月刊 未来人
FUTURE REPORT SEP 20 2019
毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。
・該当数 183/53184
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例)2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2021 インドネシアの新首都開発がはじまる(ボルネオ島カリマンタン)
2021 シンガポールが象牙と象牙製品の取り引きを禁止
2021 日本ラグビーのプロリーグがスタート(秋)
2021 電動の小型タンカー(内航船)が東京湾に登場
2022 グランド・エチオピアン・ルネサンス・ダムが発電を開始
2022 フィリピン初の地下鉄が部分開業
2022 発電するタイヤが実用化する(空気圧、磨耗センサー搭載)
2022 愛媛の農業生産法人が盆栽の輸出額を3倍に拡大(欧州市場)
2023 オーダーメードがんワクチンが投与可能になる
2023 スウェーデンが完全キャッシュレス社会になる(現状は約50%)
2023 災害時の避難勧告、指示を支援するAIシステムが完成
2023 三重県がキウイフルーツの産地になる(秋)
2024 インドネシアで新首都への引越しが本格化(ボルネオ島カリマンタン)
2024 緊張で話ができなくなる症状の実態調査が終了(国内初)
2024 中国海南島にハローキティのテーマパークがオープン
2025 フィリピン初の地下鉄が全線開通
2025 フランスが宇宙軍に7億ユーロを追加投入
2025 ドイツの空飛ぶクルマが時速300キロの移動サービスを開始
2027 インドの人口が中国を抜いて世界一になる
2028 韓国の女性人口が男性よりも多くなる
2028 瑞浪超深地層研究所が施設を撤去し整地を完了(岐阜)
2030 サハラ砂漠以南のコメ生産量が倍増(5600万トン)
2030 人工知能(AI)が生産性の向上に貢献する
2030 大転職時代が到来する(生涯に平均3回転職)
2030 エジプトが絶対的な水不足になる(人口増)
2030 サハラ砂漠以南人口の10%以上が極度の貧困に苦しむ
2030 食用昆虫の世界市場が79.6億ドルに拡大(年平均成長率24.4%)
2032 サハラ砂漠以南の人口が中国を上まわる
2037 新耐震基準に適合する老朽マンションが約250万戸に達する
2040 ロボットの分身を使って世界を移動する技術が実現
2050 植物中心の食生活が、温室効果ガスを年間7億-80億トン減少
2050 人間のサイボーグ化技術が実現
2050 ノーベル賞クラスの発見ができる人工知能(AI)が登場
2050 人工冬眠技術が確立する
2050 量子コンピューターネットワークを実現
2050 世界人口の増加分の約1/2が9カ国に集中
2050 アフリカが世界人口の26%を占める(25億人)
2050 60歳以上の購買力が世界全体で15兆ドルに膨らむ(人口は20億人)
2060 砂漠に住むことができるようになる
2060 中国に抜かれた米国経済が再び中国と肩をならべる
2060 新興国の人口がこのころまで急増する
2060 日本の労働市場が英国の全労働者に匹敵する労働者を失う
2100 米国の人口がこの年まで安定して増加する(4.3億人)
【未来動向―基盤】
2020 年金の受給が75歳まで繰り下げ可能になる
2020 東京都心の上空を飛行して羽田に着陸するルートの運用がはじまる
2020 2040年の地方自治体のあり方に関する答申がまとまる(7月)
2020 日銀の低金利政策が春まで維持される
2020* 日本の物価上昇率が1.3%にとどまる(2019年度比)
2021 福島第一原発2号機で核燃料デブリの取り出し作業がはじまる
2021 再生可能エネルギーのFITが国民負担の軽い制度に移行
2021 南シナ海での紛争防止に向けた中国とASEANの行動規範がまとまる
2021 米国がこの年7月末まで債務上限の適用を停止
2022 民法の嫡出推定、懲戒権に関する見直し案がまとまる
2030 国連のSDGsがあらゆる形の栄養不良を解消
2030 国連のSDGsが小規模な農業者の収入を2倍に増やす
2031 インドの原発発電能力が3倍超に拡大(現状は22基が稼動)
2035 サハラ砂漠以南の人口がインドを追い抜く(約15億7000万人)
2035 中国が軍隊の近代化を終える(機械化、情報化の融合、発展)
2040 アイスランドが温室効果ガス排出量ゼロを達成
2040 日本の15-64歳人口に対する65歳以上人口の割合が64%に上昇
(現状は43%)
2050 世界の穀物価格が23%値上がりする
2050 政府、有識者のムーンショット計画(1000億円)が、
日本にイノベーションを起こす
2050 農作物、畜産が排出する温室効果ガスが年23億-96億トン削減される
2050 中国の軍隊が世界のトップレベルになる
2050 米国の原発割合が12%に縮小(現状は19%)
2050 世界の女性の平均出生率が2.2に下がる
2050 世界の65歳以上人口が16%に達する(現状は約9%)
2050 世界の80歳以上人口が4億2600万人に増える(現状は1億4300万人)
2050 世界の平均寿命が77.1歳に伸びる(現状は72.6歳)
2051 福島第一原発の廃炉作業が完了(2041-51年)
2055 ロシアの高齢化が24.7%でピークに達する
2060 再処理水と淡水化した海水がシンガポールの水需要の85%を占める
2060 世界の人口が100億人を超える(2017年予測では2055年)
2080 ロシアの人口減少が緩やかになる
2100 英国の人口がこの年まで安定する(漸増)
【未来動向―市場】
2020* 日本の物価上昇率が1.3%にとどまる(2019年度比)
2021 大阪堂島商品取引所のコメ先物取引が本上場に移行
2021 東京商品取引所がLNG先物を上場(2021年以降)
2022 愛媛の農業生産法人が盆栽の輸出額を3倍に拡大(欧州市場)
2022 個人情報の利用を含む予測分析の世界市場が3倍に急成長(124億ドル)
2022 ライブ配信の国内市場が3600億円に急成長(現状は500億円)
2030 食用昆虫の世界市場が79.6億ドルに拡大(年平均成長率24.4%)
2030 バイオエコノミー市場が約180兆円の規模に成長
2030 ハーモニアスポリス構想が年間約71億円の経済効果を生む(広域経済圏)
2030 国内のアパレル市場が7兆円の規模に縮小(現状は約9兆円)
2032 サハラ砂漠以南の人口が中国を上まわる
2035 サハラ砂漠以南の人口がインドを追い抜く(約15億7000万人)
2040 空飛ぶクルマの世界市場が1兆5000億ドルに成長
2040 札幌市の就業者数(15歳以上)が約16万人不足する
2040 高齢者の介護需要がこのころまで増加を続ける(国内)
2050 世界の穀物価格が23%値上がりする
2050 60歳以上の購買力が世界全体で15兆ドルに膨らむ(人口は20億人)
2050 世界の人口がこの年までに減少に転じる
2050 アジアの食肉、海産物需要が78%増える
2065 米国の移民人口が7800万人に増える(2017年は4440万人)
【未来動向―自動車】
2020 ホンダがHVの主力セダンをタイで生産(現状は国内)
2021 マレーシアがHVを発売(第3の国民車構想)
2021 車内と車外を同時に監視できるカメラユニットの量産がはじまる(独)
2021 三菱自がPHVの生産をタイに移管(現状は国内)
2022 発電するタイヤが実用化する(空気圧、磨耗センサー搭載)
2023 自動車の車検証がICカードになる
2023 米国の配車大手が空飛ぶクルマを実用化
2025 ドイツの空飛ぶクルマが時速300キロの移動サービスを開始
2025 徳島県でFCVが1700台普及(水素ステーションは6カ所)
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・国連経済社会局人口部局「「World Population Prospects 2019」
・国連、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)特別報告書
・The California Consumer Privacy Act (CCPA)
・米軍嘉手納基地以南の施設区域返還計画合意(2013年4月)
・独コンチネンタル社のロードアンドドライバーカメラ量産
・フランスの宇宙軍創設表明(7月下旬)
・中国国防白書要旨
・南シナ海での行動規範草案に関する中国、ASEAN外相会議
・韓国統計庁「将来人口特別推計市道編2017-2047年」
・インドネシア、ジョコ大統領の年次教書演説
・マハティール首相「第3の国民車構想」(マレーシア)
【国内】
・日本銀行金融政策決定会合「先行きの指針(フォワードガイダンス)」現状維持
・日本銀行金融政策決定会合「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」改訂
・政府「ムーンショット型研究開発制度」25候補目標
・法制審議会民法(親子法制)部会初会合
・第32次地方制度調査会2040年ごろの地方自治体のあり方に関する中間報告
・2019年度年次経済財政報告(経済財政白書)
・原子力損害賠償・廃炉等支援機構「技術戦略プラン」要旨
・経済産業省の再生可能エネルギー固定価格買い取り制度(FIT)見直し案
・日本原子力研究開発機構東濃地科学センターの瑞浪超深地層研究所坑道
埋め戻し計画
・原子力損害賠償・廃炉等支援機構「技術戦略プラン」要旨
・日本経済研究センターの2060年経済予測
【企業/大学全国区】
・アイスペース袴田武史CEOの月面都市「ムーンバレー」構想
・北オホーツク農協の農業生産法人「Farm to-mo(ファーム トモ)」設立
・東京建物を含む大手不動産会社5社の「白金ザ・スカイ」建設計画
・赤石五葉松輸出振興組合
・日本高血圧学会の「高血圧ゼロのまち」募集
【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・ふたばグランドデザイン検討委員会基本構想(福島)
・敦賀市ハーモニアスポリス構想の3計画策定(福井)
・南アルプストンネル工事による大井川の流量減問題(静岡)
・名古屋市の「金山駅周辺まちづくり構想」(2017年)
・福岡県朝倉市の九州電力「上寺いちご園」開所式
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり
【今月登場した近未来】
・日米貿易協定合意(9月)
・フランス宇宙軍創設(9月)
・インドネシア首都移転先決定(年内)
・政府のムーンショット計画10分野(12月)
・2040年の地方自治体のあり方に関する答申(2020年7月)
・大阪関西万博総合計画(2020年秋)
【今月登場した未収録の未来】
・米中距離ミサイルのアジア太平洋配備
・欧州宇宙機関(ESA)の月面村計画(資源採掘)
・中ロ欧共同の有人月面基地建設計画
・石炭ガス化複合発電(IGCC)
・石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)
・札幌市スポーツパーク構想
・メタボとフレイル
【今月決着した未来】
・アフリカ大陸自由貿易協定発効(5月)
・INF廃棄条約失効
・印チャンドラヤーン2号の打ち上げ
・復興庁存続
・北海道・北東北縄文遺跡群世界文化遺産推薦
・スパコン「京」運用終了
・静岡県牧之原市IR誘致断念(8月)
・Aichi Sky Expo オープン(8月)
・小型観測ロケットMOMO4号機打ち上げ
【今月の未来語】
・IC車検証(国交省)
・LNG先物(東商取)
・核燃料デブリ(福島)
・カリマンタン(インドネシアの新首都)
・がんワクチン(NEC)
・奇跡の稲「ネリカ」(サブサハラ)
・北広島駅西口(再開発)
・キャッシュレス社会
・クッブ(国体種目)
・熊本市民病院跡地(再開発)
・グランド・エチオピアン・ルネサンス・ダム
・クローズドIGCC(電力中央研究所)
・月面都市ムーンバレー(アイスペース)
・南シナ海の行動規範(中-ASEAN)
・コメ先物(堂島商取)
・サブサハラ(人口増と貧困)
・消費者プライバシー保護(CCPA)
・食用昆虫市場
・シルバー市場(世界)
・第3の国民車(マレーシア)
・大転職時代
・武田信玄生誕500年(笛吹市)
・脱労働社会
・低金利政策(日銀)
・南北高速鉄道(ベトナム)
・ムーンショット計画(政府)
・年金受給65-75歳選択制(厚労省)
・ハーモニアスポリス構想(敦賀市)
・バイオエコノミー市場
・波照間線(沖縄)
・羽田都心上空ルート(国交省)
・フランス宇宙軍
・マニラ初の地下鉄
・予測分析市場
・淀屋橋駅(再開発)
・ライブ配信市場(成長市場)
・ラゴス(ナイジェリア)
・量子コンピューターネットワーク
・ロードアンドドライバーカメラ(コンチネンタル)
・金山総合駅(再開発)
・場面緘黙(かんもく)
・人工冬眠
・赤石五葉松(盆栽の女王)
・潜在的に危険な小惑星(PHA)
・第32次地方制度調査会答申
・超スマート社会(Society 5.0)
・白金ザ・スカイ(高級住宅)
・発電するタイヤ(住友ゴム)
【用字用語】
1)金峯山寺=きんぷせんじ(地名:沖縄)
2)白金=しろかね(地名:東京)
3)瑞慶覧=ずけらん(地名:沖縄)
4)今帰仁村=なきじんそん(地名:沖縄)
5)世宗市=せじょんし(地名:韓国)
6)緘黙=かんもく(常用外)
7)彗星=すいせい(常用外)
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab 未来人「Future Report 2019年9月号」
Future Lab 未来人
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