月刊 未来人
FUTURE REPORT DEC 20 2018
毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。冒頭のグラフ「FUTURE MAP」は、しばらくお休みします。数日前に見舞ってきましたが、さっぱりした顔をしていました。一日もはやく快復して、いっしょに爺ヶ岳にいけたらと思います。
・該当数 148/51387
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例)2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2019 人類が月着陸50年を迎える
2019 大学浪人生が8万人台に増える(例年は6万-7万人台)
2020 パラオが日焼け止めの販売、使用を禁止
2020 英国がデジタルサービス税を導入(G7初)
2020 エジプトの新行政首都が第1期工事を終える
(総工費450億ドル)
2020 ベトナムのハノイ市がF1自動車レースを開催
(東南アジア3番目)
2021 EUがプラスチックの食器、容器などの流通を禁止
2025 EUがペットボトルのリサイクル率を90%に高める
2025 非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療薬が実用化
2025 水素の利用が本格化する
2030 養殖魚の生産量が天然魚の漁獲を上まわる
2030 日本の人手不足が644万人に膨らむ(政府試算の約5倍)
2031 熱波による死者の数が世界規模で増える(2031-80年)
2032 香港政府がランタオ島東部に人工島を完成
2035 中国軍がインド太平洋全域で米軍に対抗可能になる
2040 日本の平均寿命が世界2位に後退(首位はスペイン)
2048 生活保護を受ける高齢者が200万人を超える
(2015年は約97万人)
2050 キリバス共和国の首都タラワが25-80%浸水
2050 死海の面積が約520平方キロに半減
(1960年は約1020平方キロ)
2050 男性が妊娠、出産できるようになる(iPS細胞の利用)
2050 自分の死期と死因が正確にわかる
2050 健康維持に必要な野菜果物の供給が不足
2050 人間の影響を受けない土地が1/10に縮小(現状は1/4)
2050 鉄鋼業のCO2排出量がゼロになる(水素で鉄鉱石を還元)
2050 英国で猛暑による死亡者が3倍に増加(年間7000人)
2050 一時的に作って壊せる住宅が実現
2050 人工臓器の普及でひとが死ねない恐怖に苦しむ
2062 フィリピンの生産年齢人口がこの年まで増加する
2065 少子化で若いときの挑戦や無駄が許されなくなる
2070 英国の夏の平均気温が5.4度上昇
2070 中国の華北平原が生存困難な熱波に襲われる
(2070-2100年)
2099 気候変動がビールの価格を2倍以上に押し上げる
2100 中国の人口が約6億人にとどまる
(ピークは2020年代の14億人)
2118 日本、ハワイ、西アフリカの海でシャチが絶滅
(PCBの海洋汚染)
2118 甲子園を目指す野球部員が6-7万人に減少
(2018年は15万3184人)
【未来動向―基盤】
2019 政府が全世代型社会保障制度の具体策をまとめる(夏)
2020 「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」が
世界自然遺産になる
2020 企業に求められる高齢者の雇用確保が70歳になる
(現状は65歳)
2021 台湾の総人口が2361万人でピークに達する
2022 フィリピンのドゥテルテ大統領が任期を終える(6月末)
2023 インボイスの導入が約2000億円の税収増をもたらす
(免税事業者が課税事業者に移行)
2025 世界の原油需要が約8%増える(2017年比)
2026 台湾の65歳以上人口が総人口の20%以上を占める
(超高齢社会)
2030 EUが廃棄物の65%をリサイクルする
2030 EUが乗用車のCO2排出量を37.5%削減
(小型商用車は31%減)
2030 世界の原発設備容量が10%超減少
2040 世界の原油需要が約12%増える(2017年比)
2040 社会保障費の負担がピークに達する
(社会保障の2040年問題)
2040* 社会保障給付費が1.6倍(190兆円)に増える
2040 15-64歳の現役世代人口が2割以上減る
2040 社会保障給付費が膨らみ、新たな増税が
避けられなくなる
2047 ブラジルの総人口が2億3320万人でピークに達する
(現在は2億800万人)
2050 世界の発電設備容量に占める原発の割合が2.8%に縮小
(現状は5.7%)
2060 世界の資源消費が2倍以上に増加する
(温室効果ガス排出量は1.5倍以上)
【未来動向―市場】
2019 原油が供給過剰になる
2020 札幌、名古屋、福岡の客室数が約7000室不足
2020 国内の大手ネットスーパーが黒字化を達成
2023 世界の新車販売の約2%の需要が保有から利用にシフト
(200万台規模)
2024 ロシアの農産品輸出額が年間450億ドルに倍増
2025 世界の原油需要が約8%増える(2017年比)
2025 自動車タイヤの世界市場が約4兆7000億円の規模に成長
(2017年は約4兆円)
2030 世界の原発設備容量が10%超減少
2030 循環経済の経済効果が4.5兆ドルに達する(世界)
2040 世界の原油需要が約12%増える(2017年比)
2050 健康維持に必要な野菜果物の供給が不足
2050 世界の発電設備容量に占める原発の割合が2.8%に縮小
(現状は5.7%)
2050 世界の再生医療周辺産業が15兆円市場に成長
2099 気候変動がビールの価格を2倍以上に押し上げる
【未来動向―自動車】
2019 トヨタがカーシェアリングを全国展開
2019 東京都内のトヨタ直営店が全車種を販売(4月)
2019 ホンダが小型EVを欧州で発売
2020 ベトナムのハノイ市がF1自動車レースを開催
(東南アジア3番目)
2020 マツダと中国長安汽車集団が中国専用のEVを発売
2020 シンガポールに英家電大手のEV工場が完成
(発売は2021年)
2020 トヨタEVの多目的スポーツ車(SUV)を欧州で発売
2020 マツダのEVが日米欧市場に登場
2023 世界の新車販売の約2%の需要が保有から利用にシフト
(200万台規模)
2025 自動車タイヤの世界市場が約4兆7000億円の規模に成長
(2017年は約4兆円)
2025 ホンダが中国市場で電動車20車種以上を発売
2025 自動運転車の世界販売台数が100万台にとどまる
2030 EUが乗用車のCO2排出量を37.5%削減
(小型商用車は31%減)
2030 EU)が乗用車のCO2排出量を2021年比で35%削減
2030 デンマークがガソリン車、ディーゼル車の販売を禁止
2030 欧州の自動車販売に占めるHVの比率が27%に達する
(EVは22%)
2035 デンマークがハイブリッド車の販売を禁止(段階導入)
2040 スペインがガソリン車、ディーゼル車の販売を禁止
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・経済協力開発機構(OECD)
「2060年までの世界物質資源アウトルック」
・世界自然保護基金(WWF)「生きている地球レポート2018」
・国際エネルギー機関(IEA)世界エネルギー見通し
・米中経済安全保障調査委員会(USCC)年次報告書
・欧州連合(EU)加盟国と欧州議会の排ガス規制合意
・欧州連合(EU)循環経済パッケージ(2015年)
・パプアニューギニアの電力網整備に関する
日米豪ニュージーランド首脳の共同声明
・ベトナム南北高速鉄道建設計画予備事業化調査中間報告書
・エジプトの新行政首都計画
【国内】
・政府の奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島
世界自然遺産推薦
・財務省「我が国の財政に関する長期推計(改訂版)」
(2018年4月6日)
・厚生労働省2040年を展望した社会保障・働き方改革本部初会合
・オゾン層に関する環境省の年次報告書(平成29年度)
・産業革新投資機構(JIC)のJIC-US設立計画
【企業/大学全国区】
・日本鉄鋼連盟の温暖化対策長期戦略
・東芝の中期経営計画(2020-25年)
【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・山梨県リニア環境未来都市創造会議の新駅周辺整備基本計画
中間とりまとめ案
・豊橋市受動喫煙防止条例(仮称)
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり
【今月登場した近未来】
・11カ国のTPP発効(年内)
・未来投資会議中間報告(年内)
・未来投資会議実行計画3年分(2019年夏)
・全世代型社会保障制度具体策(2019年夏)
・高年齢者雇用安定法改正国会提出(2019年?)
【今月登場した未収録の未来】
・新START延長交渉
・メイ英首相の信任
・ポストメルケル(任期は2021年)
・日ロ観光クラスター
・中国自動車市場の停滞
・新冷戦
・韓日海底トンネル
・ジョブ型正社員/無限定正社員
・就活ルール(経団連は廃止)
・連合チーム(学校の部活)
【今月決着した未来】
・米中中距離核戦力(INF)全廃条約離脱表明
・国際コンソーシアム(IWGSC)コムギゲノムの解読完了
・2025大阪万博
・べピ・コロンボ計画日欧水星探査機打ち上げ成功
・中国版GPS18-19機/35機目
・中国向けホンダEV発売(VE-1)
・ゴーン氏解任
・iPS細胞によるパーキンソン病治療(京大)
【今月の未来語】
・JIC-US
・JR恵比寿駅周辺(再開発)
・JR北海道の経営再建
・あすのランタオ計画(香港)
・一宮競輪場跡地(愛知)
・加熱式たばこ規制(豊橋市)
・ガラスアンテナ(ドコモ)
・高温ガス炉(次世代原発)
・再生医療関連市場(成長市場)
・死海の半減
・社会保障の2040年問題
・デジタルサービス税(英国)
・ドゥテルテ政権の任期満了(フィリピン)
・南北高速鉄道計画(ベトナム)
・ネットスーパー(西友)
・熱波
・ハノイF1(ベトナム)
・日焼け止め禁止(パラオ)
・広島電鉄新大橋線
・野球部員不足(少子化)
・茨城県総合計画最終案
・外洋養殖技術
・国際海事機関(IMO)アクションプラン(海のプラスチック
ごみ対策)
・新行政首都(エジプト)
・世界ウチナーンチュセンター(沖縄)
・線形経済/循環経済
・全世代型社会保障制度
・非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)
【用字用語】
1)一遍聖絵=いっぺんひじりえ(国宝)
2)大安禅寺=だいあんぜんじ(福井)
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab 未来人「Future Report 2018年12月号」
Future Lab 未来人
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