月刊 未来人
FUTURE REPORT APR 20 2018
毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。冒頭のグラフ「FUTURE MAP」は、しばらくお休みします。
・該当数 196/49475
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例)2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2019 小中学校の授業でデジタル教科書が使用可能になる
2019 常陸太田市が子育て世帯向けの集合住宅を完成
2020 研究機関のデータを共同管理するクラウドが本格運用
2020 平衡税を柱としたG20のEC課税強化案がまとまる
2020 東急線の南町田駅が第2の二子玉川になる(商業施設)
2020 日本郵便が自動運転車を実用化(ドライバー不足)
2020 米配車サービス大手が日本全国に展開
2020 電力を需給調整する仮想発電所(VPP)が実用化
2020 小型の潮流発電装置「レンズ水車」が離島で活躍
2020 北海道のエゾアワビ陸上養殖場が加工品を本格出荷
2020 国内首位のLCC(新生ピーチ)が誕生する
2020 尿のにおいでがんを発見する計測機器が実用化
2020 米国経済が景気後退期に入る(確率7割)
2021 独ダイムラーが世界初の大型EVトラックを発売
2021 民間初の宇宙ステーションが打ち上げられる
2022 英独間を結ぶ世界最長の海底送電線が完成
2022 宇都宮のLRTが開業(全線新設は全国初)
2022 成人の日が大学受験の季節にかさなる
(成人年齢18歳)
2022 名古屋市中心部で路面公共交通システムが運行を開始
2022 ゲノムデータをクラウドで共有する
国際協力システムが実現
2022 韓国の20代後半人口が減少に転じる(就職難の緩和)
2023 空飛ぶタクシーが実用化する(米国)
2024 新しいがん免疫療法が実用化(体内のNKT細胞を
活性化)
2024* 都営地下鉄泉岳寺駅前の再開発が完了
2025* 江戸川に3本の橋を追加する工事がはじまる(東京、
千葉)
2025 後期高齢者が前期高齢者の1.5倍に増える
2025 ドラッグストアの全商品に電子タグが付けられる
2025 中国海軍が初の国産原子力空母を配備
2026 リニア中央新幹線の南アルプストンネルが完成
2026 アジア競技大会の選手村にクルーズ船が利用される
2030 インドを走る自動車の30%がEVになる
2030 日本の教育が問題解決力を重視しはじめる(OECD)
2030 アフリカのナイジェリアが宇宙での有人飛行を実現
2030 未婚か離婚した女性の約4割が貧困生活を送る
2030 この年以降、厚生年金の支給年齢が67-68歳になる
2040 団塊の世代が平均寿命を超える(年間死亡者数
約168万人)
2046 新大阪駅周辺の都市機能が強化される
(総事業費1.7兆円)
2050 聴覚障害に苦しむ人が9億人に増加
(現状は推計約4億7000万人)
2050 女性の高齢者で未婚か離婚した人の割合が
27%に増える
2050 世界で1億4300万人の人が生活の場を追われる
(気候変動)
2060 米国が喫煙率を1.4%に抑える
(ニコチン含有量を削減)
2070 藻類、地衣、苔などで覆われた陸地が25-40%減少する
2100 中東の夏が1年の半分を占める(6カ月)
2100 米サンフランシスコ国際空港の滑走路と誘導路が
約半分水没する
2300 海面が最大で1.2メートル高くなる(パリ協定の
目標達成後)
【未来動向―基盤】
2019 所有者不明の土地が公益事業に使用される(夏)
2019 G20サミットが大阪市で開催される(日本初)
2019 G20財務相・中央銀行総裁会議が福岡市で開催される
2019 大企業の残業規制がはじまる(4月)
2020 英国のEU離脱が移行期間を終える(年末)
2020 未払い賃金を請求する権利の時効が労働基準法と
民法で逆転(改正民法)
2020 電力の需給調整が試験実施される(4月。需給調整
市場構想)
2020 健康寿命が1歳以上延びる(2013年は男性71.19歳、
女性74.21歳)
2020 60-64歳の就業率が67%に高まる(2016年は63.6%)
2020 社会的な活動をする高齢者の割合が80%に高まる
2020 中小企業の残業規制がはじまる(4月)
2020 大企業の(同一労働)同一賃金がはじまる(4月)
2020 裁量労働制の拡大と高度プロフェッショナル制度が
はじまる(4月)
2020 飲食店の屋内が原則禁煙になる(4月。例外が55%)
2020 スリランカが大統領選と総選挙を実施(親中派の
台頭)
2020 ベネズエラが大統領選と国会議員選を同日実施
(独裁体制の強化)
2021 低報酬のフリーランスが労働法で保護される
2021 中小企業の(同一労働)同一賃金がはじまる(4月)
2021 JAXAが無人月探査計画「SLIM」に成功(2020-21年)
2021 3選をはたした安倍首相が日ロ平和条約をまとめる
2022 成人年齢が18歳になる(4月。飲酒、喫煙は20歳の
まま)
2022 18歳の未成年者取り消し権がなくなる(4月。成人
年齢18歳)
2022 女性の婚姻年齢が18歳以上になる(男女の統一)
2022 高速増殖原型炉もんじゅが核燃料の取り出しを終える
(5月)
2025 健康寿命が2歳以上延びる(2013年は男性71.19歳、
女性74.21歳)
2030 宇宙産業の市場規模が倍増(現状は1.2兆円)
2030 立憲民主党の原発ゼロ基本法が電力需要を3割削減
(2010年比)
2030 立憲民主党の原発ゼロ基本法が再生エネ割合を4割
以上に高める
2040 女子の大学進学率が56.3%に高まる(国内。現状は
49.1%)
2040 日本の大学進学率が57.4%に高まる(現状は52.6%)
2040 日本の大学進学者数が約50万6000人に減少(専門職
大学は考慮外)
2040 この年までにサウジアラビアが16基の原子炉を建設
する
2050 製鉄高炉のCO2排出量を約30%削減する技術が普及
【未来動向―市場】
2020 平衡税を柱としたG20のEC課税強化案がまとまる
2020 豪鉄鉱石大手が高品位な鉄鉱石生産に移行(新鉱山)
2020 ベトナムのネット通販市場が1兆円規模に急成長
2020 5G関連の国内投資が10兆円の規模になる
2023 米国のシェールオイル生産が74%増加する
2023 米国の原油生産が約3割増加する(天然ガス液を含む)
2023 世界の原油生産の増加分の半分以上をシェールオイル
が占める
2023 世界的な景気拡大で石油需要が7%増加する
(2017年比)
2023 石油需要の増加分の約半分を中国とインドが占める
2023 原油価格が変動しやすくなる(2020-23年)
2027 マレーシアの格安航空大手が機体数で東南アジア2位
に躍進
2028 ニュージーランドの助言が北海道の羊肉生産を
約10倍に拡大
2030 宇宙産業の市場規模が倍増(現状は1.2兆円)
2030 中部電力と大阪ガスが首都圏で約300万件の顧客を
獲得(地盤なき挑戦)
【未来動向―自動車】
2019 マツダのHVが市場に登場(マイルドハイブリッド)
2020 米配車サービス大手が日本全国に展開
2020 空港内の乗客輸送に自動運転バスが活躍
2020 コネクテッドカーをサイバー攻撃から守るシステム
が実用化
2021 独ダイムラーが世界初の大型EVトラックを発売
2021* 水素ステーションが180カ所整備される(現状は
約100カ所)
2021 EVのための無線給電システムが実用化
2021 国内農機大手が完全自動運転の技術を確立
2021 耐熱性に優れたリチウムイオン電池が実用化
(エンジンルーム向け)
2022 独VWがEVの生産工場を欧米10、中国5、米国1に
拡充(現状は欧州3)
2023 空飛ぶタクシーが実用化する(米国)
2023 TNGA手法によるトヨタ車が欧米日中販売の約8割を
占める
2025 インドネシアで生産される自動車の20%がEVなどの
エコカーになる
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・国際エネルギー機関(IEA)2023年までの石油市場見通し
・ゲノミクスと健康のための世界連合(GA4GH)国際協力計画
・経済協力開発機構(OECD)「エデュケーション2030」概要
・電子商取引の課税強化に関する経済協力開発機構(OECD)
中間報告
・欧州連合(EU)、英国の離脱交渉会合合意文書
・中国船舶重工集団「発展戦略綱要」の原子力空母開発計画
・インド政府「国家Eモビリティー・プログラム」
・韓国古典翻訳院「承政院日記全巻翻訳プロジェクト」
【国内】
・高齢社会対策大綱
・民法改正案閣議決定
・学校教育法など教科書に関する関連法改正案閣議決定
・働き方改革関連法案の施行時期延期に関する
厚生労働省検討
・所有者不明の土地に関する特別措置法案閣議決定
・内閣府「宇宙産業ビジョン2030」(2017年)
・文部科学省の大学進学率推計
・立憲民主党政調審議会「原発ゼロ基本法案」承認
・日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」廃炉
計画補正
・厚生労働省の健康増進法改正案
・宇宙航空研究開発機構(JAXA)の無人月探査計画「SLIM」
・鹿児島港の国際旅客船拠点形成港湾選定(国土交通省)
【企業/大学全国区】
・全国銀行協会、QRコード規格における3メガバンク連携方針
・ANAホールディングス中期経営計画
・JR九州、宮崎交通の宮崎駅西口再開発計画
・三井不動産、野村不動産などの大型マンション開発
「幕張ベイパーク」
【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・ニュージーランド政府の道産羊肉生産拡大事業
・福島県大熊町の再生拠点計画(2017年10月)
・埼玉県蓮田市のJR蓮田駅西口再開発事業、東急不動産
・東京都「実行プラン」(2018年1月)
・本厚木駅南口地区第一種市街地再開発事業
・神奈川県「ヘルスケア・ニューフロンティア推進プラン」
・多治見駅南地区市街地再開発組合
・御堂筋完成80周年記念事業推進委員会の再整備提言
・日本プロジェクト産業協議会(JAPIC)関西委員会の
新大阪駅周辺都市機能強化策提言
・神戸商工会議所「神戸経済ビジョン」
・新潟総合学院「開志専門職大学」(仮称)新設計画
・ヒバクシャ国際署名県推進連絡会の目標
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり
【今月登場した近未来】
・独ディーゼル車の市街地走行禁止
・ケニア初の小型衛星放出
・民泊解禁(6月)
・政府のエネルギー基本計画(経済産業省)
・日本の次世代車総合戦略(経済産業省)
【今月登場した未収録の未来】
・米国の「核戦略の見直し(NPR)」
・米国たばこのニコチン含有量削減
・2025年以降の国際宇宙ステーション計画
・ロシアの宇宙ステーション計画その後
・中国の宇宙ステーション計画(天宮落下後)
・中国、3隻目の空母
・比バターン原発再稼動
・賃金請求権の2年消滅時効(民法と労基法の逆転問題)
・カーボンプライシングの具体化(環境省)
・立憲原発ゼロ基本法案の原発ゼロ達成時期
・2020年以降の経済社会構想会議(自民小泉)
・北海道の一括民営化対象外空港の民間委託
・アイヌ語公用語化
・オホーツク海に北海道のサケが北上できない問題
・宇都宮市LRTの宇都宮駅西側延伸
・熊本駅白川口北側再開発
・グランドソフトボール(パラリンピック外の障害者
スポーツ)
・モーフィング翼(航空技術)
【今月決着した未来】
・米抜きTPP11カ国の署名(3月)
・在イスラエル米大使館のエルサレム移転(5月)
・ガーナ初の人工衛星(2017年7月放出)
・F2後継機の国産化断念
・熊本駅在来線高架化工事(3月)
【今月の未来語】
・18歳成人(改正民法)
・EC課税強化案(OECD)
・JR熊本駅白川口南側
・NKT細胞(がん免疫療法)
・OECD「エデュケーション2030」
・宇宙産業ビジョン2030(内閣府)
・大型EVトラック「Eアクトロン」(ダイムラー)
・岡山駅東口
・クラウドソーシング
・神戸経済ビジョン(神戸商工会議所)
・ゲノミクスと健康のための世界連合(GA4GH)
・子育て世帯向け集合住宅
・裁量労働制/高度プロフェッショナル制度
・残業規制
・重老齢社会
・新大阪駅周辺(JAPIC)
・泉岳寺駅前
・専門職大学
・空飛ぶタクシー(米ウーバー)
・体験型ホテル
・多治見駅南(岐阜)
・立川駅北側
・中国の遠洋戦略
・超高層ビル「hitoto広島The Tower」
・潮流発電装置「レンズ水車」(長崎大)
・電力の需給調整市場(経産省)
・同一労働同一賃金
・バイオクラスト
・配車サービス
・ベトナムのネット通販市場
・ポートメッセなごや(国際展示場)
・マイルドハイブリッド(マツダ)
・幕張ベイパーク(千葉市)
・御堂筋再整備(大阪)
・南町田駅(東急)
・未払い賃金請求権の時効
・未病指標(神奈川)
・民間宇宙ステーション(米ビゲロ)
・無人月探査計画「SLIM」(JAXA)
・無線給電システム(TDK)
・メタボリスク指標(神奈川)
・横浜市教育文化センター跡地(JR関内駅)
・仮想発電所(VPP)
・宮崎駅西口
・健康増進法改正(厚労省)
・高松塚古墳極彩色壁画の修理(文化庁)
・高齢社会対策大綱
・国際旅客船拠点形成港湾(国交省)
・産業復興拠点
・承政院日記全巻翻訳プロジェクト(韓国)
・中高年女性の貧困
・南アルプストンネル(JR東海)
・日ロ平和条約
・本厚木駅南口
・蓮田駅西口(埼玉)
【用字用語】
1)地衣=ちい(生物学)
2)大東案=おおひがしあん(JR札幌駅)
3)寿都町=すっつちょう(北海道)
4)常呂川=ところがわ(北海道)
5)蘭越町=らんこしちょう(北海道)
6)西新=にしじん(福岡)
7)宗門櫓=しゅうもんやぐら(大分城址)
8)益城町=ましきまち(熊本)
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab 未来人「Future Report 2018年4月号」
Future Lab 未来人
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