月刊 未来人
FUTURE REPORT SEP 20 2018
毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。冒頭のグラフ「FUTURE MAP」は、しばらくお休みします。
・該当数 170/50799
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例)2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2019 米ディズニーが使い捨てのプラスチック製ストローを
廃止
2019 マイナンバーカード不要のe-Taxが実現(1月)
2019 運転免許証の有効期限が西暦表示になる
2019* がんのCAR-T細胞療法が日本で保険適用される
2019 5Gに対応した電気通信の新しい競争ルールがまとまる
2020 太陽電池の電気を水素で貯蔵する集合住宅向け
システムが実用化
2020 広島の劇団が被爆証言から作った創作劇で
ニューヨーク公演を実現
2021 米軍との共同交戦能力(CEC)を搭載した海自8隻目の
イージス艦が就役
2021 iPS細胞を使った心臓の治療法が治験段階に入る
2021 米オクラホマ州タルサにボブ・ディラン氏の記念館が
できる
2021 ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が打ち上げられる
2022 インドが有人宇宙飛行を実現(独立75周年)
2022 獣医学部が実習で使用する動物が模型に切り替わる
2022 パキスタンのペシャワル―カラチ間を時速160キロの
旅客列車が走る
2022 iPS細胞を使ったパーキンソン病の治療法が承認申請
される
2022 メカトロニクス大手が野菜生産システムで40億円を
売り上げる
2022 名古屋のオフィス市場で需給が逼迫(2022年問題)
2024 太平洋クロマグロの資源量が4.3万トンに回復(現状は
約2.1万トン)
2024 島原市が島原城築城400年で賑わう(長崎)
2025 JAXAの水星探査機が観測を開始(約1年間)
2025 がんと診断される人の過半数を75歳以上が占める
2026 再発した悪性脳腫瘍への放射性治療薬投与が可能に
なる(2026-28年)
2027 日本初の有人宇宙飛行が実現
2027 南アルプストンネルの掘削土問題が深刻化
2030 台湾がプラスチック製ストロー、食器の使用を
全面禁止(海洋汚染対策)
2030 立命館がグローバル化、文理融合を推進(R2030)
2030 世界の廃プラスチックが1億1100万トン行き場をなく
す(中国の輸入禁止)
2030 国内40道府県で個人金融資産が減少、地銀の経営に
影響がでる
2030 アフリカの労働人口が約10億人に達する
2037 大阪の御堂筋が全域で歩道になる(完全歩道化)
2038 熊本地震で被災した熊本城の修復が完了
2050 福井県と福井市が県庁舎、市庁舎の再配置を終える
2051 年金の積立金が枯渇する
2052 年金の所得代替率が36.1%に急落(前年は54.2%)
2061 オーストラリアの人口が3680万-4830万人に増える
2114 ノルウェーの「未来の図書館」が未発表作品
全100作品を公開
2117 UAEが火星に都市を建設する
201x 中国とロシアが衛星攻撃兵器(ASAT)を整備
【未来動向―基盤】
2019 地球温暖化対策の長期戦略がまとまる(パリ協定)
2019 日銀の新しい円金利指標がまとまる(秋)
2019 EUがレジ袋の使用量を8割削減(2010年比)
2020 第32次地制調が新しい行政のありかたをまとめる
(圏域を創設)
2020 全国の5Gと光ファイバー網が一体整備される
2020 中国海軍陸戦隊が3倍(3万人以上)の規模に拡大
2020 核兵器不拡散条約(NPT)発効50周年
2020 米国が宇宙軍を創設
2020 政府がベトナムの介護人材を1万人迎え入れる
2020* 日本版FITが見直しの時期を迎える
2020 MICEに来日する外国人の消費が3000億円に達する
(2016年は約1500億円)
2020 政府が抗菌薬(抗生物質)の使用量を3割削減
(2013年比)
2021 文化庁が京都市上京区への移転を終える
2021 台風の総雨量を予測可能になる
2022 福岡県の農協が統合する(国内最大規模)
2028 中国が核搭載可能なステルス長距離戦略爆撃機を配備
(10年以内)
2030 中央省庁の再々編が進む
2030 世界的な人口増加でたんぱく質の需給バランスが
くずれる
2030 線状降水帯の発生を12時間前に予測する「新予報」が
実現
2030 熱波、寒波を1週間ごとに1カ月後まで予測する
「新予報」が実現
2030 雷、突風の1時間以内の発生を予測する新予報が実現
2030 アジア開発銀行(ADB)が長期戦略「ストラテジー
2030」に取り組む(インフラ投資以外を重視)
2030 MICEに来日する外国人の消費が8000億円に達する
(2016年は約1500億円)
2040 地球の平均気温が1.5度上昇する(豪雨、豪雪が増加)
2050 世界の温室効果ガス排出量が実質ゼロになる
(気温上昇1.5度の維持)
2050 日本車が100%電動化する
2050 雇用形態によらない勤労者皆社会保険制度が
創設される
2050 世界で必要な食糧(穀物)生産量が倍増
(2000年比)
2050 日本車の温室効果ガス排出量が1台あたり8割減る
(乗用車は9割減)
2100 海水のpHが0.3程度さがる(海洋酸性化)
【未来動向―市場】
2020 MICEに来日する外国人の消費が3000億円に達する
(2016年は約1500億円)
2020 東南アジア主要6カ国の冷蔵冷凍食品市場が
2.4倍に拡大
2020 東南アジアのLCC大手が日本―欧米間の長距離路線に
参入
2021 国内不動産大手がジャカルタに2億-3億円の
高級マンションを完成
2022 名古屋のオフィス市場で需給が逼迫(2022年問題)
2022 eスポーツの世界市場が23億ドルに急成長
(2017年は15億ドル)
2023 ラオスの国際線旅客数が151万人に増える
2023 デビットカードの国内取扱高が22.7兆円に達する
(2017年は9000億円)
2025 インターネットに800億個のモノが接続。年間データ
量が約10倍に増大する
2025 スウェーデンの家具大手がインドに25以上の
店舗を展開
2025 スマート農業市場が123億円の規模に拡大
(2017年比で2.7倍)
2026 飲料大手が国産ブドウ100%のワイン販売量を3倍に
拡大(10万箱)
2030 MICEに来日する外国人の消費が8000億円に達する
(2016年は約1500億円)
2030 金融資産が増える地域が7都県だけになる(東京、
埼玉、千葉、神奈川、愛知、滋賀、奈良)
2037 世界のジェット旅客機数が4万機に増える(8割増)
2050 世界で必要な食糧(穀物)生産量が倍増(2000年比)
2100 海洋酸性化が日本の漁業に3000億-1兆2000億円の
経済損失をもたらす
2100 海洋酸性化が日本の養殖業に2000億-8000億円の
経済損失をもたらす
【未来動向―自動車】
2019 米ハーレーダビッドソンが欧米市場に中小型モデルを
投入
2022 米ハーレーダビッドソンがアジア市場に小型モデルを
投入
2050 日本車が100%電動化する
2050 日本車の温室効果ガス排出量が1台あたり8割減る
(乗用車は9割減)
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・気候変動に関する政府間パネル(IPCC)特別報告書
最終草案
・中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)中間目標
・中国の軍事、安全保障に関する米国防総省の年次報告書
・ノルウェー「未来の図書館」プロジェクト
・アジア開発銀行(ADB)の長期戦略「ストラテジー2030」
・中国、パキスタン経済回廊(CPEC)事業
・韓国国防省の国防改革案(中期計画2019-23年)
【国内】
・第32次地方制度調査会(地制調)発足(2018年7月)
・自民党行政改革推進本部「2030年を見据えた行政改革に
ついての中間報告」
・自民党政調会長の諮問機関「未来戦略研究会」報告書
・警察庁、道交法施行規則改正案(運転免許の西暦表示)
・情報インフラ戦略に関する総務省の有識者検討会報告書
・厚生労働省「薬剤耐性対策アクションプラン」
・経済産業省、自動車新時代戦略会議中間報告
【企業/大学全国区】
・米ハーレーダビッドソン中期経営計画
・学校法人立命館の学園ビジョン「R2030」
【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・真岡市「全国いちごサミット」構想(栃木)
・福井県嶺北地域11市町「ふくい嶺北連携中枢都市圏」構想
・福井県、市「県都デザイン戦略」
・島原城400年記念事業実行委員会初会合(長崎)
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり
【今月登場した近未来】
・クリーンパワープランに代わる米トランプ政権の
火力発電規制
・自動車新時代戦略会議、乗用車電動化ロードマップ
(年内)
【今月登場した未収録の未来】
・2021年以降の米燃費基準
・日本の温暖化対策長期戦略(G20まで)
・省庁再再編
・入国管理庁
・給与の電子マネー払い(労働基準法)
・がん免疫療法
・分子標的薬
【今月決着した未来】
・ノルトストリーム2、独ロ合意
・イタリアの2026年冬季五輪立候補
・2026年アジア大会日程
・総務省人口動態調査
・札幌、2026年冬季五輪招致断念
【今月の未来語】
・CAR-T細胞療法
・eスポーツ市場
・LIBOR
・R2030(立命館)
・SAGAアリーナ(佐賀)
・旭川駅前(北海道)
・アジアの冷凍食品市場
・アフリカの労働人口
・宇宙軍(米)
・オフィス市場の2022年問題(名古屋)
・海洋酸性化
・共同交戦能力(CEC)搭載(海自)
・熊本城大天守
・グローバルMICE都市(観光庁)
・圏域(地制調)
・国防改革(韓)
・さっぽろ連携中枢都市圏
・ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(NASA)
・島原城築城400年
・省庁再々編
・新予報(気象庁)
・水星探査機「みお」(JAXA)
・ストラテジー2030(ADB)
・スピルリナ(食用目的の藻)
・スマート農業
・全国いちごサミット(真岡市)
・太平洋クロマグロ
・脱プラスチック
・中国海軍陸戦隊(海兵隊)
・長距離戦略爆撃機(中国)
・使い捨てプラスチック容器
・データ社会3.0
・テラフォーミング(地球化)
・動物の福祉
・栃木駅前
・トランスヒューマニズム(超人間主義)
・トンネルの掘削土
・廃プラスチック
・被爆75年(広島)
・ふくい嶺北連携中枢都市圏
・ペイロールカード
・ホットハウス・アース(地球温暖化)
・御堂筋完全歩道化構想(大阪)
・未来の図書館(ノルウェー)
・メタルIP電話
・衛星攻撃兵器(ASAT)
・勤労者皆社会保険制度(自民)
・県都デザイン戦略(福井県市)
・中パ経済回廊(CPEC)
・薬剤耐性対策アクションプラン(厚労省)
【用字用語】
1)上三川町=かみのかわまち(栃木)
2)壬生町=みぶまち(栃木)
3)真岡市=もおかし(栃木)
4)安曇野=あずみの(長野)
5)麻績=おみ(長野)
6)合志市=こうしし(熊本)
7)MICE=マイス(国際会議、展示会などの総称)
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab 未来人「Future Report 2018年9月号」
Future Lab 未来人
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