月刊 未来人
FUTURE REPORT SEP 20 2024
毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。
・該当数 116/64548
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例)2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2025 第1回オリンピック・eスポーツ・ゲームズがサウジで開催される
2025 川崎市がジャンプロープ(縄跳び)の世界大会を開催
2025 ディズニーのクルーズ船がアジアに初就航(シンガポール発着)
2026 米国で工場向け人型ロボットの量産がはじまる(価格は2万ドル)
2026 ベトナムのスマート都市で住民の入居がはじまる
2027 米国の民間企業が汎用人工知能(AGI)を実用化
2027 国内大手が蛍光灯の生産をすべて終了する
2027 米ニューヨーク・タイムズ紙デジタル版が契約者を1500万人に増やす
2027 JR西の500系新幹線が営業運転を終了
2027 パーキンソン病の遺伝子治療薬が発売される(国内開発)
2028 米国で空飛ぶタクシーのサービスがはじまる(韓国企業)
2028 山口県の祝島が1000年続く神舞(かんまい)でにぎわう
2030 タコの陸上養殖が世界初の事業化に成功(宮城)
2030 インドネシアの新首都ヌサンタラで空飛ぶタクシーの運行がはじまる
2030 使用済みのアルミを純度99.9%以上に再生する技術が実用化
2030 中国のペットフード市場が120億ドルの規模に拡大(都市部)
2030 植物由来のポリ乳酸を使った高機能繊維をリサイクルする技術が確立
2032 50万語100万用例の『日本国語大辞典』第3版がデジタル版で登場(書籍は未定)
2033 暑い夏でも色づきがよいハウスミカンの新品種が登場(愛知)
2050 中国のGDPが日本の7.4倍になる
2050 東京の救急車稼働率が平均110-200%に達する(2021-50年)
2050 健康寿命が80歳にのび不健康な期間が1.3年短くなる(2025年は75.1歳)
2050 あらゆる癌の5年生存率が85%程度になる(現状は60%台)
2050 細胞性食品の世界市場が約280兆円の規模に成長する(2020年比で12倍)
2050 日本のGDPが世界6位に後退(現状は4位)
2050 生活用品のプラスチック製品が100%リサイクルされる
2050 100歳以上人口が46.7万人に増える(2023年比で約5倍。団塊が中心)
2075 日本のGDPが世界12位に後退(現状は4位)
2100 コシヒカリの白未熟粒割合が30-70%に増える(気温上昇1.4度)
2100 アルプス最大のアレッチ氷河が消失(スイス)
2100 東京都心が気温48.7度を記録する(2071-2100年)
【未来動向――基本編】
2025 カスタマーハラスメント対策を強化する法改正案が国会で審議される
2025* 公立の小学校3、4年生で教科担任制がはじまる
2026 ドイツ駐留米軍が長射程ミサイルを配備
2026 日銀が国債の買い入れを縮小(月額6兆→3兆円)
2027 インドネシア、ベトナム、モンゴル、フィリピンが中進国になる
2028 勤務間インターバル制度の導入割合が15%以上に拡大(過労死防止)
2028 デンマーク→ドイツの天然ガスパイプラインが水素用に替わる
2029 中国が金融改革を終える(建国80年)
2030 中国の千帆星座(中国版スターリンク)が衛星1万機を配備
2031 国立公園(35カ所)の観光化が進む(国立公園制度100年)
2031 リニア中央新幹線長野県駅(仮称)の整備工事が終わる(飯田市)
2040 60歳以上の就業者が2031万人(1.4倍)に増える(国内)
2040 都市を核にした市町村の連携が自治体運営の基本になる
2040* 介護人材が272万人必要になる(57万人の人材不足)
2050 1人の高齢者を1.4人の現役世代が支える(1960年は11.2人)
2074 ドイツが高レベル放射性廃棄物最終処分場の建設地を決める
2100 ドイツで高レベル放射性廃棄物最終処分場の建設がはじまる
【未来動向――市場編】
2030 中国のペットフード市場が120億ドルの規模に拡大(都市部)
2030 中国の低空経済が2兆元市場に成長(2023年比で4倍)
2030 生成AIの世界市場が3561億ドル(約57兆円)の規模に拡大(2024年比で約10倍)
2033 世界の軌道上サービス市場が累計182億ドルに成長(2023-33年)
2050 細胞性食品の世界市場が約280兆円の規模に成長する(2020年比で12倍)
2050 世界のアルミニウム需要が約6割増加(年約1.5億トン。2022年比)
2050 世界のカカオ豆の生産量が6.2%減少(2024年比)
【未来動向――クルマ編】
2026 中国BYDがパキスタン南部のカラチでEV工場を稼働
2026 韓国の現代自がタイのバンコク近郊でEVの新工場を稼働
2026 韓国の現代自がインドのマハラシュトラ州で生産を開始
2027 中国BYDがパキスタンに20-25カ所の販売網を整備(EV、PHVを販売)
2031 英マクラーレンのクルマの約9割がHVになる(EV化は否定)
2032 韓国の現代自がインドのタミルナド州に2000億ルピーを投資(2024-32年)
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・国際オリンピック委員会(IOC)「オリンピック・eスポーツ・ゲームズ」新設
・デンマークとドイツの水素供給に関する協定(2023年)
・ポーランド、トゥスク首相の五輪招致表明
・中国、中央経済工作会議「戦略的新興産業」(2023年12月)の「低空経済」目標
・上海垣信衛星科技有限公司「千帆星座」(中国版スターリンク)計画
【国内】
・政府、勤務間インターバル制度目標3年先送り(2018→2021→2024年8月)
・政府、経済財政白書2024年版
・外務省、ODA官民ブレンデッド・ファイナンス検討
・厚生労働省、カスタマーハラスメント対策に関する有識者検討会報告書
・厚生労働省、介護福祉士国家試験制度見直し方針
・文部科学省、公立学校教員の処遇改善に関する中央教育審議会特別部会答申案
・農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)「ロボティクス人工気象室」の実験
【企業/大学全国区】
・米テスラの人型ロボット「オプティマス」開発
・米ゴールドマン・サックス、中国における乳幼児数とペット数の比率予測
・独スタティスタ(調査会社)の生成AI市場予測
・KPMG FAS(コンサルティング会社)のカカオ豆生産量推計
・三菱総合研究所の細胞性食品市場予測
・バイオワークスの「プラックス(Plax)」開発
・クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)に加盟する508企業団体の目標
・アストロスケールホールディングス(HD)のスペースデブリ除去実証事業受注
・JR四国の陸上養殖事業開始(7月30日)
・小学館『日本国語大辞典』第3版
・ホットランド、東海大学海洋学部、東北大学、宮城大学などのタコ陸上養殖共同研究
・大阪外食産業協会の実証実験開始
・独ミュンヘン工科大学ミランダ・シュラーズ教授の札幌講演(放射性廃棄物)
・熊本大学の共創学環(仮称)開設発表
【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・秋田市「将来の望ましい学校数」
・川崎市、縄跳び競技「ジャンプロープ」アジア選手権決勝戦
・神戸市、動物園再整備基本計画(2024年3月)
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり
【今月登場した近未来】
・フィンランドの高レベル放射性廃棄物最終処分場試運転(8月末)
・自民党総裁選(9月)
・紫金山・アトラス彗星(9-10月)
・東京科学大学創設(10月)
・政府、GX国家戦略とりまとめ(年内)
・政府、次期エネルギー基本計画とりまとめ(年内)
・異種移植の動物実験(年内)
【今月登場した未収録の未来】
・グローバルタックス(国際連帯税)
・在日米軍「統合軍司令部」再構成(2プラス2)
・海洋プラごみ削減2035年32%(九州大)
・日銀「金利のある世界」への金融政策転換
・遺族厚生年金の受給5年統一案(厚労省)
・リニア中央新幹線、岐阜県瑞浪市の井戸の水位低下問題
・国スポ、3巡目問題
・ドメイン投票の是非
【今月決着した未来】
・ベネズエラ、フンボルト氷河の消失確認(春)
・国立がん研究センター、小さな膵臓がんを発見する治験開始(7月)
・生活道路の法定速度30キロ閣議決定(7/23)
・厚労省、アルツハイマー病新薬ドナネマブの製造販売承認(8/1)
・株価暴落(8/5)
・ボルボ、2030年全車EV化撤廃(9/5)
・ニューヨーク・タイムズ(NYT)デジタル版契約者数1000万人超(8/7)
・パリ五輪(8/12)
・首相退陣表明(8/14)
・ヌサンタラお披露目(8/18)
【今月の未来語】
・ODAの官民ブレンデッド・ファイナンス化(外務省)
・アーバンスポーツ
・アレッチ氷河消失(スイス)
・オリンピック・eスポーツ・ゲームズ(IOC)
・カスタマーハラスメント対策(厚労省)
・軌道上サービス市場
・勤務間インターバル制度(2028年導入15%以上)
・公立学校教員の処遇(文科省)
・高レベル放射性廃棄物最終処分場
・国民スポーツ大会3巡目
・細胞性食品(成長市場)
・ジャンプロープ(川崎市)
・人工超知能(ASI)
・水素パイプライン(デンマーク―独)
・生分解性高分子「ポリ乳酸」(バイオワークス)
・千帆星座(中国)
・タコの陸上養殖(東海大海洋部)
・低空経済(中国)
・「日本国語大辞典」第3版(小学館)
・汎用人工知能(AGI)
・人型ロボット「オプティマス」(テスラ)
【用字用語】
1)白未熟粒=しろみじゅくりゅう(農業:白濁した米粒)
2)深?市=しんせん(用字:常用外)
3)島嶼国=とうしょこく(用字:常用外)
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab MIRAIJIN「Future Report 2024年9月号」
Future Lab 未来人
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