月刊 未来人
FUTURE REPORT JUL 20 2019
毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。
・該当数 245/52820
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例)2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2020 機動戦士ガンダムの模型が宇宙空間に放出される
2020 日本人名のローマ字表記が「姓→名」の順になる
2020 米国がISSを旅行者に開放(旅費は60億円以上)
2021 LINEを使った防災情報の提供がはじまる
2021 新体操が芸術点を導入
2021 1-5歳児の指紋認証技術が実用化
2021 カナダが使い捨てプラスチック製品を禁止
2021 黒潮を利用した海流発電が実用化
2021 水深100メートルの海中旅行サービスがはじまる
2021 ベトナムが日本式の統計システムを導入
2021 人工ダウンが市場に登場
2021 ロシア全土が電子査証(ビザ)に対応
2021 顧客の満足をAIが分析する接客システムが登場(国内)
2021 2階建ての新幹線(E4系)が引退
2021 樂家16代目が初の個展を催す(秋)
2022 タパヌリオランウータンの生息地に水力発電所が完成
(インドネシア)
2022 日本の南極観測隊が80万-150万年前の氷を採取
2022 カップヌードルの容器が植物由来に切り替わる
(2019-22年)
2022 タイのバンコク駅に直結するワンシティーセンターが完成
(61階建て)
2022 札幌市がクロスカントリースキーの国際大会を開催
2023 携帯が容易な血液浄化装置が発売される(腎臓病)
2023 群馬県が10代の自殺者ゼロを達成
2024 米GMが乗用車にエアレスタイヤを採用
2024 東京千駄ケ谷の将棋会館が移転する
(近くのオフィスビル)
2025 政府が地方自治体の一般職員を約3万人(3%)削減
2028 管理放棄された琵琶湖のヨシ原が42ヘクタールに達する
2028 福岡市が再開発計画「博多コネクティッド」を完成
2030 デジタル化による環境変化に誰もが巻き込まれる
2030 ロボット潜水艇が世界の海底地形図を完成
2030 リアルデータが14.2兆ドルの経済価値を生む
(日本市場は世界3位)
2030 五輪、ユース五輪の共催が増加(IOCの容認)
2030 発熱が少ない半導体製造技術が国内で実用化
2035 アフリカが毎月100万人の新規雇用を必要とする
2035 米国と中国が良好な関係になる
2050 東京がCO2排出量実質ゼロを達成
(ゼロエミッション東京戦略)
2050 アフリカが人口20億人の単一市場になる
2050 世界の高齢人口が15-24歳人口を上まわる
2050 国内の猛暑日(最高気温35度以上)が1.8倍増加
2065 韓国の高齢化率が46%に達する(2017年は14%)
2076 台風がより強い勢力で上陸する(南海域の水温上昇)
2100 近海のマイワシが約1/1000に減少(2017年は500億匹)
【未来動向―基盤】
2020 18歳未満の子どもへの体罰が禁止される(4月)
2020 グローバル企業からの税収を配分するしくみがまとまる
2020 韓国の人口が減少しはじめる
(ピークは2019年の5165万人)
2020 国際社会が法人実効税率の最低水準を合意(国際課税)
2020 川内原発1号機がテロ対策施設の完成まで運転を停止
(3月。全国初)
2020 政府がレジ袋の有料義務化を実施(4月1日)
2021 スパコン「富岳」の運用がはじまる
2022 NASAが宇宙ステーションの一部をなす電気推進装置を
打ち上げる(初の構造物)
2022 氷河期世代の雇用が30万人増える(非正規人口は100万人)
2022 政府が社会保障制度の基盤を固める
2022* 自衛隊が宇宙領域専門部隊を創設
2023 ロシアのアークティックLNG2計画が稼動
(北極圏のLNG開発)
2024 NASAアルテミス計画の女性飛行士が月の南極に着陸
2024 欧州10カ国が南極で150万年前の氷を採取(世界最古)
2025 大学、研究機関への企業投資が3倍に拡大
(政府の未来投資戦略)
2025 AI人材を年25万人育成できるようになる
(統合イノベーション戦略)
2025 国内企業約127万社が廃業の危機に直面(3社に1社)
2025 このころ原発の新設が避けられなくなる(20年代後半)
2027 インドの人口が世界最多になる
(中国→インドに首位が交代)
2028 NASAのアルテミス計画が月面に滞在できる環境を実現
2029 70歳代で認知症になる時期が1歳おそくなる(2019-29年)
2030* 自動車メーカーが1リットルあたり25.4キロの燃費を達成
(2016年度比32.4%)
2030 カーボンリサイクル技術が実用化
2034 韓国の人口が5000万人を割り込む(4993万人)
2035 中国が測位衛星と5G技術を駆使した地球規模の
ネットワークを構築
2040 高齢世帯の独居率が東京と山形で1.4倍の差になる
(東京>山形)
2050 欧州、北米の高齢化率が26%に高まる(4人に1人)
2050 アジアの高齢化率が24%に高まる
(4人に1人。2019年は11%)
2050 世界の高齢人口が2倍以上に膨らむ(2019-50年)
2050 仏独英が温室効果ガス排出実質ゼロを達成
2050 プラごみの海への流出がなくなる
2050 世界の平均寿命が77.1歳になる(現状は72.6歳)
2050 米グリーン・ニューディール(GND)が温室効果ガス
排出ゼロに貢献
2054 日本の75歳以上人口がピークに達する
2057 世界人口が100億人を突破
2058 日本の人口が1億人を下まわる
2100 世界人口が109億人でピークに達する(現状は約77億人)
2100 日本の人口が7500万人になる
2100 世界の6割の国と地域で人口が減りはじめる
2100 日本人口の伸び率が0.52%のマイナスになる
(2095-2100年)
2100 世界人口の伸び率が0.04%にとどまる(2020年は0.98%)
2100 世界の合計特殊出生率が2.0を割り込む
(1.9台。2020年は2.4台)
【未来動向―市場】
2020 米SNSが暗号資産による金融サービスを開始
2021 秋田、新潟のコメ作況をAIが予測
2021 主要9都市でホテル客室数が供給過剰になる(国内)
2021 別府温泉の客室数が合計で5700室に増える
(2018年は4600室)
2021 福岡市のホテルの客室が1000室あまる
2022 高性能コンピューター市場が年率約10%成長
(2017-22年。データ科学の普及)
2022 酸味のすくない栃木産イチゴの流通が本格化
2022 4G携帯電話の契約数が53億件でピークに達する
2023 世界のイスラム経済が約3兆ドルを超える
2023 世界のハラル食品市場が約1兆8000億ドルに成長
(2017年は約1兆3000億ドル)
2023 イスラム圏の衣料品市場が約3610億ドルに成長
(2017年は約2700億ドル)
2024 5Gの契約数が19億件に達する
2024 携帯電話の契約数が88億件に達する(2018年比で12%増)
2024 次世代通信規格5Gの契約数が世界全体の2割を占める
(年末)
2024 アフリカ、モザンビークのLNGプロジェクトが生産を開始
2025 国内コンピューター大手がAI創薬で3000億円を
売り上げる
2025 ラオスのコーヒー生産量が倍増
2027 酒類大手4社が自社のブドウ畑を2倍に拡大
(日本ワイン向け)
2030 リアルデータが14.2兆ドルの経済価値を生む
(日本市場は世界3位)
2030 国内のMaaS市場が6兆3600億円の規模に成長
2039 世界の小型機市場が約5000機を需要(今後20年間)
2040 抗がん剤治療の世界需要が1.5倍に増える
(2018年は約980万人)
2041 バングラデシュが先進国の仲間入りを果たす
2050 世界経済の5割以上をアジアが占める
2050 宇宙産業の世界市場が200兆円に達する
(2016年は約37兆円)
2060 世界のイスラム人口が30億人に達する
【未来動向―自動車】
2020 トヨタが超小型EVと立ち乗り型EVを発売(国内)
2020 日産がEVの四駆SUVを発売(国内)
2021 トヨタがミャンマーでピックアップトラックの生産を開始
(年約2500台)
2021 自動車部品大手が中国で新エネ車向け部品の新工場を稼動
2021 香港企業の車内監視システムが自動車大手20社に普及
2022 浙江吉利控股集団が韓国の電池大手と車載用電池を生産
2022 独VWが日本市場に次世代EVを投入
2022* 日産が国内で3車種のEVを発売(世界では7車種)
2022* 日産が世界販売に占めるEVとHVの割合を30%に高める
2023 福岡空港の国内線―国際線ターミナルを完全自動運転バス
が運行
2024 米GMが乗用車にエアレスタイヤを採用
2025 大阪の万博で空飛ぶタクシーが活躍
2025 トヨタが世界市場で550万台以上の電動車を販売
(2030年の目標を5年前倒し)
2025 ダイハツが生産コストを1割減らす設計手法を全車種に採用
2030* 自動車メーカーが1リットルあたり25.4キロの燃費を達成
(2016年度比32.4%)
2030 ホンダが世界販売の10-15%をEVとFCVにする
2050 日本メーカーの乗用車がすべて電動車になる
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・主要20カ国・地域(G20)首脳会議合意目標
・主要20カ国・地域(G20)エネルギー・環境関係閣僚会合
・G20関連イベント「Urban 20」(U20)サミット
・国連の将来人口推計
・欧州議会選挙(2019年5月)の多党化傾向
・中国国際経済交流センター張燕生首席研究員の米中関係行程表
・米航空宇宙局(NASA)「アルテミス計画」工程表
・米国民主党内のグリーン・ニューディール(GND)
【国内】
・総合科学技術・イノベーション会議「統合イノベーション戦略」
・経済産業省「カーボンリサイクル技術ロードマップ」
・政府の認知症バリアフリー政策
・認知症施策推進大綱骨子
・自動車の新しい燃費規制に関する政府の報告書案
・経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)原案
・政府「未来投資戦略」(2018年)
・水産庁(水産研究教育機構)の4魚種資源回復水準案
・人工知能(AI)防災協議会
【企業/大学全国区】
・エリクソン社「モビリティー・リポート」
・国際企業連合「RE100」に加盟する国内20社の提言
・出光興産、宇部興産、日揮3社の「CCSU研究会」設立
・日清食品「カップヌードル」容器の切り替え発表
・日本GLP「GLP流山プロジェクト」概要
・ダイキン情報技術大学
・信州大学の長期ビジョン「VISION 2030」
【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・つくば市「未来構想」中間取りまとめ案
・群馬県の自殺対策行動計画(2019-23年度)
・NARITA空港圏青年交流会「ハッピータウン構想2070」
・東京都「ゼロエミッション東京戦略」策定表明
・長野県「子どもの自殺危機対応チーム」設置構想
・丸山島根県知事「島根創生計画」
・松山市「道後アート」
・福岡県、市の「セントラルパーク基本計画」(2014年策定)
・福岡市「博多コネクティッド」概要
・久留米リサーチ・パーク/福岡バイオバレープロジェクト
・宮崎県観光審議会「県観光振興計画」案答申
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり
【今月登場した近未来】
・インターステラ社MOMO4号機打ち上げ(夏)
・独メルケル連立政権の崩壊(秋)
・eスポーツ茨城国体文化プログラム(10月)
・ゼロエミッション東京戦略策定(12月)
・年金、介護の制度改革(年末)
・常磐線富岡―浪江間運転再開(20年3月)
【今月登場した未収録の未来】
・多様な結婚
・独り者の同居生活
・婚外子比率の増加
【今月決着した未来】
・アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)発効
・香港、逃亡犯条例撤回
・印モディ政権2期目
・日本の潜在扶養率1.8(世界最低)
・改正民法成立(特別養子縁組等)
・70代認知症予防、数値目標削除
・中小企業版RE100設立
【今月の未来語】
・VISION 2030(信州大)
・アークティックLNG2(ロシア)
・アルテミス計画(NASA)
・暗号資産「リブラ」(FB)
・エアレスタイヤ(GM)
・温室効果ガス実質ゼロ(仏独英)
・カーボンリサイクル(経済省)
・海中旅行
・海底地形図(日本財団)
・海流発電(IHI)
・ガバメントクラウドファンディング
・がん登録推進法改正
・ゲートウェー(NASA)
・国際課税(G20)
・子宮頸がん予防ワクチン
・人工ダウン(帝人)
・スペースジェット(旧MRJ)
・スポーツランドみやざき(宮崎)
・ゼロエミッション東京戦略(東京)
・セントラルパーク基本計画(福岡)
・ダイナミックマップ(高精度三次元地図データ)
・タパヌリオランウータン(新種)
・超小型EV(トヨタ)
・データ科学(ビッグデータ、AI等)
・電子査証(ロシア)
・栃木i37号(イチゴ)
・富山駅南口(再開発)
・日本ワイン
・認知症バリアフリー政策
・ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)
・広島駅南口
・琵琶湖のヨシ原
・富岳(スパコン)
・福岡市の青果市場跡地(再開発)
・不滅の法灯(天台宗)
・米グリーン・ニューディール(GND)
・樂家16代目(京都)
・リアルデータ
・レジ袋有料義務化(環境省)
・ワンシティーセンター(バンコク駅前)
・伊方原発3号機
・宇宙領域専門部隊(防衛省)
・経済価値ベースの健全性規制(保険)
・子どもの自殺危機対応チーム(長野)
・小田急多摩線(延伸計画)
・松島海岸駅(仙石線)
・人工知能(AI)防災協議会
・世界マスターズ水泳選手権(福岡、熊本、鹿児島)
・島根創生計画
・東武東上線大山駅(再開発)
・認知症施策推進大綱(内閣官房、厚労省)
・博多コネクティッド(再開発)
・不登校特例校
・福岡バイオバレープロジェクト
【用字用語】
1)大濠=おおほり(地名:福岡)
2)口之島=くちのしま(地名:鹿児島)
3)十島村=としまむら(地名:鹿児島)
4)牧志=まきし(地名:沖縄)
5)強靭=きょうじん(靭は常用外)
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab 未来人「Future Report 2019年7月号」
Future Lab 未来人
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