月刊 未来人
FUTURE REPORT NOV 20 2022
毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。
・該当数 197/60503
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例)2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2023 5種類のにおいを出す小型嗅覚測定装置が登場
2023 アニーリング型の量子コンピューターが実用化(国産)
2024 東京でEVの国際レース「フォーミュラE」が開催される(国内初)
2024 米大統領選で前進党(フォワード・パーティー)が存在感を増す
2024 東京江東区に「赤ちゃんポスト」ができる
2024 根室市役所の「書かない窓口」が本格スタート
2024 福井県の企業専用の超小型衛星が打ち上げられる
2024 福島県浪江町でサバの陸上養殖がはじまる
2024 トヨタのウーブン・シティが部分開業(静岡県裾野市)
2024 小倉駅周辺再開発「コクラリビテーション」がオフィスビルを開業
2024 京都の三条大橋が新しくなる(約50年ぶり)
2024 群馬県で国際忍者学会が開催される
2025 東京日比谷の帝国劇場が閉場(帝劇ビル周辺の再開発)
2025 中国の寧夏回族自治区が1億3000万本のワインを生産
2025 風を予測するシステムが発売される(洋上風力発電)
2025 自動運転の高速バスが登場
2025 北マリアナ諸島がコーヒー豆の生産に成功(約5トン)
2025 済州島で「空飛ぶ車」を使った観光が商業化(韓国初)
2025 全国約40カ所でレベル4の自動運転が実用化(最初は永平寺町)
2025 福岡県の人口が減少に転じる(2020-25年)
2026 国産ペロブスカイト太陽電池(PSC)の量産がはじまる
2027 韓国大手が回路線幅1.4ナノメートルの半導体を量産
2027 鶴岡市が下水処理場の処理水を農業、水産業に再利用(山形)
2027 サウジアラビアが降水量を20%増やす(人工降雨)
2027 富山の入善町が陸上養殖サーモンを出荷
2028 人気番組「SASUKE」が五輪種目になる
2028 インクルーシブ教育が日本で広がる
2029 養豚をスマート化するシステムが実用化(スマート畜産)
2030 廃タイヤから原料を回収する技術が実用化
2030 B型肝炎、C型肝炎ウイルスの持続感染者が半減(国内)
2030 ゲート型の量子コンピューターがこの年以降に実用化
2035 6Gの第2世代がより高速な処理能力を実現
2036 エジプトが夏季五輪を招致(アフリカ、アラブ諸国初)
2040 微生物でCO2からプラスチックを生産する技術が実用化
2041 カナダの人口の52.4%を移民とその子どもが占める(2500万人)
2041 カナダの4人に1人がアジア、アフリカ生まれになる
2043 日本からサラリーマンがいなくなる(雇用モデルの変化)
2045 米国のキリスト教徒が総人口の1/2を割り込む
2050 ベトナムのGDPが世界の上位20に躍進
2050 物理空間とサイバー空間を行き来する社会になる
2050 ハワイのビーチが約4割消失
2060 愛媛の伊方町の人口が約1900人に減少(77.4%減)
2065 小児人口(0-9歳)に占める外国籍者の割合が5人に1人になる
2100 永久凍土が含む有機炭素が15%放出される(温室効果)
2235 皆既月食と天王星食とが同時に観測される
【未来動向―基盤】
2023 インドの人口が世界最多になる
2023 世界経済の実質成長率が2.7%(前年比)になる(0.2減速)
2023 原油の世界的な供給超過が継続(上半期)
2023 米連邦準備制度理事会(FRB)がこの年も利上げを続ける
2023 NHKの受信料が約1割値下げになる(10月)
2024 政府が健康保険証を廃止(マイナカードの義務化)
2024 電動キックボード(時速20キロ以下)免許不要(16歳以上)
2024 再婚後に生まれた子がその時の夫の子になる(改正民法施行)
2024 国際捕鯨委員会(IWC)が支出超過におちいる
2024 新しい潜水艦「じんげい」が海自に引き渡される(建造費約700億円)
2024 米国のインフレ率が2.3%まで収束(景気後退に懸念)
2025 中国が5000万キロワットの洋上風力発電を導入
2025 国民年金の保険料納付期間が20-65歳の45年間になる
2025 西太平洋での米中の戦力バランスが中国優位になる
2025 通販サイトのカード決済に本人認証が義務付けられる
2025 衆院選小選挙区の定数見直しがまとまる(10増10減をめぐる調整)
2025 携帯電話が他社の回線を利用するローミングが可能になる
2025 高浜原発3、4号機が運転開始40年に達する(3号機1月、4号機6月)
2026 すべての都道府県と政令市が夜間中学校を設置(2021-26年)
2027 中国軍が実戦力を高める(建軍100年奮闘目標)
2028 西日本と東日本で電力を融通する装置が300万キロワットに対応
2030 政府の地震対策が耐震性の不十分な住宅を解消
2030 米国内の飢餓が解消(学校給食、フードスタンプなどで対策)
2030 中国の人口が14億1561万人に減る(ピークは2022年の14億2589万人)
2030 ペロブスカイト太陽電池の発電コストがシリコン型と同等以下になる
2030 国内の情報技術(IT)人材が45万人不足
2035 出力120万キロワット級の革新軽水炉が登場(次世代原発)
2035 スウェーデンの高レベル放射性廃棄物最終処分場が操業を開始
2040 この年に向けて一人暮らしの高齢者の住宅需要が急増
2040 洋上風力発電の基地港が全国で13-19港必要になる(現状は4港)
2044 川内原発1、2号機が運転期間60年を迎える(2024年に20年延長)
2045 ベトナムが先進国の仲間入りを果たす(建国100周年)
2045 アフリカで石油、天然ガス開発が活発になる
2045 世界のエネルギー需要が23%増える(日量3億5100万バレル)
2050 米国が持続可能な航空燃料(SAF)100%を達成
2050 南米チリの人口の32.1%が60歳以上になる
2050 スイス北部レーゲルン地域の放射性廃棄物最終処分場が稼働
2050 中国の生産年齢人口(15-64歳)が2億1693万人減少(2022-50年)
2050 中国の高齢化率が30.1%に上昇(2022年は13.7%)
2050 再生可能エネルギーによる電力が世界全体の8割を超える
2063 インドの人口が16億9698万人でピークに達する
2070 韓国の生産年齢人口比率が46.1%に低下(ピークは2021年の73.4%)
2070 韓国の人口が3800万人に減る(2022年は5200万人)
2070 韓国の65歳以上人口が、全体の46.4%を占める(2022年は17.5%)
2086 世界の人口が104憶3093万人でピークに達する
2115 スイス北部レーゲルン地域の放射性廃棄物最終処分場が閉鎖される
【未来動向―市場】
2023 原油の世界的な供給超過が継続(上半期)
2023 世界経済の実質成長率が確率25%で2.0%(前年比)を割り込む
2024 米国のインフレ率が2.3%まで収束(景気後退に懸念)
2025 中国の寧夏回族自治区が1億3000万本のワインを生産
2025 西九州新幹線が長崎市に730万人の訪問客をもたらす
2025 世界の越境EC市場が約1兆3000億ドルの規模に膨らむ(4割弱成長)
2025 ベトナムの流通大手が国内に1万店を展開
2026 タイの流通大手がベトナムに710店舗を展開(2022年は約340店)
2027 サステナブル・ツーリズムで米国の旅行者13%増(2019年比)
2027 政府機関向けクラウド市場が712億ドル(約10兆円)の規模に拡大
2030 国内の回転ずしチェーンが海外売上を9倍強に伸ばす(1500億円)
2030 スマート畜産市場が568億円の規模に拡大(2020年は382億円)
2030 中国のGDPが年平均で3.1%に鈍化
2035 ペロブスカイト太陽電池(PSC)の世界市場が約50倍に成長(7200億円)
2040 この年に向けて一人暮らしの高齢者の住宅需要が急増
2040 ゲート型の量子コンピューターが50兆-90兆円の市場を形成
2040 世界の洋上風力発電導入量が24倍に拡大(2018年比)
2040 ソーラー水素製造の世界市場が6億6600万円の規模に拡大
2041 アフリカの航空機市場が1010機を需要(2022-41年)
2045 世界のエネルギー需要が23%増える(日量3億5100万バレル)
2050 ベトナムのGDPが世界の上位20に躍進
2050 ソーラー水素製造の世界市場が95億400万円の規模に拡大
【未来動向―自動車】
2023 仏タイヤ大手がトラック、バス用をすべて通信するタイヤにする
2024 電動キックボード(時速20キロ以下)免許不要(16歳以上)
2024 東京でEVの国際レース「フォーミュラE」が開催される(国内初)
2024 国内タイヤ大手が通信するタイヤの生産を開始
2024 仏タイヤ大手が通信するタイヤを乗用車に適用
2024 独ダイムラートラックが最大800キロ走行するEVトラックを量産
2025 自動運転の高速バスが登場
2025 済州島で「空飛ぶ車」を使った観光が商業化(韓国初)
2025 全国約40カ所でレベル4の自動運転が実用化(最初は永平寺町)
2025 韓国の車載電池大手が米国でホンダ向けの工場を稼働
2026 ソニー・ホンダモビリティのEVが日米市場に投入される
2027 EVの駆動系部品が1/2に小型化する(重さ2/3)
2028 独レンタカー大手が中国の比亜迪(BYD)からEVを10万台購入
2030 廃タイヤから原料を回収する技術が実用化
2030 政府が国内のEV充電器を15万基に増やす
2030 タイヤ大手が日米欧のトラック、バス用をすべて通信するタイヤにする
2030 ホンダが全二輪、四輪の交通死亡事故を半減
2050 ホンダが全二輪、四輪で交通事故死をゼロにする(コリジョンフリー)
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・国連「世界人口推計2022(World Population Prospects 2022)」(中位推計)
・国際通貨基金(IMF)「世界経済見通し」
・国際エネルギー機関(IEA)の原油需給見通し
・世界保健機関(WHO)「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」(2010年)目標(5月)
・国際近代五種連合の「SASUKE」導入検討
・米連邦準備制度理事会(FRB)政策金利0.75引き上げ
・米商務省、持続可能な観光促進戦略
・米国、飢餓対策のための国家戦略公表
・米国エネルギー省(DOE)、持続可能な航空燃料(SAF)100%化工程表
・米前進党(フォワード・パーティー)キックオフイベント
・米国ピュー研究所「ピュー・テンプルトン国際宗教未来プロジェクト」
・カナダ統計局、移民と民族文化の多様性に関する2041年の人口推計
・中国「建軍100年奮闘目標」
・韓国統計庁「世界と韓国の人口現況および展望」
・チリ統計局(INE)「チリの高齢化(ENVEJECIMIENTO EN CHILE)」
【国内】
・嫡出推定制度を見直す民法改正案(閣議決定)
・国民年金保険料の納付期間に関する社会保障審議会の改正法案
・国家安全保障戦略(NSS)の文書に対する国家安全保障局の修正
・政府、全世代型社会保障構築会議の中間整理(5月)
・政府、日本海溝・千島海溝地震対策基本計画
・政府、洋上風力発電人材育成事業
・自民党選挙制度調査会、公職選挙法「10増10減」改正案了承
・経済産業省、カード不正利用対策検討会
・総務省、ローミングに関する有識者会議初会合
・国土交通省、洋上風力発電のための基地港湾指定
・国土交通省、経済産業省の洋上風力発電促進区域指定
・国土交通省など産学官6者の「ビストロ下水道」(2017-27年)
【企業/大学全国区】
・英国フォーミュラEオペレーションズと東京都の「フォーミュラE」開催協定
・韓国サムスン電子の半導体開発ロードマップ
・三菱重工業と電力4社の「革新軽水炉」開発
・九州電力、川内原発1、2号機運転期間延長申請
・関西電力、特別点検(運転延長の準備)実施発表
・ホンダ「Honda SENSING 360」(2022年9月)
・ホンダ「Honda Safety Concept」(2022年9月)
・NHKの受信料値下げ発表
【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・九州経済調査協会、九州、山口、沖縄9県の人口推計
・北海道、根室市「書かない窓口」導入
・青森、十和田風力開発「惣辺奥瀬風力発電事業」
・東京、都立高校入試男女別定員廃止
・石川、小松空港中期ビジョン策定検討委員会
・福井、ふくい衛星運用ネットワーク構築プロジェクト(FUSIONプロジェクト)
・愛媛、県将来推計人口
・北九州、コクラリビテーション「BIZIA小倉」起工式
・鹿児島、第2回全国オリーブサミット(日置市)
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり
【今月登場した近未来】
・第27回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP27)エジプト(11月)
・米国、対中半導体輸出規制強化
・恒久型NISAの制度設計(年末)
・秋田、国内初の洋上風力発電(12月)
・東京都フォーミュラE開催決定(2023年夏)
・10月の値上げ6500品目(10月)
【今月登場した未収録の未来】
・国際捕鯨委員会(IWC)破産
・独ユニパ―国有化(エネルギー大手)
・中国、ミサイル駆逐艦建設
・原発の60年超運転(原子炉等規制法の最長60年ルール削除)
・北陸新幹線の敦賀―大阪延伸ルートの白紙撤回(住民運動)
・月産月消
・公正な移行(Just transition)
・分散通学とマンション開発
【今月決着した未来】
・米国、アルテミス1成功
・中国の人口、14億2589万人でピーク
・2029年冬季アジア大会サウジ開催(10月)
・プラネタリ―ディフェンス(惑星防衛)初期実験成功(NASAほか)
・商業地の基準地価、3年ぶりのプラス
・後期高齢者の窓口負担一部2割
・産後パパ育休はじまる
・京都府、収入証紙廃止(9月末)
・ホンダ、SAF100%エンジン試験成功(10月)
・ソラシドエア、エア・ドゥ共同持ち株会社設立(10月)
【今月の未来語】
・6G第2世代
・FRBの利上げ
・赤ちゃんポスト(東京)
・アフリカの石油・天然ガス
・命の経済(ジャック・アタリ)
・エジプト五輪(アフリカ・アラブ初)
・越境EC市場(成長市場)
・エネルギーの自立自強(中国)
・カーボンニュートラルポート(CNP)
・回路線幅1.4ナノ(サムスン電子)
・書かない窓口(根室市)
・革新軽水炉(次世代原発)
・ガバメントクラウド市場(成長市場)
・グローバル・デジタル・コンパクト(国連)
・ゲート型量子コンピューター
・ケミカルリサイクル
・建軍100年奮闘目標(中国)
・恒星食
・合成メタン(大阪ガス)
・国際忍者学会(群馬)
・国際捕鯨委員会(IWC)破産
・コクラリビテーション(小倉駅周辺再開発)
・小松空港国際線強化(福井)
・コリジョンフリー
・五輪種目「SASUKE」(国際近代五種連合)
・サステナブル・ツーリズム(米国)
・サバの陸上養殖(福島)
・三条大橋(京都)
・社会主義現代化強国(中国)
・衆院小選挙区の定数見直し
・食料危機(アジア開発銀行)
・人工降雨(サウジアラビア)
・スイスのレーゲルン地域(放射性廃棄物最終処分場)
・スマート畜産(日ハム、NTT)
・前進党(フォワード・パーティー)
・ソーラー水素
・高浜原発3、4号機(福井)
・嫡出推定制度(見直し)
・中国ワイン(寧夏)
・西鉄久留米駅ビル(再開発)
・日本海溝・千島海溝地震
・バイオエタノール・システム(日中)
・ビストロ下水道(山形)
・フォーミュラE(東京都)
・ふくい衛星
・福岡パルコ解体(再開発)
・ベトナム建国100年
・ペロブスカイト太陽電池(積水化学)
・マイナ保険証(デジタル庁)
・夜間中学(岡山)
・陸上養殖サーモン(富山)
・ローミング(総務省)
【用字用語】
1)寧夏回族自治区=ねいかかいぞくじちく(地名:中国)
2)入善町=にゅうぜんまち(地名:富山)
3)伊方町=いかたちょう(地名:愛媛)
4)大在=おおざい(地名:大分)
5)茅葺屋根=かやぶきやね(用字:常用外)
6)水疱=すいほう(用字:常用外)
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab MIRAIJIN「Future Report 2022年11月号」
Future Lab 未来人
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