国が証券、先物、生命保険で外資の出資規制を撤廃
(2021年を前倒し)
2020 OPECの協調減産がこの年3月末まで継続(2019年から延長)
2020 トランプ米大統領がロシアを訪問(5月)
2021 EUで新車のCO2排出量が走行1キロあたり95グラム以下になる
2021 建物の解体、改修にアスベストの調査が義務付けられる
2022* 教員免許状がマイナンバーカードに統合される
2023 全国平均の時給が1000円に達する(現状は時給874円)
2025 G20が労働の男女間格差を25%解消
2025 政府のマリーン・イニシアティブが廃棄物管理人材を1万人
育成する
2025 中国が100キロワット級の発電衛星を打ち上げる
(宇宙太陽光発電)
2026 NASAが土星の衛星タイタンに無人探査機を打ち上げる
2027 インドネシア東部のガス開発アバディLNGプロジェクトが
操業を開始
2028 中国の公的年金が1181億元の赤字を計上
2029 消費税率10%がこのころまで継続(10年程度)
2030 EUが新車のCO2排出規制を強化する
2040 75歳以上の認知症患者が194兆円の金融資産を保有する
2050 世界人口が1.26倍に増える(97億人)
2050 アフリカのサハラ砂漠以南の人口が99%増える
2050 北アフリカ、西アジアの人口が46%増える
2050 世界の65歳以上に対する25-64歳の比率が1.13にとどまる
(2020年は1.76)
2050 G20が海洋プラスチックごみの新たな汚染をゼロにする
【未来動向―市場】
2020 サンマに国(地域)別の漁獲量が割当られる(乱獲の抑止)
2022 中国が世界最大のコネクテッドカー市場になる
2022 国内のコネクテッドカー市場が380万台に拡大
(2017年比で38%増)
2022 独VWが2200万台のEVを生産(1160万台が中国向け)
2023 世界の食用昆虫市場が3倍(12億ドル)に拡大(現状比)
2023 LNGの世界市場で需給が逼迫(2022-23年。現状は供給過剰)
2025 ベトナムのコンテナ輸出入が2300万個に達する
(現状は年1400万個)
2025 世界のコネクテッドカー市場が2.3倍に成長。新車販売の
57%を占める
2025 コネクテッドカーの国内販売がピークに達する
(新車販売の減少)
2027 EV向けの銅需要が9倍に増加(2017年比)
2030 インドのLNG輸入量が2.4倍に拡大(現状比)
2030 世界の音楽市場が450億ドルの規模に成長(ストリーミング
分は275億ドル=約3兆円)
2035 コネクテッドカーの世界市場が4.4倍に成長。新車販売の
88%を占める
2035 中国のコネクテッドカー新車販売が6.7倍に拡大
(2017年比)
2035 コネクテッドカーの国内販売が310万台に減少
(ピークは20年代前半)
2035 独VWが中国で販売する新車の50%がEVになる
2039 この年までに約4万4000機の航空機が納入される
(今後20年)
2040 国内の石油需要が半減
2050 世界のLNG需要が2.6倍に拡大(2018年比)
2055 韓国済州島の航空旅客数が4109万人に達する(国内、
国際の合計)
【未来動向―自動車】
2020 米フォードが欧州の工場5カ所を閉鎖
(1万2000人を人員削減)
2021 EUで新車のCO2排出量が走行1キロあたり95グラム以下
になる
2022 中国が世界最大のコネクテッドカー市場になる
2022 国内のコネクテッドカー市場が380万台に拡大(2017年比で
38%増)
2023 トヨタが28兆3000億ルピアをインドネシアに投資
2023 米フォードが独VWの車台を使ったEVを6年で60万台販売
(2023-29年)
2023 独VWが米フォードに小型商用バンを供給
2025 世界のコネクテッドカー市場が2.3倍に成長。新車販売の
57%を占める
2025 EUが新車のCO2排出規制を強化する
2030 EUが新車のCO2排出規制を強化する
2030 モビリティーサービスが人々の移動コストを1/10に下げる
2030 独自動車部品大手が内燃エンジンの開発を終了
2035 独VWが中国で販売する新車の50%がEVになる
2050 すべての新車がEV、FCVなどの電動車になる
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)首脳宣言
・G20大阪サミット「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」構想
・北太平洋漁業委員会(NPFC)年次会合の8カ国地域合意
(サンマ漁)
・欧州連合(EU)の2021年二酸化炭素(CO2)排出規制
・アジール・フロッタン(浮かぶ避難所)復活プロジェクト
・中国社会科学院の全国都市企業従業員基本年金2019-50年収支
状況試算
・中国政府の新疆ウイグル自治区ワイン産業発展計画
・インドネシア政府、国際石油開発帝石
「アバディLNGプロジェクト」基本合意
【国内】
・経済産業省などの宇宙太陽光発電ロードマップ
・地方制度調査会(地制調)専門小委員会中間報告素案
・環境省「2100年 未来の天気予報」
【企業/大学全国区】
・ドイツ銀行の経営再建策
・カナダ、ボンバルディア社と三菱重工業の小型旅客機事業
買収合意
・独フォルクスワーゲン(VW)と米フォードモーターの提携拡大
発表
・三井不動産レジデンシャルなど10社の晴海フラッグ分譲開始
・北海道経済連合会「人手不足対策に向けた労働力需給調査」
・奈良女子大学、奈良教育大学の新法人設立合意書締結
【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・札幌駅北口8・1地区市街地再開発組合設立
・福井県の「長期ビジョン」策定に向けた初会合
・名古屋市「都市計画マスタープラン」(2020-30年)素案
・橿原市教育委員会の小中学校統合基本方針
・私立高等専門学校「神山まるごと高専」設立プロジェクト
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり
【今月登場した近未来】
・マイナンバーカード普及策の工程表(8月)
・地域別最低賃金の適用(10月ごろ)
・十勝定住自立圏の戦略、共生ビジョン(2020年3月)
・名古屋市都市計画マスタープラン公表(2020年度)
【今月登場した未収録の未来】
・国際関係(イラン―米国)
・核軍縮条約の21世紀モデル(新START延長協議)
・地方議員のなり手不足問題
【今月決着した未来】
・百舌鳥、古市古墳群ユネスコ世界文化遺産登録
・なにわ筋線事業認可
・セブン―イレブン全都道府県出店
・セブンペイ廃止
【今月の未来語】
・7pay
・EUの25年CO2排出規制強化
・JR遠賀川駅(再開発)
・アジール・フロッタン(ル・コルビュジエの船)
・アドベンチャー・トラベル・ワールド・サミット(ATWS)
・アバディLNGプロジェクト
・アルティメット(競技種目)
・イージス艦はぐろ(海自)
・飯塚市地方卸売市場跡地(再開発)
・宇宙太陽光発電(経済省)
・影印版「東大寺続要録」(法蔵館)
・大阪中央郵便局跡地(再開発)
・大阪ブルー・オーシャン・ビジョン(G20)
・神山まるごと高専(徳島)
・ケジャベコ銅鉱山(三菱)
・コネクテッドカー
・済州第2空港(韓国)
・札幌市北区北8西1(再開発)
・サンマの漁獲量(NPFC)
・次世代放射光施設(東北大)
・宿泊税
・食用昆虫市場
・女性候補者比率
・新疆ウイグル自治区ワイン産業発展計画(中国)
・人工光合成(三菱ケミカル)
・スペースジェット(旧MRJ)
・生分解性プラスチック(群馬大)
・滞在型の街(大丸心斎橋店)
・地域別最低賃金
・定額制MaaS(WILLER)
・ドイツ銀行の経営再建
・都市計画マスタープラン(名古屋)
・ドラゴンフライ(NASA探査機)
・中野サンプラザ(再開発)
・ナショナルアリーナ(Bリーグ)
・日本流サービスの輸出(ホテルオークラ)
・廃棄物管理人材
・培養ステーキ肉(東大×日清)
・博多スターレーン跡地(再開発)
・晴海フラッグ(東京)
・日立オリジンパーク(仮称)
・福島40号(銘柄米)
・米中貿易戦争
・マイクロ波(給電)
・マリーン・イニシアティブ(廃棄物管理)
・村上春樹ライブラリー(早大)
・モビリティサービス
【用字用語】
1)稚内=わっかない(地名:北海道)
2)大熊町=おおくままち(地名:福島)
3)橿原市=かしはらし(地名:奈良)
4)生名島=いきなじま(地名:愛媛)
5)岩城島=いわぎじま(地名:愛媛)
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab 未来人「Future Report 2019年8月号」
Future Lab 未来人
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