月刊 未来人
FUTURE REPORT MAR 20 2018
毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。冒頭のグラフ「FUTURE MAP」は、しばらくお休みします。
・該当数 210/49279
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例)2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2019 自動運転機能を搭載したコンバインが発売される(日本初)
2019 EUを離脱した英国がアジア太平洋との経済関係を強化
2019 FIT導入時の住宅用太陽光発電が期限を迎える(11月)
2019 国内の食品大手が社員の副業を容認
2020 毎秒120ギガビットの高速無線通信が実用化
2020 図書のプリント・オン・デマンド(POD)がはじまる
(48時間以内に配達)
2020 英国ファイフ市がベーシックインカムの実験をスタート
(全市民が対象)
2020 反核ヨット「フェニックス・オブ・ヒロシマ」が再び
航海にでる(被爆75年)
2020 生鮮食品を保冷配送するサービスの国際規格がまとまる
2020 石川県がクラウド救急医療連携システムを構築
(僻地医療用)
2020 中国が共同富裕(共富)時代を迎える
2020 中国の融資を返済できないモルディブが多くの島を失う
2020 山梨県の養殖魚「富士の介」の出荷がはじまる
2020 栃木県が開発した白いイチゴ(新品種)が流通(2020-21年)
2020 FCVを約4万台普及させる政府目標が未実現に終わる
2020 石川県の中学校跡地で国内最大級のレタス工場が操業を開始
2020 中国のカーシェアリング車両が200万台に膨らむ
(2017年は10万台)
2020 食品大手が米国の豆腐生産能力を1.4倍に高める
(米消費拡大)
2020 大阪市内の客室数が1万3500室の供給過剰になる
2021 香港が象牙の商業取引を全面禁止(12月31日)
2021 東海道本線金山駅にホームドアが設置される(JR東海初)
2021 国内初の民間ロケット発射場が和歌山県串本町に完成
2021 人気歌手エルトン・ジョン氏が最後の世界ツアーを終了
2021 タイの銀行大手が従業員数を約半分に削減(現状は
2万7000人)
2021 自治体の予算が介護、子育てに集中し、クラシック音楽の
活動が後退
2022 このころ国債費(国による借金の返済額)が急上昇し
はじめる
2022 中国の大陸間弾道ミサイル(ICBM)が100基に達する
2022 北京冬季五輪の運営システムがクラウド化。後の大会に
継承される
2022 シンガポールで完全自動運転の無人タクシーが商用化
2023 ベトナムのハノイ郊外にスマートタウンが完成(日本の
官民が建設)
2023 埼玉県内の食肉輸出拠点がオープン(と蓄場と食肉市場を
統合再編)
2024 eスポーツがパリ五輪の競技になる
2024 パリ五輪の種目にクロスカントリーが復活
2025 アジアの都市人口が21%増加する
2025 エンジン車の販売台数が減少に転じる(2020-25年。世界
市場)
2025 ILOが児童労働を根絶する(15歳未満と18歳未満の危険な
労働)
2025 中小企業の後継者不足でGDPが約22兆円消える
(大廃業時代)
2025 在宅医療を必要とする人が100万人を超える
2027 肉の代替食品「クォーン」の市場規模が数十億円に成長
2028 東京都が環7内都道の電柱を地中化する(ロンドン、パリは
100%)
2030 中国の人口が約14億4000万人でピークに達する
2038 ユーロ、米ドルなどの各国通貨と同様に仮想通貨も消滅
2040 三島由紀夫作品の著作権がこの年まで保護される
(作者の死後70年)
2040 九州、沖縄、山口の小売業販売額が12.3兆円に縮小
(2014年比で15.3%減)
2042 英国からプラスチック廃棄物が消える
2050 ボルネオ島のオランウータンがさらに4万5000頭減少
2050 冬季五輪の雪が足りなくなる(地球温暖化)
2050 中東欧国ブルガリアの人口が540万人に減る(23%減)
2066 スペインの65歳以上人口が35%を占める
(2017年は18.8%)
2068 ボンカレー発売100周年
2100 海岸沿いのゴルフコースが使い物にならなくなる
(地球温暖化)
【未来動向―基盤】
2019 世界のGDPが3.9%成長する(0.2上方修正)
2019 日本のGDPが0.9%成長する(0.1上方修正)
2020 政府が立皇嗣の礼を実施(立皇嗣=りっこうし)
2020 木造建造物の伝統技術がユネスコの無形文化遺産になる
2020 給与所得控除が10万円減額になり、基礎控除が10万円増額
する
2020 年収が850万円を超える会社員の給与所得控除額が195万円
に縮小
2020 国際海事機関(IMO)が船舶の排ガス規制を強化
2020 アイヌ民族に関する新法が制定される
2020 国、地方、民間が提供するビッグデータのポータルが完成
2024 都道府県の消防本部を統合する期限が到来(管轄人口
30万人以上)
2024 台湾の総人口が2374万1000人でピークに達する
2025 年間死亡者数約152万人の本格的な多死社会がはじまる
2025 中国が高齢化率14.2%の高齢社会になる
2028 政府が東京23区にある大学の定員をこの年まで抑制
(時限措置)
2030 全国の水道の利用量が約2割減少(2000年比)
2031 避難指示区域外の森林で放射線量が除染の目安を下まわる
(自然減少)
2035 中国が農業部門を現代化する
2035 中国経済が世界のGDPの30%を占める(社会主義近代化の
達成)
2035 国内の15歳以上のほぼ半数を独身者が占める
2036 中国が高齢化率21%の超高齢社会になる
2050 再生可能エネルギーが日本の主力電源になる
2141 仮想通貨「ビットコイン」の発行が終了する(発行上限は
2100万BTC)
【未来動向―市場】
2020 中国のカーシェアリング市場が約8倍の規模に急成長
(2017年は11億元)
2020 中国の石油大手がこの年まで石油の生産を拡大
(4億8500万-5億バレル)
2020 大阪市内の客室数が1万3500室の供給過剰になる
2020 京都市内のホテルの客室数が1万1300室の供給過剰になる
2020 東京都内のホテルの客室数が3500室不足する
2020 新興アジアのGDPが米国を上まわる
2020 IoT関連機器の数が世界全体で530億個に達する
2020 自立支援のロボット・機器が約415億円の市場に成長
(2017年比で約17倍)
2021 国内の流通大手がネット通販を強化(アマゾンに対抗)
2021 東南アジアの配車サービス市場が224億ドルの規模に達する
(2016年比で36%増)
2022 比ドゥテルテノミクスがインフラ開発に8兆ペソを投資
(債務の増加に懸念)
2022 コネクテッドカーの市場規模が約3倍に拡大(現状比)
2023 道産食品の輸出額が1500億円に達する(2016年は1035億円)
2025 協働型ロボットの世界市場が8.7倍の規模に成長
(2016年比)
2025 自立支援のロボット・機器が約8356億円の市場に成長
(2017年比で約20倍)
2027 肉の代替食品「クォーン」の市場規模が数十億円に成長
2030 全国の水道の利用量が約2割減少(2000年比)
2035 国内の15歳以上のほぼ半数を独身者が占める
2036 アジア太平洋の航空旅客数が35億人に達する
2036 アジア太平洋の航空旅客数が増加し、1万6050機の航空機
が新たに需要される
2040 このころ太陽光と陸上風力発電が、もっとも経済的な電源
として普及する
2040 九州、沖縄、山口の小売業販売額が12.3兆円に縮小
(2014年比で15.3%減)
【未来動向―自動車】
2019 マツダのEVが中国市場に登場
2019 独ポルシェが初のEV「エミッションE」を発売
(出力600馬力)
2019 独VWが車車間、路車間通信技術「V2X」を全車に搭載
2019 米ハーレー・ダビッドソンが初の電動バイクを発売
2020 FCVを約4万台普及させる政府目標が未実現に終わる
2020 中国のカーシェアリング車両が200万台に膨らむ
(2017年は10万台)
2020 除雪車の自動化が試作段階に達する
2022 コネクテッドカーの市場規模が約3倍に拡大(現状比)
2022 日産が中国の年間販売を約1.7倍(約260万台)に拡大
(2017年は152万台)
2022 日産が12車種のEVを発売(世界市場)
2022 日産の合弁会社が中国で20車種以上の電動車を発売
2025 新車販売の18%が電動車になる(世界市場)
2025 国産の空飛ぶクルマが発売される(スカイドライブ)
2025 日産の合弁会社が「インフィニティ」の全車種を電動化
2025 米カリフォルニア州がEVのための充電設備を25万カ所整備
2025 米カリフォルニア州の水素ステーションが200カ所に増える
2030 米カリフォルニア州を500万台以上の低排ガス車が走行
2030 燃料電池が重要な自動車の動力になる
2035 新車販売の41-57%が電動車になる(世界市場)
2035 エンジン車の販売台数が70%以上の割合を維持(米国市場)
2035 世界の新車販売台数の57%を電動車が占める
(EVだけで25%)
2040 航続距離1000キロのFCVが300万-600万台普及
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・国際通貨基金(IMF)世界経済見通し
・スペイン国立科学研究総会(CSIC)「スペイン高齢者の状況
進化」報告書
・中国共産党、国務院「中央1号文件」
【国内】
・TPP、日欧EPAに向けた著作権法改正案
・新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
燃料電池・水素技術開発ロードマップ改定
・経済産業省、復興庁「福島イノベーション・コースト構想」
【企業/大学全国区】
・エルトン・ジョン氏の世界ツアー引退表明
・東風汽車の中期計画発表
・中国アリババグループ「未来の五輪」構想
・カーティベーター「スカイドライブ」開発
・三菱東京UFJ銀行の電動車普及予測
【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・知床と周辺9市町の「知床ナンバー」同意
・栃木県農業試験場いちご研究所の新品種「栃木iW1号」品種
登録出願
・小池百合子都知事の中期計画(2018-20年)改定
・環7内側都道の全無電柱化に向けた素案
・山梨県自殺対策推進計画改定素案
・富山県総合教育会議の県立高校再編決定
・奈良県の自殺対策計画原案|改正自殺対策基本法(2016年)
・山口県「人口ビジョン」(2015年10月)
・南西地域産業活性化センター(NIAC)の将来人口推計
・福岡市「青果市場跡地まちづくり構想」(2017年9月)
・粟国村まち・ひと・しごと創生総合戦略(2016年度)
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり
【今月登場した近未来】
・茨城県総合計画策定
・健康増進法改正案(3月)
・東京都受動喫煙防止条例案(6月)
・スウェーデン総選挙(秋)
・安倍政権の改憲案発議(年内)
【今月登場した未収録の未来】
・トランプ政権のTPP復帰
・新START更新
・先制医療
・サイバーデブリ
・住宅過剰社会
・関係人口
・認可外保育の無償化
【今月決着した未来】
・露プーチン大統領再選
・新START達成表明
・パリ市の2025年万博断念(1月)
・学習指導要領改訂案公表(2月)
・日本eスポーツ連合発足(2月)
・自動コンバイン発売(日本初)
【今月の未来語】
・eスポーツ
・V2X(車車間、路車間通信規格)
・XFL(アメリカンフットボールの新リーグ)
・アイヌ新法
・イラク復興
・エミッションE(ポルシェ)
・ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電
・協働型ロボット
・京都駅ビル大改装(JR西)
・クォーン(肉の代替食品)
・クラウド救急医療連携システム(石川)
・結核
・コネクテッドカー市場
・コバルドオリ(札幌)
・サイバーデブリ
・作者の死後70年(著作権法改正)
・佐渡金銀山(新潟)
・自殺対策計画(奈良)
・児童労働(ILO)
・社員の副業(カゴメ)
・消防本部の統合、広域化(消防庁)
・自立支援ロボ市場
・知床ナンバー
・白いイチゴ(栃木)
・スカイドライブ
・スペースワールド跡地(北九州)
・スマートタウン
・成長市場
・全無電柱化(東京)
・大廃業時代
・中東欧の人口減
・直葬/遺骨葬
・電動ハーレー
・東京都の中期計画(2018-20年)改定
・ドゥテルテノミクス(フィリピン)
・ところざわサクラタウン(角川)
・共富時代(中国)
・長崎県まち・ひと・しごと創生総合戦略
・中之島線の延伸(京阪電鉄)
・ハイグレード車両(近鉄)
・配車サービス市場
・パシフィコ横浜ノース
・被爆75年
・広谷湿原(北九州市)
・富士の介(山梨)
・プラスチック廃棄物
・プリント・オン・デマンド(POD)
・プログラミング教育
・ベーシックインカム(英ファイフ市)
・ボンタン製油所(インドネシア)
・マチナカ埠頭(函館)
・未富先老(中国)
・未来の五輪(アリババ)
・無人タクシー(グラブ)
・雪不足(冬季五輪)
・山梨県自殺対策推進計画
・消防本部の広域化推進計画改定(都道府県)
・青果市場跡地まちづくり構想(福岡市)
・長生き年金
・伝統建築工匠の技(無形文化遺産)
・道内7空港の一括民営化
・燃料電池・水素技術開発ロードマップ改定(NEDO)
・福島ロボットテストフィールド
【用字用語】
1)立皇嗣=りっこうし(社会)
2)鼠多門=ねずみたもん(金沢市)
3)広谷湿原=ひろたにしつげん(北九州市)
4)粟国島=あぐにじま(沖縄)
5)僻地=へきち(常用外)
6)埠頭=ふとう(常用外)
7)蔓延=まんえん(常用外)
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab 未来人「Future Report 2018年3月号」
Future Lab 未来人
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