予測射程 1
全体を概観する
これからしばらく、未来人のデータを使って予測射程ということについて考えようと思っています。予測射程とは、それぞれの発表が予測しようとした未来までの年数です。今回は、ざっと全体を見てみました。
このグラフは、未来人が収集した将来予測データ(2011年8月)から、予測時点がまだ到達していない17702件を使用し、各分野ごとに予測射程の範囲分布を箱ひげ図(box plot)で表わしたものです。例えば、新聞に掲載されたのが2012年、その中で言及された年が2025年であれば、予測射程は以下のように計算しています。
予測射程 = 被予想年 – 発表年 = 2025年 – 2012年 = 13年
縦軸は予測射程の年数です。中央の細い縦線が全体の射程範囲を、太い柱が近い方から数えて25%-75%のデータが示した射程範囲を表わしています。太い柱を横切る線は中央値です。少々特殊な「カレンダ」と「人口」を除いて観察してみましょう。
すべての分野でもっとも短い射程は1年、多くの分野で遠い方の射程はグラフの範囲(50年)を突き抜けています。でも、おおむねほとんどが40年程度に収まっています。さらに半分はほぼ10年以内の射程に収まっていることがわかります。
目に付くのが環境の射程の長さ。逆に短いのが通信です。
眺めていると、射程の長さによって3つくらいのカテゴリに分けることができそうです。
カテゴリ1 宇宙、技術、経済、交通、社会、情報、通信
カテゴリ2 医療、資源
カテゴリ3 環境
次回11月は、より詳細に観察してみます。(Y)
November 20, 2012 集計元データの件数を訂正いたしました。