月刊 未来人
FUTURE REPORT FEB 20 2023
毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。
・該当数 180/61047
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例)2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2023 世界経済が景気後退に突入(上半期)
2023 兵庫県が障害者に対応できる宿を紹介(ユニバーサルツーリズム)
2024 政府がアナログ規制の見直しを終える
2024 台湾の兵役が1年間になる(現状は4カ月)
2024 中高校生が製作した人工衛星がISSから放出される
2024 パリ五輪からボクシングがなくなる(ロシアと協会の関係)
2024 シンガポールがギグワーカーの待遇を改善(配車、宅配運転手など)
2024 パリ五輪のアーティスティックスイミングに男子が出場
2024 ご当地アニメ「超普通県チバ伝説」が首都圏の地上波に登場
2025 水素細菌の量産が可能になる(CO2からアミノ酸を生産)
2025 アプリを使ったデジタル血圧管理の指針がまとまる
2025 スパコンと量子コンピューターのハイブリッド型が実用化
2025 フィリピンにイスラム自治政府が発足(ミンダナオ島)
2025 通信大手が食用コオロギの養殖を支援(ICTによる農業支援)
2025 鳥取でサバの陸上養殖が事業化(鳥取)
2025 脳内の悪性腫瘍を除去する医薬品の治験がはじまる(再生医療)
2025 曲がれるロープウエーが運行を開始(8-12人乗り)
2025 名古屋市科学館のSL「B6型」が動態展示になる(秋)
2025 太陽フレアの影響を予測する宇宙天気予報士が登場(民間資格)
2025 工場、農場などを高速化したローカル5Gが普及期に入る
2025 北海道共和町に英ラグビー校のセミナーハウス(合宿施設)が完成
2026 北米でドアに取っ手のないEVの納車がはじまる
2026 米ASKAが空飛ぶクルマ「A5」を発売
2027 水産大手が陸上養殖のサーモン2500トンを出荷(富山)
2027 道産ワインのための道産ブドウの苗木5000本が供給される(国内初)
2028 マニラ首都圏の地下鉄が運行を開始(フィリピン初の地下鉄)
2028 信号機向け白熱電球の生産が終了(いまだ76万基が白熱電球)
2028 燃料を30%節約できる小型次世代旅客機の実証機が米国で離陸
2030 世界のデジタルツイン市場が21兆円の規模に膨らむ
2030 国内の荷物の約35%が運送できなくなる(物流の2024年問題)
2030 磁性体を伝った次世代エアコンが実用化(冷媒不要)
2030 JR西日本のディーゼル車両がすべてバイオ燃料を導入
2030 スイス、イタリア、フランスが冬季五輪を共催
2035 仏北東部の農村で放射性廃棄物の試験搬入がはじまる(2035-40年)
2040 安価で安全な月周回旅行が実現
2050 たんぱく質の需要が供給を上まわる(たんぱく質危機)
2050 仏北東部で放射性廃棄物最終処分場が操業を開始(2050年以降)
2050 東京都が住宅の耐震化率100%を達成(2040年代)
2050 北海道厚沢部町がマイナスカーボンを達成(厚沢部町=あっさぶちょう)
2060 国内で稼働する原発が8基にとどまる(新設は困難)
2115 高速道路の料金がこの年まで徴収される(2050→2065→2115年)
【未来動向―基盤】
2024 医療機関の出産費用が公表される(医療保険の適用外)
2024 自衛隊のサイバー防衛隊が民間企業を防護(法整備の完了)
2024 日本が国連安保理、非常任理事国の任期を終える(12回目)
2024 南米ペルーが大統領選挙と総選挙を実施
2025 国民経済計算の国際基準が改定される(データの生産を考慮)
2025 東京でデフリンピックが開催される(日本初)
2025 衆院議員の任期が満了(10月)
2025 北海道の米どころでバイオマスプラスチック原料の新工場が稼働
2026 EUの炭素国境調整措置(CBAM)が排出枠の購入を義務化(関税化)
2026 ロシア軍が定員を150万人に増員(2023年1月は115万人)
2026 障害者の法定雇用率が2.7%になる(7月までに段階実施)
2030 国産肥料の割合が40%に高まる(2021年は25%、食料安全保障)
2030* 国内でプルサーマル発電をする原発が12基にとどまる
2030 政府が飼料作物の生産面積を32%拡大(2021年比。食料安全保障)
2031* 北海道が巨大地震の減災対策に取り組む(2022-31年度)
2033* この年までに合計20兆円規模のGX経済移行債(仮称)が発行される
2035 うるう秒が廃止される(自転と時刻が1時間ずれるのは数千年先)
2040 北極、南極以外のオゾン層が回復(北極は2045年、南極は66年ごろ)
2045 北極のオゾン層が回復する(南極は2066年ごろ)
2047 インドが先進国の仲間入りをする
2050 世界の高齢化率が16.4%になる(2022年は9.7%)
2050 日本の高齢化率が37.5%になる
2050 世界の電源の87.6%が再生可能エネルギーになる(原発は7.7%)
2050 東京都がTOKYO強靱化プロジェクトに取り組む(2040年代まで)
2066 南極のオゾン層が回復する(北極は2045年、他の地域は2040年)
【未来動向―市場】
2025 工場、農場などを高速化したローカル5Gが普及期に入る
2025 無人清掃車が中国で30万台普及(普及率5%)
2025 空飛ぶクルマの世界市場が146億円の規模に拡大
2025 国内の荷物の約28%が運送できなくなる(物流の2024年問題)
2026 メタバース向けのファッション関連市場が66億1000万ドルに拡大
2026 山口県の観光客数が3700万人に回復(コロナ禍前の水準)
2027 アブダビの原油生産能力が日量500万バレルに増大
2030 世界のデジタルツイン市場が21兆円の規模に膨らむ
2030 国内の荷物の約35%が運送できなくなる(物流の2024年問題)
2030 デジタルヘルスケアの世界市場が1兆3546億ドルの規模に拡大
2030 世界の半導体産業が1兆ドル市場になる
2030 世界の培養肉市場が250億ドルの規模に成長
2030 アルツハイマー病治療薬(レカネマブ)の投与対象者250万人(世界)
2030 デジタルツインの世界市場が1兆3700円の規模に成長
2030 政府のバイオ戦略が総額92兆円のバイオ市場を形成
2030 沖縄の地域バイオコミュニティが260億円の経済波及効果を生む
2032 この年までに官民で150兆円を超えるGX投資が実現する
2034 米再生燃料メーカーがSAF生産を年間20万トンに拡大
2045 自動車部品(主要34品目)の世界市場が38兆7773億円に拡大
2050 空飛ぶクルマの世界市場が122兆円の規模に膨らむ
【未来動向―自動車】
2023 トヨタがレクサス初のEV専用モデルを発売
2025 ソニー・ホンダがドアに取っ手のないEVを受注
2025 二輪大手がオフロード四輪の生産能力を倍増(国内展開)
2025 トヨタがSUV型EV「bZ4X」を増産(愛知)
2026 ソニー・ホンダが北米でドアに取っ手のないEVの納車をはじめる
2030 自動車の価値がソフトウエアで決まる(製造コストの半分を占める)
2030 独メルセデスがEVの急速充電器を1万基超設置(主に北米)
2030 タクシー配車アプリ大手が全タクシーの2割をEV化(国内)
2030 タクシー大手が全車両をEVとFCVに置き換える(国内)
2030 マツダの世界販売に占めるEVが25-40%に拡大(2021年度は1%)
2030 世界で870車種のEVが販売される(自動車販売全体の4割)
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・国際度量衡総会の決議(2022年11月)
・日米安全保障協議委員会(SCC)共同発表文書
・日米外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)の米国政府発表
・バイデン米大統領の国防権限法案署名、成立
・欧州連合(EU)の炭素国境調整措置(CBAM)
・仏放射性廃棄物管理機関(ANDRA)の高レベル放射性廃棄物最終処分場建設申請
【国内】
・GX実現のための基本方針案と22分野の行程表
・食料安全保障強化政策大綱
・政府「バイオ戦略」による地域バイオコミュニティ形成推進
・政府デジタル臨調のアナログ規制見直し工程表
・国家安全保障戦略「能動的サイバー防御」検討
・自衛隊のサイバー専門部隊増員計画
【企業/大学全国区】
・電子情報技術産業協会(JEITA)などのローカル5G市場予測
・関西経済連合会「関西DX戦略2025」
・NTT西日本などのDX共創ラボ開設
【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・北海道防災会議の日本海溝・千島海溝沿い巨大地震減災計画案
・小樽市「歴史的風致維持向上計画」
・厚沢部町「ゼロカーボンシティ宣言」
・北海道共和町と合同会社CEAプライベートスクールズの国際教育キャンパス構想
・東京都の長期防災計画「TOKYO強靱化プロジェクト」
・静岡市「海洋・地球総合ミュージアム」建設計画
・愛知県「ゼロカーボンシティ宣言」
・三重県桑名市の小中一貫校整備概要
・兵庫県「ひょうごユニバーサルなお宿」登録
・山口県の観光振興計画案(2021-26年度)
・愛媛県教育委員会「県立学校振興計画案」(2022年7月)
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり
【今月登場した近未来】
・政府の新しい空き家対策(23年1月)
・スペースワン、小型ロケット初号機、和歌山から打ち上げ(23年2月)
・経産省、キャッシュレスの将来像最終報告(23年3月)
・成田空港ワンターミナル化の方向決定(23年3月)
・TX延伸案決定(2023年3月)
・新型コロナウイルス、感染症法「5類」(23年5月)
・電動キックスケーター新交通ルール導入(23年7月)
・CCS新法(2023年秋)
・アルツハイマー病治療の新薬「レカネマブ」の国内承認(23年中)
・インドの人口世界一(2023年中)
【今月登場した未収録の未来】
・安保関連3文書
・原発回帰と原発運転60年超(GX基本方針)
・防衛装備移転三原則の緩和
・極超音速ミサイルの迎撃技術の日米共同研究
・デュアルユース技術(民生、軍事併用)
・産業用データ通信規格OPC UA
・独仏データ連携基盤GAIA-X
・独インダストリー4.0その後
・仏MACA、空飛ぶレーシングカー
・メーカーの中国一国集中転換(分散化)
・台湾の北大西洋条約機構外主要同盟国(MNNA)指定(2022年は見送り)
・プラネタリ―・バウンダリー(地球の限界)
・大量絶滅時代
・老人の孤独死
・月面住居
・国際卓越研究大学
・デジタル無料財の価値
・量子ドットディスプレー実用化
【今月決着した未来】
・保険診療向け高血圧「治療用アプリ」発売(2022年9月)
・台湾積体電路製造(TSMC)3ナノ品量産(12月)
・日本の年間出生数80万人割れ(政府推計は2030年)
・米国、アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」承認(1月)
・アルツハイマー病治療の新薬「レカネマブ」の米国承認(2023年1月)
・スズキ、インド向けEV試作車公開(1月)
・食用魚介類の1人あたり消費量(世界)倍増(過去50年)
・三菱、国産ジェット(SJ/MRJ)開発断念(2月)
【今月の未来語】
・AFEELA(ソニー・ホンダ)
・GX経済移行債
・TOKYO強靱化プロジェクト(東京都)
・アナログ規制一掃(デジタル臨調)
・イスラム自治政府(フィリピン)
・宇宙天気予報士(NICT)
・宇都宮市一条中学校跡地(再開発)
・うるう秒廃止(国際度量衡)
・沖縄バイオコミュニティ
・オフロード四輪車(カワサキ)
・海兵沿岸連隊(MLR)
・関西DX戦略2025(関西経済連合会)
・ギグワーカーの待遇改善(シンガポール、欧米)
・北別館跡地と西側隣地(再開発、福岡市)
・グリーンアンモニア
・神戸アリーナ(神戸市)
・高レベル放射性廃棄物のガラス固化作業(東海村)
・ご当地アニメ
・サイバー防護(自衛隊)
・札幌市大通西4南(再開発)
・山陰近畿自動車道(京都、兵庫、鳥取)
・磁気冷却効果(次世代エアコン)
・食用コオロギ養殖(徳島)
・食料安全保障強化政策大綱
・水素細菌
・炭素国境調整措置(CBAM)
・たんぱく質危機
・地域バイオコミュニティー(内閣府)
・デジタルツイン市場(成長市場)
・デジタルヘルスケア(成長市場)
・天神1丁目(再開発、福岡市)
・バイオマスプラスチック/資源米
・培養肉市場(成長市場)
・ビュール(仏高レベル放射性廃棄物最終処分場)
・ひょうごユニバーサルなお宿
・プルサーマル発電
・米軍小型揚陸艇部隊(横浜)
・ペルー大統領選
・マイナスカーボン(厚沢部町)
・曲がれるロープウエー
・メタバース・ファッション市場(成長市場)
・夜間中学
・陸上養殖
・ローカル5G
【用字用語】
1)ユニバーサルツーリズム(観光:国籍、年齢、障害を問わない観光品質)
2)厚沢部町=あっさぶちょう(地名:北海道)
3)新得町=しんとくちょう(地名:北海道)
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab MIRAIJIN「Future Report 2023年2月号」
Future Lab 未来人
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