月刊 未来人
FUTURE REPORT JUN 20 2016
新年度から毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。冒頭のグラフ「FUTURE MAP」は、しばらくお休みします。
・該当数 170/43999
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例）2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2017 カナダ政府が大麻を合法化する法案を国会に提出
2018 認知機能の低下を止めるアルツハイマー病の
新薬が登場（2017-18年）
2018 人工衛星で収集した精密な海洋情報が民間公開される
2018 この年が日本におけるロシア年（ロシアにおける
日本年）になる
2018 政府がメコン川流域5カ国に7500億円のODAを供与する
2018 米民間企業が火星に無人宇宙船を打ち上げる
2018 シンガポールの医療大手が上海に富裕層向けの病院
を開設
2018 函館競輪場のホワイトガールズプロジェクトが
初の女子選手を送りだす
2018 福島県の居住制限区域で住民主導のメガソーラーが
稼働
2019 国内の銀行大手が全国400の支店で印鑑を不要にする
2019 水星の太陽面通過が観測される
2020 携帯電話の次世代通信方式「5G」が実用化
2020 政府がアイヌ民族に関する「民族共生象徴空間」を
設置
2020 サウジアラビアが石油依存を解消する
2020 名古屋城の木造天守が復元される
2021 中国の火星探査機が火星に着陸する
2022 中国が人類で初めて月の裏側を探査（2020-22年）
2022 世界最大の「アイスキャット3Dレーダー」が運用を
本格化
2022 全国に宅配便受け取りロッカー5000カ所が設置される
2022 インド農民の所得が倍増する（農民人口は全人口の
約6割）
2023 ボストーチヌイ宇宙基地が有人ロケットを打ち上げる
2025 JAXAがソーラー電力セイル探査機を打ち上げる
2025 世界全体で男性の18％、女性の21％が肥満する
2025 オランダでガソリン車、ディーゼル車が販売禁止に
なる
2025 オランダでEV以外の車両が販売禁止になる
2025 地上が自転車で、地下を自動車が走る高速道路が登場
2026 粘膜に抗体を作る次世代型ワクチンが実用化
2027* 横浜市が2018年度に開校した市立小学校を閉校
2030 中国が新シルクロード沿線国に約30基の原発を建設
する
2032 水星の太陽面通過が観測される
2034 豪北東岸のグレート・バリア・リーフが消滅する
2040 再生可能エネルギーで作った水素を供給できる
ようになる
2040 沖縄県が健康長寿全国一を取り戻す
2040 温暖化対策をしても福島県の気温が2.1度上昇する
2040 東京郊外が高齢者1人を現役1人未満で支える
ようになる
2090 福島県の気温が5.3度上昇する（対策不十分な場合）
2090 福島県の砂浜が5-6割消失する（対策不十分な場合）
2100 サハラ砂漠以南の人口が4倍を超える（37億人）
2100 世界の労働力に占めるアフリカの割合が37％に拡大
2137 チェコのボヘミア州でイノシシ肉のセシウムがこの
年まで基準値を超える（チェルノブイリ原発事故）
【未来動向―基盤】
2017* 骨太の方針が保育の待機児童を解消する
2018 NATOの東欧ミサイル防衛（MD）システムが完成
2018 統一仕様の自動走行地図が実用化する
（第4次産業革命）
2018 政府が中東安定化に約60億ドルを拠出する
（2016-18年）
2018 農業連携協定を結んだ長野県富士見町と食品大手が
遊休農地で生鮮トマトの生産をはじめる
2018 金利変動で生じる損失リスクの開示を義務付ける
銀行規制が導入される
2019* 骨太の方針が放課後児童クラブの待機児童を解消
2019 専門職業大学、専門職大学が開設される
2019 米ジョージア州でボーグル原発3号機が完成（6月）
2020 ネットワークで密に連携するスマート工場が
50例以上実現する（第4次産業革命）
2020 火星探査計画エクソマーズが2番目の探査機を打ち
上げる
2020 米ジョージア州でボーグル原発4号機が完成（6月）
2020 政府の「日本再興戦略2016」がGDP600兆円を達成
2020 欧州の天然ガスパイプラインTAPが完成（ロシアを
迂回）
2020 上場企業の女性役員比率が10％に高まる
2020 保健関連の国際機関で働く日本人が1.5倍に増加する
2020 国内すべての小中高校が無線LAN（Wi-Fi）を導入
2020 EUを離脱した英国のGDPが3.3％少なくなる
2020 世界のインターネット利用者が15億人増加する
2020 最低賃金が時給1000円になる（民進党マニフェスト）
2020 原発の抜き打ち検査が可能になる
2020 東京都大田区に「ものづくり拠点」が整備される
2020 G7が地球の気温上昇を抑えるための長期戦略を
まとめる
2020 全国に100法人の地域観光戦略組織（DMO）が生まれる
2021 政府が最大150人のシリア人留学生を受け入れる
2025 大学、国立研究開発法人への企業投資が3倍に拡大
2026 PPP・PFIの事業規模が21兆円に拡大する
（生産性革命）
2029 島根原発1号機が使用済み核燃料を搬出する
2030 英EU離脱の経済損失がGDP比で最大9.5％に達する
2030 この年までに東京圏の鉄道24路線が整備される
2030 中国が米国、ロシアと肩をならべる「宇宙強国」に
なる
2035 AIが生活に浸透した超スマート社会が到来する
2037 リニア中央新幹線の大阪延伸が、この年に早まる
2040 首都圏が1人の高齢者を2人未満で支えるようになる
2050 資源の有効利用で資源採掘量が最大28％減少する
2050 資源の有効利用でG7の資源採掘量が最大31％減少する
2050 日本が温室効果ガス排出量を80％削減する
2050 中国が科学技術イノベーション強国になる
【未来動向―市場】
2018 シンガポールの医療大手が上海に富裕層向け病院
を開設
2019 香港の船会社がクルーズ船10隻を順次就航
2020 スマート農業関連の国内市場が約700億円の
規模に拡大
2020 鳥取、島根が外国人宿泊客数を倍増する
（年間25万人）
2022 インド農民の所得が倍増する（農民人口は全人口の
約6割）
2025 世界のウエアラブル市場が2億5300万台の規模に成長
2025 医療ビッグデータ分析の国内市場が4.1倍規模に
成長する
2025 世界の無人航空機市場が2000億ドルの規模に成長
2030 自動運転車の関連市場が年間7兆円の規模に成長する
2030 国内のAI関連市場が86兆9620億円に成長する
2032 TPPによる米国の実質GDP押し上げ効果が
この年0.15％にとどまる
2034 世界の航空旅客数が倍増する（約70億人）
2035 米国のシェールオイル生産量が倍増
（日量800万バレル）
【未来動向―自動車】
2017 国家戦略特区で運転手不在で自動車を走らせる
公道実験がはじまる（自動運転）
2017 富士重工が社名を「SUBARU」に変更する
2018 統一仕様の自動走行地図が実用化（第4次産業革命）
2018 トヨタがマレーシアの生産能力を年13万台に高める
2018 自動車の燃費・排出ガス試験に国際基準が導入される
2018 トヨタが中国市場にPHVを投入
2018 乗用車の燃費表示が走行状況別になる（国際基準）
2018 独メルセデスが航続距離500キロ以上の長距離EVを
発売
2019 トヨタが量産型FCVを発売（500万円台後半）
2019 ボルボが初のEVを発売する
2020 ロシアの道路を無人トラックが走るようになる
2021 富士重工がEVを発売
2021 中国が新エネルギー車購入時の補助金を廃止する
2021 独BMWが長距離EV「iNext」をこの年以降に発売する
2025 オランダでガソリン車、ディーゼル車が販売禁止
になる
2025 オランダでEV以外の車両が販売禁止になる
2030 CO2排出抑制にEV、PHVの世界シェア20％が必要になる
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・核軍縮に関する国連作業部会第2回会合
・G7情報通信相会合成果文書合意
・G7環境相会合「富山物質循環フレームワーク」
・G7環境相会合の国連環境計画（UNEP）報告書
・世界保健機構（WHO）「Global report on diabetes」
・米国の東欧MD計画
・英国財務省の欧州連合（EU）離脱コスト分析公表
・ロシア国家技術イニシアチブ（NTI）プログラム
・中国共産党中央委員会と国務院
「イノベーションによる発展推進の戦略綱要」発表
・サウジアラビアの改革案「ビジョン2030」
・シンガポール陸運庁（LTA）「ノース・サウス・
コリドー」計画発表
・北朝鮮第7回朝鮮労働党大会活動総括報告内容
・日本とメコン川流域5カ国の「日メコン連結性
イニシアチブ」新設
【国内】
・長期目標を含む地球温暖化対策の政府計画閣議決定
・科学技術白書（2016年版）閣議決定
・政府の成長戦略「日本再興戦略2016」
・経済財政運営と改革の基本方針（骨太の方針）案
・政府、すべての女性が輝く社会づくり本部重点方針
・財務省キャンプ座間返還地処理方針決定
・原子力規制委員会の原子炉等規制法改正方針
・法制審議会の相続に関する民法改正中間試案原案
・国土交通省の国連基準（2014年制定）採用検討
・国土交通省交通政策審議会答申（首都圏の鉄道整備）
・国土交通省「2016年版首都圏白書」
・職業大学に関する中央教育審議会答申素案
・政府のアイヌ政策推進会議
・2016年夏の参院選向け民進党マニフェスト素案
【企業／大学全国区】
・バーゼル銀行監督委員会の金利変動で生じる損失に
関する大手銀行新規制
・北京モーターショー
・中国電力、島根原発1号機廃炉計画
・埼玉県深谷市、キユーピー「深谷テラスFarm」（仮称）
開設基本協定
【自治体／地域企業／NPOその他団体】
・釧路市北大通3、4丁目地区再開発事業
・函館市営函館競輪場の女子選手育成
「ホワイトガールズプロジェクト」
・岩手県、社会資本の復旧・復興ロードマップ更新
・地域医療構想の策定に向けた新潟県の推計
・東京都大田区「下町IoTファクトリー」
「大田区プロトタイプセンター」整備計画
・静岡県地域医療構想
・静岡市、焼津市の「連携中枢都市圏」ビジョン
・名古屋市の名古屋城天守閣木造復元事業収支計画
・鳥取県と島根県の地域観光戦略組織（DMO）
「山陰インバウンド機構」設立
・長崎県長期人口ビジョン
・健康長寿おきなわ復活推進本部
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり。
【今月登場した近未来】
・第6回アフリカ開発会議（TICAD）開催（8月）
・安倍首相のウラジオストク訪問（9月）
・中国、神舟11号ドッキング実験（10月）
【今月登場した未収録の未来】
・水素発電2030年確立
・名古屋市の展示場建設（県が難色）
・厚生労働省分割案
【今月決着した未来】
・薬害B型肝炎給付金請求期限延長
・改正PCB特措法成立
・日本地質学会「県の石」制定
・大山山麓地域の日本遺産登録
・福岡市のアジア大会招致断念
・NATOのMDシステム、ルーマニア運用開始
・カナダ、ケベックの冬季五輪招致断念
・中国、天宮2号の9月打ち上げ決定
【今月の未来語】
・iNext（BMW）
・TAP（天然ガスパイプライン）
・イノベーション・ベンチャー（成長戦略）
・茨木スマートコミュニティ
・医療ビッグデータ
・英ヒンクリー・ポイント原発
・英ブラッドウェル原発
・欧州非干渉散乱（EISCAT）3Dレーダー
・海洋台帳（政府のデータベース）
・科学技術イノベーション強国（中国）
・火星探査計画「エクソマーズ」（欧ロ共同）
・京都スタジアム（亀岡市）
・グレートバリアリーフの消滅
・国家経済発展5カ年戦略（北朝鮮）
・サザン茅ケ崎（道の駅）
・山陰インバウンド機構（鳥取、島根）
・次世代型ワクチン（千葉大）
・ジャポニズム2018（仏）
・水星の太陽面通過
・スーダン初の原発
・スマート工場（成長戦略）
・スマート農業
・生産性革命（成長戦略）
・専門職業大学（文科省）
・総合区 vs. 大阪都構想（大阪市）
・ソーラー電力セイル（JAXA）
・第4次産業革命（成長戦略）
・宅配便受け取りロッカー
・地域観光戦略組織（DMO）
・チャイナタウン開発（韓国）
・超スマート社会（文科省）
・月の裏側（中国）
・東欧MD計画（米軍、NATO）
・富岡復興ソーラー（福島）
・富山物質循環フレームワーク（G7）
・名古屋城の木造天守（名古屋市）
・日メコン連結性イニシアチブ
・日本再興戦略2016（安倍政権）
・ノース・サウス・コリドー（シンガポール）
・花園IC拠点整備プロジェクト（埼玉）
・ビジョン2030（サウジ）
・ベルーガXL（エアバス）
・ボーグル原発3、4号機（米）
・マリフアナ合法化（カナダ）
・民族共生象徴空間
・連携中枢都市圏
・ロシア年
【用字用語】
1）馬毛島=まげしま（鹿児島）
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab 未来人「Future Report 2016年6月号」
Future Lab 未来人
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