月刊 未来人
FUTURE REPORT SEP 20 2016
毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。冒頭のグラフ「FUTURE MAP」は担当者のリハビリが続いており、しばらくお休みします。
・該当数 210/44594
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例)2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2017 自動運転を導入したロボネコヤマトの実用実験がはじまる
2017 ATMからスマホで現金を引き出せるようになる
2017 米広告市場でデジタル広告のシェアがテレビを上まわる
2017 がん細胞を破壊するウイルスを使った製剤が承認される
2018 英国とEUが新しい自由貿易協定をスタート(2017-18年)
2018 家計調査の記入にモバイル端末が利用できるようになる
2018 JR西日本が「駅ナンバー」の割り当てを終える
2018 東京大が理科3類の入試に約10分間の面接を導入する
2018* NHKの受信料見直しが、この年以降になる
2018 大阪都のあり方を決める住民投票が実施される
2019 トマト収穫ロボットの試験販売がはじまる
2019 石勝線夕張支線が廃止になる(新しい交通体系に移行)
2019 撮影可能な所蔵品を増やした福岡市美術館が開館
2019 熊本地震で罹災した熊本城の天守閣が復旧する
2020 イスラエルとパレスチナが水と発電で協力する
2020 フィリピンの中間層が人口の約7割を占める(7400万人)
2020 災害時に危険な場所で活動する人型ロボットが発売される
2020 宮城県栗原市がズッキーニの栽培で有名になる
2020 仮想発電所が出力5万キロワットを達成
2020 フィラリア症の撲滅が実現
2021 米フォードモーターが完全自動運転車の量産を開始する
2021 ハンドル、ブレーキペダルのない完全自動運転車を実用化
2022 次世代国産スパコンの運用開始がこのころにずれ込む
2022 日本のデパートがフィリピンに初進出する
2025 オンコセルカ症の撲滅が実現
2025 ミレニアル世代が世界の労働者の75%を占める
2025 スマホで家電を制御できる省エネ型スマートハウスが普及
2028* ハワイ島で超大型望遠鏡「TMT」の運用がはじまる
2030 ノルウェーがカーボンニュートラルを達成
2030 浜松町周辺の大規模再開発が完了(2020-30年)
2030 健康寿命が約10年延長する(現状は70歳代前半)
2030 中国が地球規模の量子暗号通信網を構築(世界初)
2030 完全自動運転車のカーシェアが自動車数を1/200に圧縮
2036 熊本地震で罹災した熊本城の全体が復旧する
2040 再生可能エネルギーが世界発電量の45%を占める
2040 再生可能エネルギーが国内発電量の33%にとどまる
2050 世界の地熱発電規模が2億キロワットに達する
2050 ニュージーランドが外来の捕食動物を根絶やしにする
2085 夏季五輪を開催できる都市がアジアで2都市だけになる
【未来動向―基盤】
2017 米新政権がTPPの再検討をはじめる
2017 米軍岩国基地にF35Bが16機配備される(米国外初)
2017 アジア3カ国の介護福祉士による訪問介護が可能になる
2017 新憲法によるタイの総選挙が実施される
2017 米国の民間企業が月探査機「MX1」を打ち上げる
2017 要支援の訪問・通所介護が市町村に移行
2017 英国の離脱がEUのGDPを0.2-0.3%押し下げるにとどまる
2017 低所得者への「簡素な給付措置」が実施される
2017* 保育士の賃金が月平均約6000円高くなる
2017* 介護職員の賃金が月平均約1万円高くなる
2017* 年金受給に必要な加入期間が10年に短縮
2018 英国がEUから離脱する(2017-18年)
2018 数万社の働きやすさを比較したデータベースが公開される
2018 AI、IoTの産官学拠点「柏ハブ」が新設される
2018 AI、IoTを実用化する産官学拠点「臨海ハブ」が新設される
2018 EU離脱で英国のGDPが1.3-5.2%縮小する
2018 大型大の入学定員超過に対する規制が本格化する
2018 新しい尾道駅が開業(JR山陽線)
2018 熊本地震で生じた災害廃棄物の処理が終わる
2018 熊本市が熊本地震の復旧基本計画をまとめる
2019 住宅購入資金に関する贈与税の非課税枠が拡大(4月)
2019* 熊本地震で被災した宅地の復旧が完了する
2019 熊本地震で被災した道路、橋梁の復旧が完了する
2019 上関原発建設のための埋め立て免許が期限を迎える
2019 マイナンバーカードが海外で使えるようになる
2019 福岡空港が民営化する(4月ごろ)
2020 熊本地震のための仮設住宅が、このころ解消する(4年後)
2020 安い電気を優先する地域間送電網の新ルールが始まる
2020 セルロースナノファイバーのコストが1000円台に下がる
2020 核兵器廃絶国際署名が数億人規模の署名を集める
2020 国立公園を訪れる外国人の数が1000万人に達する
2020 北海道を訪れる外国人観光客が年間500万人に達する
2021 住宅ローン減税が終了する(12月)
2021 政府が福島の帰還困難区域を一部解除する
2022 中国の有人宇宙ステーションが国連加盟国に利用機会を提供
2023 消費税軽減税率導入にともなうインボイスが義務化(10月)
2024 JAXAの火星探査機打ち上げが、この年にずれ込む
2024 フィンランドで使用済み核燃料の最終処分が始まる
2025 政府の食と栄養のアフリカ・イニシアチブが20カ国を支援
2027 JAXAの火星探査機が衛星フォボスの砂を地球に持ち帰る
2030 サービスロボットが一家に1台普及する
2030 日本の風力発電能力が1000万キロワットに達する
2030 国内のIT人材が約59万人不足する
2120 フィンランドで使用済み核燃料6500トンの処分が終了する
252120 フィンランドが処分した使用済み核燃料の放射能が
ウラン鉱石レベルに弱まる(25万年後)
【未来動向―市場】
2017 英国の離脱がEUのGDPを0.2-0.3%押し下げるにとどまる
2017 米新政権がTPPの再検討をはじめる
2017 米広告市場でデジタル広告のシェアがテレビを上まわる
2018 EU離脱で英国のGDPが1.3-5.2%縮小する
2018 英国とEUが新しい自由貿易協定をスタート(2017-18年)
2018 ミャンマーのクレジットカード発行枚数が150万枚に達する
2018 ミャンマーのビール市場が2013年比で2.5倍に成長する
2018 伊モンテ・パスキ銀行の自己資本比率がマイナスに転落
2018 共有型クラウドの国内市場が約5000億円の規模に成長
2018 スマホ向け有機ELパネルの出荷額が186億ドルに達する
2018 大阪市内で供給される客室数が8500室を超える
2019 この年までの3年間に原油の受給が逼迫する
2020 世界の地熱発電規模が約2000万キロワットに拡大する
2020 サイバー攻撃被害のための保険料が75億ドルに膨らむ
2020 中国経済の実質経済成長率が6%を割り込む
2020 ネット動画市場が1800億ドルの規模に成長する
2020 世界の仮想現実(VR)市場が約1兆円の規模に成長する
2021 介護、福祉関連の市場が2116億円の規模に成長する
2024 モバイルでの生体認証が35億ドル市場に急成長
2025 部分自動運転車の世界販売台数が1390万台に達する
2025 世界の次世代パワー半導体市場が約31億ドルに急成長
2025 仮想現実(VR)、拡張現実(AR)の世界市場が
760億ドルに成長する。
2030 コネクテッドカーが世界全体で6億8000万台普及する
2030 再生医療製品の国内市場が1兆円の規模に拡大
2030 再生医療製品の世界市場が12兆円の規模に拡大
2035 完全自動運転車の世界販売台数が1200万台に達する
2035 世界で3万9620機の航空機が新たに必要になる
2050 世界の地熱発電規模が2億キロワットに達する
2050 再生医療製品の国内市場が2.5兆円の規模に拡大
2050 再生医療製品の世界市場が38兆円の規模に拡大
【未来動向―自動車】
2017 WP29が車線を維持する自動運転の安全基準をまとめる
2017 米テスラモーターズがバス・トラック市場に進出
2018 WP29が運転手のいない自動運転の安全基準をまとめる
2018 このころミラーレス車が発売される(電子ミラー)
2019 自動車の環境性能に応じた新税が導入される(10月)
2020 米ライドシェア大手が自動運転車を使ったサービス展開
2020 仙台市内の公道を自動運転車が走行
2020 政府が自動運転車(レベル3)を実現する
2020 独ダイムラーが電動大型トラックの量産を開始する
2020 米テスラモーターズが100万台の乗用車を生産する
2020 藻から抽出したバイオ燃料の価格が100円台を達成する
2020 自動運転車が地域限定で解禁される
2021 米フォードモーターが完全自動運転車の量産を開始する
2025 部分自動運転車の世界販売台数が1390万台に達する
2025 政府が完全自動運転車(レベル4)を実現する
2027 米国の新型大型トラックにCO2排出量の25%削減が義務付けられる
2030 完全自動運転車のカーシェアが自動車数を1/200に圧縮
2030 自動運転車が国内700万人の移動弱者をゼロにする
2030 救援物資が3日以内に届くようになる
2030 水素で走るFCVが北海道で約9000台普及する
2035 完全自動運転車の世界販売台数が1200万台に達する
2035 世界市場でPHVの販売台数がEVとHVを上まわる
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・中国経済に関する国際通貨基金(IMF)の年次調査
・オバマ米政権の中大型車向け温暖化ガス排出規制最終案
・欧州中央銀行(ECB)トリシェ前総裁の英国EU離脱への見解
・欧州銀行監督機構(EBA)の欧州51銀行ストレステスト結果
・国民投票によるタイ新憲法草案の承認
・中国の量子暗号通信のための実験衛星「墨子号」打ち上げ成功
【国内】
・第2次安倍政権の大規模(28兆円超)経済対策
・政府のアフリカ支援「食と栄養のアフリカ・イニシアチブ」
・政府の電源構成見通し(ベストミックス)
・国土交通省、福岡空港民営化に向けた基本計画案
・環境省「国立公園満喫プロジェクト」
【企業/大学全国区】
・米テスラモーターズの10年計画(2016-26年)
・関西電力「仮想発電所」実証事業
・米フォードモーターの完全自動運転車量産発表
・東北大学、仙台市、宮城県、東北経済連合会
「東北次世代移動体システム技術実証コンソーシアム」設立
【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・宮城県多賀城跡調査研究所の多賀城跡整備基本計画
・水戸市と養命酒製造の薬草を活用した官民
協働事業に関する協定(2016-21年)
・埼玉県の新5カ年年計画(2017-21年度)大綱
・埼玉県の地域医療構想原案
・名古屋市「観光戦略ビジョン」改定案
・「俳句」のユネスコ無形文化遺産登録をめざす発起人会初会合
・京都市空き家等対策協議会「市空き家等対策計画(案)」概要
・和歌山県立医科大学薬学部の設置計画
・熊本地震復旧復興プラン(24項目)工程表
・日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の署名目標
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり。
【今月登場した近未来】
・レームダック米議会のTPP承認
・脱炭素長期戦略
【今月登場した未収録の未来】
・定額制サービスの拡大
・アイヌ新法
・科学的有望地(使用済み核燃料最終処分場立地)
・もんじゅの後継
・南ア「2030年国家開発計画」の遂行
【今月決着した未来】
・タイの新憲法草案承認
・ヤフーの解体
・BSのスーパーハイビジョン(4K、8K)試験放送開始
・長崎の教会群とキリスト教関連遺産の
文化審議会推薦決定
・ル・コルビジエ建築群の世界遺産登録決定
・赤プリ跡地の複合ビル開業
【今月の未来語】
・1億総活躍社会
・EU正式離脱(英)
・PEARL(慶応大)
・TMT(Thirty Meter Telescope)
・アイヌ新法
・専焼式バイオマス発電
・移動弱者ゼロ(経産省)
・駅ナンバー(JR西)
・大阪都構想
・尾道駅
・オンコセルカ症の撲滅
・カーボンニュートラル(ノルウェー)
・柏ハブ(東大)
・仮想発電所(資源エネルギー庁)
・上関原発(山口)
・完全自動運転車量産(フォード)
・擬人化
・帰宅困難区域の指定解除(自公)
・京都市空き家等対策計画(案)
・熊本城の天守復旧(熊本市)
・健康寿命80歳(経産省)
・小倉駅南口東地区
・コネクテッドカー市場
・災害用人型ロボット(川崎重工)
・ジェネリック農薬(JA)
・自主防災組織カバー率(国土強靭化計画)
・主要活断層地図(政府地震本部)
・女性警察官の割合
・新専門医制度
・新名神開通(NEXCO西日本)
・スマート工場
・スマートハウス
・攻めの廃線(夕張支線)
・送電網の開放(経産省)
・ソフトブレグジット
・多賀城創建1300年(宮城)
・多能工(鹿島)
・地熱バイナリー発電
・千葉開府900年
・中大型車の25%CO2規制(米国)
・低コストのセルロースナノファイバー(経産省)
・電動大型トラックの量産(ダイムラー)
・トマト収穫ロボット(パナソニック)
・入学定員超過(文科省)
・浜松町周辺開発(野村不動産)
・ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える
核兵器廃絶国際署名(日本被団協)
・フィラリア症の撲滅
・フィリピンの中間層7割
・フォボス(火星の衛星。JAXAの探査計画)
・福岡空港民営化(国交省)
・不妊治療休暇(トヨタ)
・部分自動運転車
・御園座新劇場(名古屋)
・南シナ海の行動規範(中、ASEAN)
・ミラーレス車
・ミレにアル世代75%
・民間月探査機MX1(米)
・民泊
・無年金問題
・モバイル生体認証市場
・有機ELパネル
・ライドシェアの自動化(米国)
・量子暗号通信網(中国)
・臨海ハブ(産総研)
・ロボネコヤマト
・簡素な給付措置
・国土強靱化地域計画
・国立公園満喫プロジェクト(環境省)
・昆明―ビエンチャン高速鉄道
・食と栄養のアフリカ・イニシアチブ
・新5カ年年計画大綱「希望・活躍・うるおいの埼玉」(埼玉)
・瑞浪超深地層研究所(岐阜)
・東北次世代移動体システム技術実証コンソーシアム(宮城)
【用字用語】
1)橋梁=きょうりょう(常用外)
2)瑞浪=みずなみ(岐阜)
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab 未来人「Future Report 2016年9月号」