月刊 未来人
FUTURE REPORT AUG 20 2016
毎月20日にデータの更新をします。そのおなじ20日に、アップデートしたデータから見どころを選んで「月刊 未来人」としてレポートします。冒頭のグラフ「FUTURE MAP」は担当者のリハビリが続いており、しばらくお休みします。
・該当数 169/44384
※2100年超を含む
未来の動向
未来の変わり目を予感させるもの、ユニークな取り組みを「焦点」に集めました。政府の計画など、社 会的に影響の大きな未来は「基盤」として別にまとめてあります。両方から、1カ月間の変化のあらましが把握できます。「市場」「自動車」はすこし性質がこ となりますが、試験的にまとめてみました。
※西暦末尾のアスタリスクは「年度」を意味する
例)2020*=2020年度
【未来動向―焦点】
2017 スポーツ界の2017年問題が生じる(代替会場の不足)
2017 五指が独立に動く筋電義手が実用化する
2018 フィンランドがベーシックインカム(BI)の給付実験
を実施
2018 カーボンナノチューブ素材のゴルフシャフトが登場
2018 英国のEU離脱の手続きが、この年秋までに具体化する
2018 愛媛県八幡浜市の廃校がアワビの稚貝32万個を供給
2019 広島県にグローバルリーダー育成校(仮称)が開校
する
2019 UCLAが創設100周年を迎える
2019 米軍の即応部隊がアジア太平洋地域に追加派遣される
2019 日本母港の米艦船4隻がアジア太平洋の前方に配備
される
2019 3Dプリンターで神経を再生する技術の治験がはじまる
2020 沖縄の民泊マッチングサービスが物件数500件を達成
2020 漫画家を多数輩出したトキワ荘が復元される
2020 JAXAがX線天文衛星「ひとみ」の後継機を打ち上げる
2020 視覚障害者に携帯電話の音声読み上げ機能が普及する
2020 培養した毛髪の種で髪を再生する技術が実用化する
2020 国産の競技用義足が普及する
2020 英国の法人税実効税率が15-17%になる(現状は
20%)
2020 ロシアのヤクーツク市が年間2000トンの温室野菜を
収穫
2020 北海道大がスマート農業のための無人トラクターを
実用化
2020 苫小牧市に海外富裕層のための高級ホテルが部分開業
2021 独BMWが完全自動運転車を市場投入する
2022 朝鮮半島南東部が世界最大の原発団地になる
2022 団塊の世代が75歳以上になりはじめる
2025 米カリフォルニア州のすべての原発が停止する
2026 高齢化に対応した家庭用ロボットの市場が拡大する
2026 マレー半島高速鉄道が営業を開始する
2026 苫小牧市に海外富裕層のための滞在型リゾートが
完成する
2026 マレーシア―シンガポール間の高速鉄道が開業する
2028 英国がトライデント搭載原潜4隻の更新をはじめる
2030 世界で6900万人の子どもが5歳にならずに死亡する
2030 地球外に知的生命が存在する証拠がみつかる
2030 全国46頭のアフリカゾウが7頭に激減(動物園の2030年問題)
2032 中国独自の宇宙ステーションが10年間の運用を終える
2035 東京都の85歳以上人口が約2.2倍に膨らむ
2050 日本の有権者の2人に1人が60歳以上になる
2050 この年までにサッカーW杯が日本で開催される
【未来動向―基盤】
2017 ユーロ圏のGDP成長率が1.4%にとどまる(英EU離脱)
2017 NATOがポーランドとバルト3国に多国籍部隊を常駐
させる
2017 在韓米軍が高高度迎撃ミサイルシステムTHAAD(サー
ド)の運用を開始する
2017 在韓米軍が弾道ミサイルを探知するXバンドレーダー
を配備する
2017 欧州統一特許制度の開始がこの年以降になる
2017 年金の受け取りに必要な加入期間が10年に短縮する
(現状は25年)
2018 大学進学者が対象の給付型奨学金が導入される(春)
2018 陸上自衛隊が米海兵隊を模した水陸機動団を新設する
2018 パナマが50-60カ国以上と税務情報の交換協定を締結
2018 全国の銀行112行(8割)で振り込みが即時に完了する
2019 国内すべての国際線にボディースキャナーが導入
される
2020 AIのある社会の法制度、ルールがまとまる
2020 英国の財政再建がこの年より後になる
2020 欧州の基本設計を採用した国産スパコンが完成する
(京の次世代機)
2020 玄海原発2号機が運転延長の申請期限を迎える
2020 政府が大学内に10カ所の産官学共同研究拠点を設ける
2021 帰還困難区域の指定解除がはじまる(福島原発事故)
2021 青森県六ケ所村に使用済み核燃料再処理工場が完成
する
2025 政府がIT関連の人材を200万人規模に倍増
2025 大阪府が健康・長寿をテーマにした万博を開催する
2025* 介護の人材が国内で37万7000人不足する
2025 在宅医療で長期療養する高齢者が30万-34万人増える
2025 団塊の世代が社会保障給付金を32兆円押し上げる
2028 韓国が高速炉の原型炉を完成する
2030 動物園、水族館の生き物が高齢化と輸入規制で激減
する(動物園の2030年問題)
2030 国内の高齢者(65歳以上)人口が31.5%に達する
2037 政府の財政支援がリニア中央新幹線の全線開業を早
める(最大8年)
2040 韓国が高速炉の実証炉を完成する
2040 大気汚染で死亡する人の数が年間で100万人増加する
【未来動向―市場】
2019 静岡県から米国に5品目以上のサイダー類が輸出
される
2020 フラッシュメモリーの市場が約6倍に拡大(容量)
2020 日本郵便の格安スマホが高齢者、主婦に普及する
2020 世界のAI市場が1530億ドルの規模に成長する
2020 長野県飯田市の事業者が市田柿の出荷量を6割拡大
する
2025 3次元フラッシュメモリー技術がこのころ限界に達
する
2025 拡張現実(AR)、仮想現実(VR)の関連市場が最大
1820億ドルの規模に成長
2026 高齢化に対応した家庭用ロボットの市場が拡大する
2030 世界のバイオ市場が約200兆円の規模に拡大する
2030 バイオ産業の世界市場が1.6兆ドルの規模に成長する
2034 アジア太平洋地域の航空旅客数が世界の4割を占める
2035 この年までに3万3000機以上の新しい航空機需要が
生じる
2035 この年までに3万9600機以上の新しい航空機需要が
生じる
2035 この年までに50万人以上のパイロットが新たに必要
になる
【未来動向―自動車】
2017 乗用車の後部座席にシートベルト・リマインダーが
義務付けられる
2017 自動車ブランドSAABがNEVSに生まれ変わる
2017 日産の自動運転技術を搭載したSUVが欧州市場に登場
2018 日本と欧州の主要国が自動運転の共通ルールを導入
する(米国は独自ルール)
2018 米国の乗用車、バスにバックカメラが義務付け
られる(5月以降)
2018 車両接近通報装置が新型車に搭載される(義務化)
2019 国内の自動車にバックカメラの搭載が義務付けられる
2020 独ポルシェのミッションEが日本市場に登場
(2020年以降)
2020 独VWの新車がすべて「つながる車」になる
2021 独BMWが完全自動運転車を市場投入する
2030 コネクテッドカーが約7億台普及する(乗用車の過
半数)
未来に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名
今月の予測に影響を与えた各種の会議、レポート、プロジェクト名などを列挙しました。社会の動きを把握する目安になります。
【海外】
・ユニセフ「世界子供白書」2016年版
・国際通貨基金(IMF)のGDP成長予測
・日米関係に関する米議会調査局報告書
・英国のトライデント搭載原潜更新計画
・フィンランド、シピラ政権のベーシックインカム給付実験実施公約(2015年)
・中国海南省の海上シルクロード構想推進策
【国内】
・安倍政権の2016年度第2次補正予算案
・国民年金基金統合案
・産業技術総合研究所の研究戦略発表
・情報通信審議会総会報告書
・国土交通省、道路運送車両法保安基準改定方針
・給付型奨学金の創設に関する文部科学省有識者会議
【企業/大学全国区】
・独ポルシェの「ミッションE」発表
・米ロイヤル・カリビアン・インターナショナルの開発計画
(クルーズ船寄港拠点)
【自治体/地域企業/NPOその他団体】
・北海道の北網区域地域医療構想最終案
・北海道北空知、中空知、南空知3圏域の地域医療構想
・函館市「ガーデンシティ函館」構想
・大曲仙北広域市町村圏組合基本合意(秋田)
・イオンモール「イオンモールいわき小名浜」(仮称)計画
・諏訪東京理科大学公立化問題
・富山県経済・文化長期ビジョン懇話会の将来像
・東京都豊島区「トキワ荘」復元発表
・横浜市「仮想の発電所」構想
・大阪府の万博基本構想検討会議
・JA徳島中央会「県下1JA構想」
・四国水族館(仮称)建設計画(香川)
・広島県教育委員会「グローバルリーダー育成校」(仮称)
・沖縄県内4社の民泊マッチングサービス「コンビニアム」(2015年)
・沖縄県北谷町のリゾートタウン構想
課題
近未来、未収録の未来などは次のとおり。
【今月登場した近未来】
・ミャンマー、ヤンゴン国際空港新ターミナルビル全面
稼動(8月)
・経済同友会のあるべき社会像「Japan 2.0」(11月)
・在宅医療のQOL評価指標(2017年3月)
・北海道、来道外国人観光客300万人の上方修正
・大阪万博の構想とりまとめ(大阪府)
【今月登場した未収録の未来】
・オバマ米大統領の新たな核政策
・スコットランドの英国からの独立
・英法人税実効税率15%
・国際宇宙ステーションの運用(2024年以降)
・インパクト・ジャーナリズム
・在宅死の割合
・高齢者の隠れ貧困
・原発11社の一般負担金
・熊本城の復旧
【今月決着した未来】
・中国「長征7号」打ち上げ成功
・中国スパコン「神威太湖之光」世界一
・日産の自動運転技術「プロパイロット」搭載車
発売(8月)
・沖縄、やんばる国立公園
・福井、高浜1、2号機運転延長認可
【今月の未来語】
・85歳以上人口
・IT人材倍増(総務省)
・JA統合(1県1JA構想)
・ReRAM、MRAM(次世代メモリー)
・SETI: Search for Extraterrestrial Intelligence
・THAAD(サード)
・UCLA100周年(米)
・欧州統一特許条約(EU)
・大阪万博
・カーボンナノチューブ(CNT)
・家庭用ロボット市場
・完全自動運転車(BMW)
・給付型奨学金(文科省)
・京都駅東南部エリア
・グローバルリーダー育成校(広島)
・玄海原発2号機(佐賀)
・原発団地(韓国南東部)
・高速炉の開発(韓国)
・国際バカロレア(IB)
・子どもの貧困(世界子供白書)
・コンビニアム(沖縄の民泊マッチングサービス)
・サッカーW杯招致(日本サッカー協会)
・産官学共同拠点
・シートベルト・リマインダー(国交省)
・自動運転の共通基準(日欧)
・島根原発1号機の廃炉(中電)
・水陸機動団(陸自)
・スポーツの2017年問題(会場不足)
・高松空港民営化(香川)
・タックスヘイブン(租税回避地)
・デマンドレスポンス
・動物園の2030年問題
・トキワ荘復元(東京豊島区)
・トライデント搭載原潜の更新(英)
・ニュータウンの過疎化
・バックカメラ義務化(国交省)
・ひとみ(X線天文衛星)後継機(JAXA)
・プロパイロット(日産)
・文化庁京都移転
・ベーシックインカム
・ボディースキャナー
・マレー半島高速鉄道
・ミッションE(ポルシェ)
・水戸市の市街地再開発
・無人トラクター(北大)
・有権者の高齢化
・ロボット(AI)市場
・下北沢ケージ(井の頭線)
・京都経済センター
・筋電義手(メルティンMMI)
・固体酸化物形燃料電池(SOFC)
・四国水族館(香川)
・車両接近通報装置(国交省)
【用字用語】
1)大崎上島町=おおさきかみじま(広島)
2)龍郷町=たつごう(鹿児島)
3)北谷=ちゃたん(沖縄)
4)蔚山=ウルサン(韓国)
5)釜山=プサン(韓国)
以上、お知らせいたします。
※引用、転載は出処を次のように明記してください。
※Future Lab 未来人「Future Report 2016年8月号」
Future Lab 未来人
Copyright(C)2016 MIRAIJIN